役人ならちゃんと仕事をしないとな。
約一ヶ月ぶりです。予定でしたら三ページ位で投稿するつもりでしたが、完成すると没を繰り返しで結局八ページになってしまいました。
そしてわかささん、GELさん、刹那さん、拓也さん、感想ありがとうございます。後返信が遅くて申し訳ありません。
今後も駄文ですが、よろしくお願いします。
目の前に大男が倒れている。
先程気絶させた男だな。 ま、後は役人さんが処理してくれるだろう。
いやしかし少しやられ過ぎたかな。体中が痛いし、口の中は血の味しかしない何より眠い。
そこへ若い女性店員が近付いてくる。
「勝ちましたよ」
そう伝えると笑われてしまった。何か笑いを取るような事を言ったかな? ま、はっはっはっ笑ってるならいいかな。
「ふふふ。その顔で勝ったと言われましてもね。お疲れ様です。今応急処置しますね」
なるほどこの顔か、はっはっはっどうやら相当酷い顔らしいな。 ま、今回は割りと体を酷使しすぎたからな。帰ったらゆっくり休むとしよう。
……うん? はっはっはっいやさっき睨んだ役人?さんが、首に冷たくて物騒な物を押し付けてくる。それ以上近づけたら、切り傷が増えてしまうから止めて欲しいな。
「あのさ…悪いんだけど、その肩にのせている物騒な物退けてくれないかな。鳥肌が出て冷や汗が止まらないんだがな」
「詰まらん嘘つくなや。自分全く鳥肌立ってないやないないか」
いやちゃんと立ってますよ。きっとお前さんに見えてないだけだな。
「それはきっとお前さんの眼が節穴なだけだな」
「……」
ねぇ。無言で、物騒な物を首に近づけないでくれないかな。
私の人生予定表に斬首はないからな。死ぬなら、家族に囲まれて老衰って決めている。
「悪いな訳も分からず殺されてやれる程私の命は安くないな」
「なら腰に刺してる物抜きや、うちはあんたとやりたいだけやさかい」
いやー困ったな。 ま、売られた喧嘩は買わないのが、私の主義だから何とかして諦めて貰わなくてわな。売る場合は別だがな。
ふむ何かこの状況を忘れさせてくれる程事件が起きないものかな。
そんな願いが叶ったのか、お店の方から物騒なもの音と共に悲鳴が聞こえた。
……正直普通に喧嘩を買っておいた方が良かったと後悔しながら、店様子を確認してみると。
はっはっはっ良し見なかった事にして、本初探しでもするかな。
「まちーや。何処に行くつもりや」
忘れていた。まだ首の問題が解決していなかったな。
「今はこんな事をしている程暇じゃないよな」
「さやな。で自分は何処に行く気や」
「物騒事に一般人が首を突っ込んじゃまずいからお暇しようとしていた」
良し説明はした。これで解放されるだろうな。
「どの口言うとんや自分明らかに、店ん中確認した上で去ろうとしたやろ」
ちっ……気付いていたか。さてどうやって回避しようかな? ま、なるようにしかならないんだがな。
「今舌打ちしたやろ」
目敏いな。やれやれどうやら今日は、厄介事に巻き込まれる一日だな。 ま、慣れているから問題ないんだがな
「気のせいだ。んで一般人の私に何をさせたいんだ?」
「まだいうか。まあええわ。ほな今起きてる問題全部解決してや。そんあとで死合や」
その発言役人としてどうなんだ。普通一般人に問題解決を丸投げするか? はっはっはっ何だ私はお前さんの友人じゃない、まして奴隷か何かと勘違いしているなら、少し話し合う必要性があるよな。
「何ごちゃごちゃようとるんや早う行きや」
「はっはっはっ断る」
「なんでやねん」
裏拳が私のお腹にくるが取りあえずかわす。
「突っ込みをよけんなやっ!!」
「すまない体が勝手反応してしまってな」
いや待て何故私が謝る必要性があるんだ?
「まあええわ。ほな早よ行きや」
「断る」
「なんでやねんっ!」
また裏拳がきたのでまたかわす。
「突っ込みをよけんなやっ!!」
「すまない体が勝手反応しまってな」
以下無限ループ。
………………………………………………………
「ほな行きや」
……いい加減飽きてきたんだがな。そもそもこんな事している間に、お前さんが行けばいいのではないか。
「分かりましたよ。行きますよ」
「なんでやねんっ!」
お前さんは、ただ突っ込みたいだけなのがよくわかったな。
ま、 いい加減店で暴れている純ちゃんを放置し続けて店の物をこれ以上壊せれでもしたら、私の懐が寂しく成りかねからな。
「おーい純ちゃんお腹をすかして、機嫌が悪いのは分かるから店の中で暴れないで外においで」
「ウガーっ!」
ウガーってやれやれ野生化してるのかな
ふっー。どうやら私一人で押さえるのは骨が折れそうだな。
「というわけで・だ。後を任せた。」
「ちょっ待ちーやどこ行くんやっ!?」
おっといい忘れていることがあるな。
「役人さん純ちゃんは私より‘‘強いから’’気をつけてね」
「なんやてっ!」
ま、純ちゃんも殺す事は無いだろう。私は役人さんに全て押し付けて、店の中に向かった。
主人公視点終了
張文遠視点開始
あのアホ自分でやるゆうたのに結局うちに押し付けるんやなっ!
まあええわ。あのアホが自分より強いちゅうたんやその実力見させて貰うわ。
「きいやー。うちが相手してやるわ」
「クックックッ」
気持ち悪い笑い方するな。なんやねんこんな奴を、あのアホは従えていたんかい。
奴を見るといつ取り出したのか弓が握られているやん。
ちょっいきなり二連射矢を放ってきよった。
うちはそれを薙ぎ払うと油断していた訳ではないが、奴の接近をゆるしてもうた。
またいつの間にか取り出された短剣で切りつけてきた。
それも何とか青龍偃月刀で防ぐが、成る程なあのアホが自分より強いって言った訳が解ったわ。
「クックックッお前弱いな」
「何やて聞き捨てならないやないか。うちが弱いやと。これでもこの洛陽では、上位の実力はあるんやで」
「そう。でもだから弱い」
「?」
「所詮洛陽の中」
一々うちの堪にさわる奴やな。
「なら自分はうちより強いんか」
「さあー。でも貴女からは血の臭いがしない。だから貴女は弱い」
……血の臭い。随分と良い鼻を持てんやな。それはつまり人を殺した数を言ってるんか? 確かにうちはまだ人を殺した事がない。ならあのアホはどうなんやろ。自然と口にする
「あのアホはどうなんや」
「あーあ糞兄貴なら……」
あのアホの事やから血の臭いなんてせへんとやろうけど。
「……血の臭いがぷんぷんしていた。あれは相当な数の人を殺してる」
「嘘を吐くな。あのアホが人殺し? ならなんでそこに倒れている男を殺さへんかったんや」
「さあー。私は糞兄貴じゃないので、クックックッそんなことより続き」
そう言うと奴は短剣を取り出した。ってだからどっからだしてん。
「弱い奴には死を」
奴は接近して切り付けてくる。
「嘗めるなっ! うちかて負へんっ!」
直ぐにそれを受けて弾き返す。
返り際にまたいつの間にか、取り出した弓で矢を放ってくる。
それを全て叩き落とすと今度は短剣が飛んできた。
まだやまだ。うちは短剣を青龍偃月刀を利用して、後ろに飛びのくことで何とか避ける。
「隙だらけ」
「−−っ!?」
何でやっ! ついさっき間でうちの前にいたんやで。何で後ろにいるんや。
「死ね」
「決め付けんなやっ!」
咄嗟に青龍偃月刀を逆手で突いた。
後ろから奴の気配が消えた。
「……ちっ調子に乗りすぎた」
うちは……生きてる。
うちは甘かった。首都洛陽のぬるま湯に浸ってて外を見てなかったわ。外にはこんなにも強い奴もおるんやな。
「楽しい。楽しいでっ!今まで毎日が詰まらんと思っとったけど今最高に楽しいわ」
「?」
「気付かせたのは自分や、最後まで付き合って貰うでっ!」
「……いや」
何でそこで拒否するんや
「かったるい」
そんな理由でうちのやる気を削がんといて。
「次で決める」
「負けへん勝つのはうちやっ!」
うちは青龍偃月刀を構え精神を集中させる。
初めてやでこんなにも緊張しているのは、残念やなこれが最後やなんて。
汗が滴り……
そして落ちる。
「うりゃーああぁぁ」
うちの青龍偃月刀が奴に。そして奴の短剣がうちに迫る。
「−−っ!」
うちの青龍偃月刀と奴の短剣は……
互いに当たる事無く止まっていた。
「はっはっはっ。ま、これ以上はどちらかが死んでしまうからな」
アホは唐突に現れた。
張文遠視点終了
主人公視点開始
はっはっはっ。よしっ! 役人さんに全部押し付けたし、取りあえず店の中を元通りにしないとな。
中に入ると。やれやれ机とか椅子がそこら中に飛んでるな。よく怪我人が出なかったな。いや死人が出てもおかしくないだが。
店の中を元通りに戻していると店の奥から治療箱を持って若い女性店員が現れた。
「すみません。遅くなりましたって、店がめちゃくちゃになってるっ!」
いや今気付いたのな。結構大きな音がしたはずなんだがな。
「誰がこんな事したんですかっ!」
「あーすまない。私の所の連れが空腹の限界を超えたらしく暴れたみたいだ」
「弁償してください」
はっはっはっ。純ちゃん覚えておけよ。
「冗談です」
「はっはっはっ。冗談ですか、すまない助かる」
正直この後待っているであろう、本初の埋め合わせに掛かる費用を考えると助かるな。
「あのところで怪我の消毒と治療を行いたいのですが」
「よろしく頼むよ」
若い女性店員さんは手慣れた手つきで消毒液を塗ってくれるんだが。
「すっすまないもう少し優しく塗ってくれないかな。取りあえず痛い。痛いっ!」
何か店員さん笑ってないかな。痛いっ! くっこいつはあの大男に殴られた痛みより痛いな。
「ふふふ。大丈夫ですよ。……直ぐに終わりますから」
はっはっはっ。痛い……。
「はい終わりましたよ」
「あっああ。ありがとう」
終わっんだな。これからは、怪我にも気をつけるようにしないとな。
「それじゃ治療も終わりましたから、私は店の仕事に戻りますね」
「すまないな仕事が有るのに君を一人締めしていたようだな」
「……」
そのまま若い女性店員さんは、店の奥に引っ込んでしまう。
さてそろそろ役人さんと純ちゃんの様子でも見に行くかな。
ま、大丈夫だとは思うんだが、万が一殺し合いに発展していたら死人が出かねないからな。
店の外に出ると二人がお互いの武器を構えてまさに最後の一撃を加えようとしていた。はっはっはっ修羅場に出くわしてしまったようだな。
やれやれ嫌な予想、予感といものはどうしてこうも当たるかな
ま、起きているものはしょうがない辞めさせるか。
私いや俺は腰のトンファーを抜き取り両手に構えると、二人の間に入り純ちゃんの短剣を当たらないように止めて、役人の方は正面から受けずに受け流した。
「はっはっはっ。ま、これ以上はどちらかが死んでしまうからな」
やれやれもう少しでどちらかが死んでたかもしれないな。
「邪魔」
おお純ちゃん兄に対して邪魔は無いだろう。
「真剣勝負に水を差しすなや」
はっはっはっ。いやだからな止めなかったらどちらか死んでただろうな。
「「邪魔物には(な)死を(与えんといかんやろ)」」
いや待て二人が殺し合を止めたのはいいが、このままだと俺が殺されかねないな。
はっはっはっ。一難差ってまた一難だな。
純ちゃんは弓を構え、役人さんは青龍偃月刀を構えて今にも殺さんとしていた。
やれやれどうするかな? 個人的には、どちらも武器をおさめてくれる。そんな素晴らしい未来を望むんだがな。
そんな未来が在るならこんな状況に陥るわけがない。
ようするに・だ。結局のところ二人を戦闘不能にするか、二人の興味を戦闘以外に背けるしかないんだな。さてどうしたものか。
「すいませんっ! お料理の方が出来たので席に来て下さいっ!」
ふっどうやらまた女神は俺を見捨てなかったらしいな。
「純ちゃんそういう訳だご飯にしよう」
「ちっ命拾いしたな」
純ちゃんそういう言葉は本人の居ない所で言おうな。 ま、居ない所で言っていわけじゃないんだがな。
そんな訳で純ちゃんは矢を放ってから店の中に向かった。
無論その矢の先は俺であり、取りあえず避ける。
すると待っていたと言わんばかりに、役人さんが青龍偃月刀を振りかざしてきた。
いやそこは青龍偃月刀をしまうところだろ。
「やっとや、やっと自分とやれるでー。さあ覚悟しいや」
「断るっ!!」
きっぱり言ってやった。
「何で断るんやっ!」
「俺いや私は売られた喧嘩は買わない主義なんだな」
そういうと私はトンファーをしまい店の中に向かおうとした。
すると役人さんは体を震わしたかと思うと青龍偃月刀を目にも留まらぬ速さで振り回してきた。
おっ! 今前髪掠ったな。あっ! や、当たる当たるからな。ついさっきこれ以上怪我しないって誓ったばかりなんだがな。
「二人揃ってうちを馬鹿にすんなやっ!」
はっはっはっ。また原因は貴方ですか純ちゃん。
やれやれ私いや俺は喧嘩は買わない主義なんだがな。
再度トンファーを構える。
役人さんは突きを放ってくる。
突きに対しては後ろにさがっては駄目だ。むしろ積極的に前に出るべきである。後ろにさがっても結局槍の類いの射程から出た訳じゃない。直ぐにまた射程範囲に入るだろう。前に出た場合はやるかやられるか・だ。 ま、ようするに結局突っ込むだけだな。
「懐ががら空きだな」
俺はトンファーを役人さんに叩き込む。
「ぐっ!?」
もう一撃っ!
「こっのっ! 調子に乗んなぁっ!」
役人が飛び膝蹴りをしてきた。
その蹴りは俺の顎を掠めた。
ちっ。今ので頭がくらくらする。役人さんが追撃してくるな。
俺はどうしようもないので、トンファーをしまうとそのまま後ろに倒れ込んだ。と同時に青龍偃月刀が鼻を掠めた。
そのまま更に突き、突き、突き、とにかくそれを当たらないように転がってかわす。
突きが止まると後ろに飛びのく。
やれやれまた傷が増えてしまったな。
「どうしたんや自分の力はその程度かい」
はっきり言ってその通りだ。と言ってやりたいな。だから言ってやった。
「降参」
「はっ?」
「降参、降参私の負けだ」
「なっ!? ふざけんなや。何が降参や」
「いや出すもん出し切ったし、これ以上やったら私が殺され兼ねない。私はこんな所で死ぬ予定はないからな」
「嘘をつくなっ!!」
「嘘って言われてもな。ならどうしたら信じてもらえるかな」
「本気でうちと戦って欲しいんや」
「やれやれ困ったな」
さて本気と言われたが、かなり本気だったんだがな。
そこに空気を読んだか読まなかったか分からないが、私としては現状打破してくれる声が聞こえた。
「薫さん。わたくしをいつまで待たせるおつもりですのっ!」
……本初のが来たな。現状打破は出来そうだが、更に混乱を生み出しそうだな。
「あー本初。私個人としては急いで来たんだが途中で、喧嘩に巻き込まれてな、ボロボロになっていた所をそこの役人さんに助けてもらってな」
役人さんを見るとポカーンとしていて状況を飲み込めていないようだな。
私いや俺は油断して役人さんに素早く近付き本初に見えないように溝にトンファーを押し付ける。
そして本初に聞こえないように小さな声で。
「(余計な騒動を起こしたくなければあわせろ)」
「−−っ!かはっ!?」
「大丈夫ですの役人さん顔色が悪そうですわ」
あー少し溝に入っているトンファーが強すぎたようだな。
「う…ちは大…丈夫です」
「とてもそうには見えませんわよ」
いつも無駄に鈍い本初が、今日はやけに鋭い気がする。
「そうですわ。そんな事より……」
既に役人さんの事はそんな事扱いなんだな。
ま、本初らしいと言えばらしいな
「埋め合わせどうするつもりですの?」
はっはっはっ。それについては忘れてくれる事を願っていたんだがな。
「埋め合わせをする前に取りあえずご飯にしないか?」
「構いませんわよ」
「ならすぐそこにあるお店に先に行っててくれないかな」
「わかりましたわ」
本初が店に向かう。
……何かとても大事な事を忘れている気がするな。何だかなり重要なきがするんだが。
「ええかげんどきやっ! しばくぞっ!」
役人さんが暴れだす。
ま、そのうち思い出すだろうな。
この時思い出せなかった事を後悔するまでに時間は必要としなかった。
取りあえず役人さんを放置して店の中に向かい。
「あっ。糞兄貴先に食べてる」
……俺いや私は頭を抱えた。無理だな。流石に詰みだな。
「あら、薫さん貴方に妹って居ましたかしら」
よし開き直るか。無理に嘘を重ねるより本初の鈍感さに賭けるとしよう。
「ああ名前は曹 純字は子和だな」
「まあ、私は袁 紹字は本初ですわ。子和これから宜しくですわ。オーホッホッホ」
「……」
流石は本初鈍いですな。
「……糞ば」
私は大至急純ちゃんの口を塞いだ。おい純ちゃん今何を言おうとしたかな。
「薫さん。妹さん今何か言おうとしたようでしたわよ」
「はっはっはっ。本初取りあえず何か頼め奢りだ」
「?? まあいいですわ」
本初が注文をしている間に私は純ちゃんと話しあう。
「(純ちゃん彼女の事を糞婆と言うのだけは止めてくれ)」
「……や」
何故拒否する。口元が笑ってるな。何かこの状況を楽しんでいるのかな。
「(や。じゃない。せめて本初で頼む)」
「かったるい」
はっはっはっ。ま、純ちゃんにとってはどうでもいい事だからな。
「先程から何を話してますの」
「料理が美味しいかってな」
「うん」
少しは協力してくれるようだな
「そうでしたの私は注文終わりましてよ」
「そうかなら暫くは、私が頼んでおいた餃子でも食べていてくれ」
「ええ貰いますわ」
「なぁ」
やれやれようやく一息つけそうだな。
「なぁ、なぁ」
それにしても今日も、厄介事に巻き込まれる一日だったな。 ま、慣れているがたまには楽な一日を過ごしたいものだな。
「ええかげんにしいや」
「何ですかな。役人さんやっと落ち着いて食事にしようというのにな」
「そうですわ。妹さんはともかく貴方は、もう用済みでしってよ。オッホホホ」
「……−−っ!」
あー役人さん言いたい事は分かるからな。
本初も悪気わないんだな。 ま、悪気がないから質が悪いんだがな。
だから・な。青龍偃月刀を手にして今にも切り掛かろうとするような殺気を放たないでくれないかな。
可哀相なのはその殺気に対して全く本初が気付いてない事だな。
やれやれ本初ももう少しでいいから空気を読む事を覚えような。
「うちな。旅に出ようと思ってん」
唐突だな。
「旅に出て次会った時は必ず試合で二人に勝つからな首を洗って待っとりっ!」
「「断る(かったるい)」」
「期待しとらんかったけど何でや」
「いや私は勝ち逃げが大好きだからな」
「面倒くさい」
「何でうちこんな二人に負けそうになったんやろ」
私の場合は運が無かっただけだな。純ちゃんは……経験かな。
「はっはっはっ。ま、役人さん頑張れ」
「頑張れ」
「その余裕が無くなるくらい強ーなってやるわ」
そういうと役人さんは、席を去って行った。
ふと思ったんだが役人としての仕事は大丈夫なのか。
「やっと帰りましたわね。ちょうど料理もきましたし、食べ終わりましたら街に繰り出しますわよ」
「そうだな」
この後本初に夜遅くまで振り回されるのだが、それはまた別の時に語ろう。
「ただいま」
夜散々本初につれまわされてから家に帰る。
無論本初と別れた瞬間から、純ちゃんの攻撃は始まったのは言うまでもない。
家の中はシーンと静まりかえっていた。中は生活感が乏しく、必要最低限の家具が置いてあるだけだった。晩御飯を食べたら少し掃除をしないとな。
「家族は」
「居ないな。二人とも賊と戦ってそして勝手に死んだな」
「……」
ふっ。純ちゃんが気にする事じゃないんだかな。
「気にするな。もう慣れた。それに今は新しい家族が出来たし。幸いお金だけは沢山遺していってくれたからな」
「そう」
「ふっ。やれやれよし少し遅いが晩御飯にしようかな。何か要望はあるかな」
「特にない」
「そうかよしっ!ならラーメンにしようかな」
「それはない」
「はっはっはっ」
まだぎこちないが。 ま、取りあえず・だ。これから宜しくな。
没案1、だいたい5ページ位です。
「やっとや、やっと自分とやれるでー。さあ覚悟しいや」
「断るっ!!」
きっぱり言ってやった。
「何で断るんやっ!」
「俺いや私は売られた喧嘩は買わない主義なんだな」
「問答無用やいくでっ!」
やれやれ仕方ないこういう時は。
「よし飲もう」
「はあーっ!」
「店員さん!! 冷酒を投げてくれないかな」
「はーい」
冷酒が飛んでくる。
「というわけで飲むぞ」
「ふざけんなや何でそうなんねん」
「酒は嫌いか?」
「大好きやっ!」
「んじゃ飲むぞ」
「いやうちは」
煮え切らないなそこでおちょこを投げ渡し酒をつぐ。
「ほら飲め」
役人さんに酒を飲ませた私は、そのまま店に入ってそこからの記憶がなく目を覚ましたら、真夜中だったな。
んぐっ! 頭痛いな二日酔いだな。ん? いや待て純ちゃんそんな物騒な物を私の首に突き付けて寝ないでくれないかな。それにいつの間にか本初来たんだ? ……まあいい寝よう
没理由、御都合主義過ぎるだろうと判断。本編も変わらない気がするけど。
没案2最後のページ。
この後本初に夜遅くまで振り回されるのだが、それはまた別の時に語ろう。
「ただいま」
「お帰りなさいあらその子は?」
「私の妹です」
「そう宜しくね」
「私が言うのも何だが私達は他人」
母さんは首を振る
「違うでしょ。貴方はもう私達の家族よ。」
ふっ流石母さんだな。
こうしてわが家に新しい家族が増えたのだ。
没理由。曹洪の母親の名前と父親の名前が分からなかった為没。
没1のままでしたら二週間位前に完成していました。
最近気付いたんですが曹純の兄が、曹仁何ですよね。どう扱いましょうか。