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《完結》 ∞【無限】ミッション!~俺だけに与えられたシークレットミッションを達成して手に入れたSSS級の能力や神器で世界を見返す史上最強のハンターへ~  作者: 陽和
第8章~未来のために~

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異界の異変解決⑥~異界の住人を救出せよ~

澄人が異界ミッションのために異界の住人を救出しております。

「神の一太刀!!」


 侵攻してくるアーミーアントと森を薙ぎ払うように草薙の剣を振るう。


 黄金の斬撃が途中で弾かれるなんてことはなく、大量のアーミーアントと背後にあった森を刈り取った。


 突然のことで何が起きたのか理解できていないリリアンたちは、俺のことをぽかんと見つめる。


「無事ですか?」


 呆然とするだけで何もできない様子だったが、目の前に俺が現れると同時にリリアンさんが姿勢を正す。


「か、神の使者さま!!?? 来てくださったんですね!!」


「リリアンさん、まだ全部終わっていません。残りを片付けましょう」


「はいっ!!」


 元気よく返事をした彼女は、傷ついた兵士たちの前へ出る。


「みなさん!! 神の使者さまが助けに来てくれました!! 私たちは助かります!!」


「彼が……神の……使者さま……」


「俺たちは助かるんだ!!」


「神様ぁああ!!」


 俺が現れたことによって一気に士気が高まった兵士たちは、迫りくる敵の大軍に向かって勇敢に立ち向かっていく。


 その様子を見て、改めて俺は彼女たちを救うべく、再び攻撃態勢に入った。


 それから十分もせずに敵が全滅したため、急いで負傷した人たちの手当を始める。


 神の祝福をこの場にいる全員を対象に発動して治療していく。


「亡くなった人も蘇らせます!! ご遺体や体の一部があればこちらへ!!」


 異界ミッションのために奇跡の大盤振る舞いだ。


 出し惜しみをしてミッションを失敗したら元も子もない。


 俺はひたすらに神の祝福で人の蘇生を続け、ようやく一段落着いた。


 崇めるような視線を受ける中、リリアンさんが俺の足元へ跪く。


「あ、ありがとうございます。私たちを助けてくれて……それに死んだ者も生き返らせてもらって……もうダメだと……思っていたのに……」


 リリアンさんが俺を見上げ、涙目になりながらお礼を言ってきた。


 彼女だけじゃなくて周りの人たちも感謝してくれているようで、全員が涙を流している。


「皆さん、泣かないでください。僕が来たのでもう大丈夫です。リリアンさん、何が起こったのか説明していただけますか?」


「はい……もちろん……です……」


 思い出したくないのか、リリアンさんの表情がどんどん青ざめていく。


 それでも必死になって話そうとしてくれるため、ゆっくり背中をさすることにした。


 落ち着かせるように声をかけ続けたら次第に震えや嗚咽が小さくなる。


「ありがとうございます。落ち着きました」


「場所を移動しましょうか、みなさんも森が見えていると怯えています」


 神の一太刀で見えていた森をあらかた消し去ったものの、遠くの方には森が見えてしまっている。


 それが余程恐怖なのか、リリアンさんも微かに見える森をチラチラと気にしているようだ。


(このままここで話し合うわけにもいかないな)


 森から逃げ続けていることが予想されるので、今この人たちに必要なのは安心して休める環境だろう。


 そう考えた俺は魔力を開放してフィノとメーヌを同時に呼ぶ。


「フィノ、メーヌいけるか?」


『難しいけどできるだけ頑張ってみる!』


『私もー!!』


 俺から赤と茶色の光が飛び出すと、目を丸くしていたリリアンさんが息をのむ。


「ま、まさか今のは精霊さま!?」


「あれ? リリアンさんの前で使うのは初めてでしたっけ?」


「そう……で……す……」


 少し考えてみると確かに彼女の前では一度もフィノたちを使っていなかった気がする。


 そのせいで驚いているみたいだが、上空で燃え盛る炎竜になったフィノを見てこの場にいる全員が言葉を失ったようだ。


 リリアンさんが上を見ながら唖然としているため、言葉を続ける。


「火の精霊が周辺のモンスターと森を焼き尽くします。それと、土の精霊で休憩できるところを作るので待っていてください」


 俺の声はシーンとしたこの場所によく響き、全員に届く。


 しかし、誰も言葉を発しないどころか動きすらしなかった。


「あの……何か?」


「…………」


 無反応だったのでもう一度声をかけると、ようやく我に返ったらしい。


 慌てて立ち上がったリリアンさんが口を開く。


「あっ……いえ、なんでもありません! わたくしは何をすればいいでしょうか!」


「とりあえず座っておいてください。あ、完成したみたいです」


「えっ?」


 メーヌによって、体育館ほどの大きさがある建物が地面からせり上がってきた。


 建設資材の余りと使っていないミスリル合金も使用しているため、頑丈さは保証できる。


 中はフィノの火で明るくしているため、夜でも問題なく使えるはずだ。


 俺の言いたいことを察してくれたらしく、リリアンさんがおずおずと話し始めた。


「あ、あの……これでは大きすぎませんか?」


「そうですか? このくらいの広さがないとゆっくり休めないでしょう?」


「そ、それはそうなのですが……」


「この中には寝具やシャワールームもあります。みなさんにゆっくり休んでもらってください」


 ゆっくりと休めるように、建物の中には簡易的なトイレと浴場もある。


 間に合わせのためこれくらいしか作れる材料がなく申し訳ない。


 受け入れられるかどうか不安に思っていたら、遠くの方で子供が母親らしき人の手を引っ張っていた。

ご覧いただきありがとうございました。

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