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07 一途二・恋、やはりその人間性

その後の事後処理

 

 丸々さんはぎりぎりまで雪女に生気を与えたため、あの後倒れこんだ。

 僕と恋と復活した雪女の3人で丸々さんのアパートへと運び。

 その後、雪女に後を任せて僕と恋は去った。

 僕と恋は傷の手当てをする為に薬局で買い物をし、手当ての出来る場所を探した。――僕の家や恋の家じゃいろいろと問題があるため。

 で、恋はいい場所があると、僕の手を引いて案内をした。

「ここよ」

 恋がにやにやと指す。

「なっ!?」

 そこは・・・、

 『ラブキャッスル』

 ・・・愛の城?

「ラブホね」

「ちょ、恋さん。これはいろいろいろいろいろとヤバいのじゃアリマセンカ?」

「何硬くなってるのよ。それとももう、ソコも硬いの?」

「君はもうちょっと恥じらいを持ってくれ、頼む」

 なし崩しに入室。

 別に本番をやりはしないので別にいいか。

 と、思ってた。

 恋がこんな美味しいシチュエーションを逃すはずがない。

 それは恋がシャワーで汚れを落としているときの出来事。

「指揮も入ってきなさいよ」

「なんですと!?」

「やっぱ一人じゃ痛すぎて洗えないとこがあるの。ちょっと手伝って」

 なんと甘い囁きなんでしょうか?

「今なら乳首くらい触らせてあげるわよ」

「あああああああああああああああああああああああああぁつ!!僕を貶めるつもりか!?」

 僕は浴室へとダッシュした。

 僕は恋の裸体が拝めるかと思ったのだが、現実甘くない。

 恋は僕に目隠しをさせて(てか目隠しなんてどこから・・・、いや部屋の標準装備か)体を洗わせたのだった。

 しかも背中だけ。

 ただ、僕はそれだけでとても緊張し、頭に血が上りすぎてた。

 それに湯の熱気と相まって意識が朦朧となっていたのだった。

 そんな朦朧と夢か現実かわからない状態でこんな言葉を聞いた気がする。

「胸で体を洗うってこうやるのかしら・・・、泡をたくさん付けて――――こう。・・・・・・ん、ちょっとさきっぽが当たり過ぎよ」

 なんか僕の胸元でやわらかい感触と一部分だけ硬い感触が逢った気がする。

 

 ;-------------------------------------------

 

 4月が終わろうとする放課後。

 僕は生徒会行事『学年全員鬼ごっこ』を実施させ、その開放感を味わっていた。

 この学校のテンションにはついて行けん。

 体がボロボロだった。

 最後にいつの間にか仕掛けていたのか突発イベント『生徒会長を捕まえたら赤点免除』なる催しがあった。

 僕は学内の生徒全員に追いかけられ、ついには筋肉痛で倒れたところを、一途二・恋が確保した。

 酷い事だ。

 僕の逃げる場所を知り尽くしていた彼女の勝利だった。しかも僕が筋肉痛になりそうな時間帯まで予測しやがった。

 体の動きに関しては彼女は知り尽くしているのだろう。

 なんか最近の疲れが溜まって、そこらじゅう凝りまくっている。

 今度マッサージでも行こう・・・・。

「あら、こんなとこにいたのね」

「恋か・・・」

「あなたのおかげで次のテスト、何の勉強もしなくていいわ。テストに名前を書くだけでいいんだもの」

「そりゃ、よかったな」

 一途二・恋は優等生だ。デザイン実技以外。

 僕も恋も学科内ではトップの成績だし、別に赤点免除なんてあってもなくてもいいものだ。

 でも――――

「名前書くだけでオッケーか〜。いいな〜」

「これも人徳ね」

「嘘くせ〜」

 僕はごろりと仰向きに寝転がった。

「そういえばさ、糸鶴しかくのことなんだけど」

 糸鶴とはあの雪女の事だ。

 丸々・糸鶴まるまる・しかく

 丸々・罰の雪女

「丸々さんは糸鶴のこと結構好きなんだよな。やっぱ、日ごろ看病とかされて情が傾いたのかな?それに、糸鶴も丸々さんの事好きなのもやっぱ助けてもらったからなんだろうか?」

 理由を考えと、そう思ってしまう。

「馬鹿ね。そんなわけないじゃない。私達はどうなよ?なんで付き合ってるの?好き合ってるの?わからないとは言わせないわよ」

 恋が僕の顔を覗き込んだ。

 無表情な顔。

 時たま表情見せるかと思うと、なにやら不吉な笑み。

 でもとても可愛い表情だってする彼女。

 僕は笑った。

 僕は彼女が好きになった。

 理由なんてあってもなくてもいいもの。

 僕達はただ魅かれただけなのだ。

「あぁ、そういうことか。――――巡り合ったわけなんだ。あの2人も」

「気づくのが遅いわよ。――さて小馬家屋・指揮」

「なんだ?」

「私はあなたにいろいろとお礼をします」

「お礼?赤点免除のこと?」

「それもあるわね。それに私がいつも怪我をする時は治療してくれる事。私を繋ぎ止めてくれる事。私を好きになってくれた事。私が好きでいさせてくれる事。私があなたの全てを好きになった事。全部」

「いいすぎだよ・・・」

「ではお礼です。しかと焼き付けなさい。勝負ものを履いてきたんだから」

 ばっ、と僕の顔に影が掛かった。

 何故なら恋が僕の頭の上を跨ぎ、そのままの状態で居るからだ。

「なっ!?」

「日が沈むまで拝みなさい」

 僕は恋がどんな表情をしているか気になった。

 でも、見ない。

 僕には分かるから。

 だから、僕はゆっくりと上の景色を堪能することにしよう。

 そして僕はこう言った。

「お前、やっぱ萌えるよ」

1話目終わり。

でも完結。


短編で出すには少し長い、長編で出すには少し短い。

こんなお話、どうでしょうか?

この話、ジャンルとしては伝奇ものになりそうではありますが、果たしてこの先どうなるのでしょう。


R-15を入れていますが、理由はとある1人のキャラの所為です。または性ですと言い換えるべきか・・・


続いて、2話目行きます。

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