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01 お化け屋敷

HDDから発掘された2年前の小説。

荒削りな部分も見えるが、当時私が書きたいと思ってたことを書いたもの。いい感じに熟成されてます。

本当は長いお話。2話までできています。

ですが、1話で完結の形式を取っていますのでご安心を・・・


ロード短縮、部分部分で読みやすいように3000文字〜6000文字くらいで区切っています。

サブタイ考えるのに四苦八苦;;

登場人物

主人公――小馬家屋・指揮おばけや・しき

狂千思――一途二・恋いちずに・こい

クトゥルフ使い――丸々・罰まるまる・ばつ

雪女――名無しななし

学友――陸奥・品図みちのく・しなず

学友――笹久崎・佐々砂さささささき・さささ

;-----------------------------

 

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 青春?―あぁ、僕の青春は青く成熟しきってない、すっぱい、しょっぱい、食べられないくらいものだよ。

 

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 小馬家屋・指揮おばけや・しき

 それが僕の名前だ。

 家族は父母妹の4人

 親2人は自営業を営んでおり、妹は中学に通っている。

 僕?――――僕は高校生だ。

 獅子舞工業高校。男ばっかりでしょっぱい高校だ。

 略して獅子工。

 じゃぁ、さっそく物語を始めようか。

 別に僕が生まれた頃からの話じゃない。

 あまり話したくないし。

 だから高校3年の新学期の事だ。

 1、2年は何だかんだでトラブル連続の連続。

 それ以前もそんな感じだった。

 その大変さは一種のトラウマでもあろう。自分で言うのもなんだが。

 だからこそ、僕としてはこの3年生の年は平穏だった。

 とりあえずトラブルは少なかった・・・・はず。

 

;---------------------------------

「小馬家屋会長。先生から許しもらって来たよ。第2グラウンドの使用許可!」

「あぁ、お疲れ。僕はこのまま残って仕事カタしちゃうから、帰っていいよ」

「はい、じゃ失礼しま〜す!」

 生徒会室。

 ちんまいコンクリ部屋は教室半分。

 獅子工生徒会

 僕はここのおさであるが、自分から進んでの職ではない。

 なし崩しになったまでだ。

 ここの生徒会長になってから、この学校の生徒の扱い難さがわかる。

 体育会系ばかりなのだ。

 各部活もそれなりに成績を残している。

 が、学業はイマイチ。

 しょうがないことなのだろう。

 だって、工業高校だもん。・・・開き直りたくないものだ。

 ・・・さて、扱い難い理由とは、生徒がお祭り好きだからだ。

 月に一回は何かをやりたがる。

 体育大会、学園祭、球技大会然り。

 今、僕が目を通している書類だってそうだ。

 匿名の生徒が出してきた要望だ。

 4月は入学式以外ではたいして大きなイベントはない、入学式以降は暇なのだ。

 だからその暇を埋めるために何かしたいのだろう。

 『学年全員鬼ごっこ』

 それが今回の要望。

 ・・・馬鹿かあの生徒は。

 頭が痛くなる

 普通、こんな案件は速攻却下なのだが、如何せん、前生徒会長の所為で容認してしまう雰囲気になってしまった学校だ。

 あの生徒会長のおかげで僕は頭を痛めっぱなしな状況。

 バファリンは手放せない。

 こんこん、と生徒会室の扉が鳴った。

「はい、開いてますよ」

 がちゃり、と扉が開いた。

 そこからは一人の女子生徒が入ってきた。

「指揮。迎えに来たよ。この美しくて妖艶な才能あふれ、フェロモンたっぷりの私が」

 黒髪をショートカットにした女の子。

 もし前髪をそろえたら市松人形に見えるだろう。


 彼女は一途二・いちずに・こい

 僕の恋人。

 僕の女神。

 僕の救い。


 しかし性格はブラックコーヒーだ。


「恋。今まで残ってたの?」

「えぇ、もう日が沈みかける頃合だけど、帰宅部でやることのない私は残っていたのよ」

「も、もしかして、それは僕を待っていた、と云う事でいいよね?」

 お、なんか嬉しくないか、僕?

 ちょっと感動した。

 彼女が『待つ』ことをするなんて、これも僕との愛?愛だよね?

「授業中寝てたら、もうこんな時間だったの」

 感動が消えていった。

 角砂糖がコーヒーに溶けるように、ゆっくり。

「あら、角砂糖は甘いのよ。溶けたあとも楽しみじゃない」

「僕の思考を読むな!」

「読んでないわ。聞いたのよ。なに自分で言葉に出しながらモノロぐってんのよ」

 モノロぐ。―モノローグをしてる意味か。

「僕は甘党だよ」

「甘いのはお嫌い?」

「そりゃ、チーズケーキとかは好きだけど。甘ったるいのは嫌だね。コーヒーはブラックで決めている」

 だからだろうかね、僕は恋が好きだ。

「ブラックでキメている。まるで薬チューみたいに聞こえるわ」

「聞こえね〜よ」

 恋が僕に近づいてきた。

 そして、僕を後ろから抱きつく。

 大きくもないが、何気にある胸が僕の背中に押しつぶされる。

 ・・・おおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!

「甘いのは本当に嫌いなのかしら?」

 柑橘系の匂いが僕の鼻に届く。

 そして彼女の右手が僕の襟から胸元に入っていく。

「うううううぅ・・・・」

 乳首の周りを撫で回す。

 むむむぅっ!?

 このままではヤバい―――いや、別にヤバくはないが、流されるのはよくない。

 その手つきはとても厭らしかったりする。

 胸の感触を楽しむのもいいが、こんな行為を学内でしたら背徳感を覚える。

「学校でこんなことしてるんだから、背徳的ね」

「僕が言葉にしないことを言いやがった!?」

 故意的な行動。

 狙っている。

「さて、私は甘党じゃない貴方に甘いことを言ってあげる」

「え?」

 恋は僕の耳元で囁く。

 近くに居るからこそ感じる鼻息がくすぐったい。

 彼女が口を開く。

「私の××××で貴方の××××を××××して、あなたが××××した××××を私が飲み込んで、××××を××××した貴方の××××を私が××××で――」

「ああああああああああああぁ!!!それは甘い言葉じゃない!!卑猥な言葉だ!!」

「で、そのあと××××を××××しながら××××して・・・・」

「まだ続けんのかよ!?」

「まだまだ、私は貴方の奴隷なのよ。これくらいしてあげなきゃ」

「それは性奴隷だ!」

 僕は彼女を退け、椅子から立ち上がる。

 そしてバックステップで一定距離を持。

 だが胸の感触は惜しかった。

「なによ、官能な甘さじゃない」

「僕の期待してた甘さじゃないさ!こう―――格好いい言葉とか愛情を感じる言葉を期待したよ!・・・・・・・なにさ?何考え込んでるの?」

 恋はふむ、と親指を下唇に当て考えていた。

 暫くして、何か思いついたのか笑みを見せる。

 そして今度は恥ずかしながら上目使いで僕を見て、体をモジモジさせる。

「こ、こんなの貴方じゃなきゃやってあげないんだから・・・!」

「キュン、ってきたーーーーーーーー!!」

 でも、甘い言葉じゃない気がする。

 これってデレですか?

 それに恋は普段ツンツンしてるからツンデレだろうか?

 まぁ自分でもツンデレツンデレって言ってたし。

「さて、私の卑猥な言葉で乳首を立てていた小馬家屋・指揮。帰りましょう」

「あれはお前が撫でるからだ!」

「つまり感じたのでしょ?

「う・・、まぁ、そうだけど・・・」

「私はあなたのに触れまくって立ったわよ」

 鼻血が出そうになりました。

 だが、恋はすらりと流し、生徒会室を出ようとする。

 そして僕に振り返り。

「早くしなさい。私は待つのが嫌いよ。・・・0.1秒あげます」

「横暴だ!」


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 待つことができない僕の彼女、一途二・恋

 そして流される僕、小馬家屋・指揮

 

 狂千思きょうせんしの一途二・恋

 お化け屋敷の小馬家屋・指揮

 

 とりあえず奴隷の一途二・恋

 とりあえず指揮者の小馬家屋・指揮


 

 僕と彼女が出会ったのは丁度一年前の春休み。

 僕は絶望に堕落し、泣かなくなっていた。

 光はあったがとても小さく、遠く、僕はその光を掴もうとする気力さえ堕落していた。

 そして恋と出会った。

 彼女は僕の目の前まで光を持ってきて、そして僕にそれを掴む気力をくれた。

 そんな一途二・恋はどんな女の子だったのかと云うと――

 

 『狂戦士』

 

 だった。

 

 

 

 

 狂った戦士。

 彼女は僕を殺そうとしたのだ。

 


一気に行きますよ。

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