8話 『運命的な偶然』
お久しぶりの更新!!
しかし、俺が雪の力とやらに興味を示さなかったことに雪は不満を言いたげだったが、俺の歩くスピードが速かった所為もあり、何も言わずに俺のもとへと走ってきた事もあり、結局のところ俺たちは並んで歩きながらスーパーへと向かいだす。
当然のようにスーパーで無事に買い物を終われせ、ようやく俺は帰路へとつくことができた。雪の買い物も特に多いという訳でもなく、俺と帰り道が違くなっても一人で持って帰れる程度の量だ。精々二日分というところだろう。
「それじゃ、俺はこっちの道だから」
十字路へと着き、俺は自分の家の道へと向かって歩き出した。が、何故か雪も俺の後ろを付いてきている。もしかたら雪には荷物が重かった可能性がある。
「マスター。実は私もこっちの道」
なんとなくずっと俺の後を付いてきていることに嫌な予感がしたが、やはりその予感は当たってしまった。
そう。俺と同じマンションだったのだ。
「はははっ。マジかよ。同じマンションとかどんな確立だよ……」
「なんと、マスターと我が住居が同じだったとは! まぁ、我は昨日から知っていたけどな!」
「知ってたんなら先言えよ!」
雪の頭にチョップしてから、雪から買い物袋を受け取り、家まで運んであげることにした。自分の部屋に近づくにつれて、雪がまだ付いてくることに違和感を覚えていたが、さすがに同じ階層の部屋なんてことはないだろう……うん。ないよな?
「ま、こんなことだろうと思ったよ」
悪い予感はなぜか当たってしまい、雪の部屋は同じ階層のしかも隣だった。確かに、隣の部屋なら昨日の俺の声も撮ることが可能だろう。
「それでは、荷物を置いてからマスターのお部屋にお邪魔するとしよう!」
「はぁ!? 何言ってんだお前!」
幾ら雪が一人暮らしだとして、家に妹が居たとしても、男の部屋に女子高生が入るのは不味い。
「マスターは私の契約者。いつ誰に狙われるかわからない。だからこそ、私は盾としてマスターを守らないといけない」
「いやいや家の中なら大丈夫だし、そもそもこのマンションはオートロックだから安全だろ」
何を言っても雪が言い繕って家に入ろうとすることもあり、これ以上家の前で騒いでいては他の人におかしな目で見られる可能性がある。部屋までは無理だとしても、リビングなら妹も居るし大丈夫だ。それに、家に入れないとめんどくさいし、妥協案としてリビングに入れるのが最適解の筈。
「ったく。今回だけだからな。妹にはあんまり変な言葉使うなよ?」
「変な言葉……?」
「とにかく、普通に接してくれれば大丈夫だからな」
「了解した!」
目を輝かせながら雪は俺の後に続いて家へと入ってくる。妹が雪を見てどう思うか分からないが、今はとにかく雪が妹の前で中二な言葉を使わないことを祈るばかりだ。
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