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寂しい理由  作者: ケイコ クロスロード
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晴天の霹靂

節子は幼い時から両親に顔を含めた外見を心無く批判されて育ったせいで、常に容姿にコンプレックスを抱いている。自分の娘に顔立ちに品がないと平気で言える父親であった。幼稚園児の時、母親からしみじみと、お前の性器の色は汚いと言われた事は恐怖心と共に胸に刻まれた。固い髪質、がっちりした骨太の体型、色黒の肌は年頃になっても、節子をお洒落や異性への憧れから遠ざけた。両親があからさまに妹だけを褒めて可愛がっていたのもひがみの原因になった。社会人となり、恋愛経験のないまま父方の叔父の紹介で出会った夫とは、見合いから半年で結婚した。夫の妻に対する無関心にも無抵抗を貫き通し黙っていた。歩み寄ろうとして、はっきり拒否されるのが怖かったからだ。節子の冗談好きな大きな口でよく笑う地声の響く明るい態度からは根の臆病さは家族にも友人にも見えてないだろう。気取らず、いつも朗らかで明るく少々の事には傷つかない気のいいおばさんタイプだけに、都合よく使われたり、損をする事も多い。だからと言って身近な夫までが、まさか長年の夫婦の協力関係を一方的に断ち切るとは。「驚愕するわ」思わず大きな独り言を言ってしまい、肩をすくめた。

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