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寂しい理由  作者: ケイコ クロスロード
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晴天の霹靂

ああ…。いつもの京阪沿線の車窓に見慣れない見事な並木を見て乗り越したと知った竹下節子はよろよろと座席に座り直した。降りるつもりで扉の前に立っていたのに、目の前で開いた扉をボーっと見過ごしていたのだろう。次で引き返しても遅刻する。仕事は都市銀行の事務パートだ。正規の行員の遅刻や早退には寛大なのに節子のようなパートのミスには親の仇にでも会ったかのように責め立てる。 10分遅刻したら十歳も年下の課長に一日中針のむしろに座らされるだろう。お局行員には退社時間を記入した出勤簿を提出した後から時給も付かないサービス残業を言い渡されるだろう。頭を垂れてやり過ごせばいいことが今日は耐えられそうにない。窓枠に頭を預けてこのままどっか乗って行こうと決めた。力が出なくても仕方ない。何と言っても自分は昨夜夫から突然離婚を告げられたのだ。

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