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だーい好きの味。

「…こーくん。」


「『目合い』…しよ?」


「こーくんは、どっちがいい?」


「上?下?」


「それとも、真ん中…?」



真ん中??


真ん中って!!?

えっ!まさか緋美と3人で???!


ど、童貞がいきなりそんなハードなプレイ、できるわけないだ



光「ろ…!!」



叫んだと同時に視界が開け、ベッドの傍で心配そうに俺を見つめる静夢と目が合った。

さっきの妙に生々しいやりとりは、夢だったのか…。


はぁ…なんていやら…いや、恐ろしい夢……。



月「こーくん…!良かった、気がついて!」


月「急に白目剥いて倒れたから、ビックリしたよ〜!」



あ!俺、静夢の爆弾発言で死にかけてたんだ!



光「そ、そっか。ごめん。もう大丈夫だよ。気合い入れて告白したから、血圧上がっちゃったのかな。」


光「緋美とお母さんは?」


月「緋美がここまで運んでくれたよ。目が覚めるまで一緒にいるって言ってたんだけど、お母様に連れ出されてた。」


月「『2人きりにしてあげて』…って。」


月「僕も、2人で話がしたかった。」


月「……僕たち、お付き合いするってことで、いいんだよね?」


月「それを聞きたくて…。」



光「……静夢。」


光「じゃあ、改めて言わせてもらうね。」

 

光「俺は静夢が大好き!」


月「…あ…はいっ、…僕も……」


光「俺と、つ、つ、付き合ってください!」


月「はい!よろしくお願いします……♡」



静夢、耳まで赤くなって…可愛すぎる……!!

人生初の恋人がこんなにも美人で可愛い子だなんて…俺は前世でどれだけ徳を積んだんだろう…!


ただ………


やっぱり、予想通り、やたらと見つめてくる!!


内容的には勘違いしてるとは言え、今この二人きりの状況で『アレ』を言われたら、命がいくつあっても足りない!!!



何か、気を逸らすような話をしないと…!



光「…あのさ、」


月「はい?」


光「静夢はいつから、俺のこと好きだったの?」



ヤダッ!何このモテ男みたいな質問!!

付き合えたからって調子乗ってるみたいで恥ずかしい!!



月「ふふっ!知りたいの?」


俺は自分の発言に照れ過ぎて何も言えず、

コクコクと頷いた。


月「それはね……うーん、本当に僕にもわかんない。でもキスした時は、もう好きだったんだと思う。」


光「ええっ 林間学校の…?」


月「うん…。でも、こーくんは何も言ってくれないし、緋美とどんどん仲良くなってるし、悔しいから自分からは言わないって、決めてたの。」


月「こーくんの血からは、好意を感じてたから、なおさら…。」


光「エッ、そうなの??」


月「後から思い返せば…だけどね。鼻血を出して保健室に来た時あったよね?あの血の匂いにはもう、好意が混じってて…僕はその香りで、ハッと目が覚めたんだ。」


光「童貞臭だけじゃなく??」


月「うん、その時はそれだと思ったんだけど、3回目に、こーくんの血を飲んだ時、ハッキリ気付いた。

これは、『恋の匂いだ』って…。」



光「……そっか…。静夢を初めて見た時から俺は、恋に落ちていたのかも知れないな…。」


月「ええ?そんなに前から?」


静夢は頬を真っ赤に染め、疑うように俺を見ながらも、口元は嬉しそうに緩んでいた。


光「その…緋美のはどうなの?匂いとか味は……。」


月「緋美のはね〜、匂いとかわかんないくらい、『僕へのだーい好きの味』でいっぱいだよ!」


うわっ、

『僕へのだーい好き』って、


情欲の念……


つまり、下心だったよな?!


緋美ーーーー!!!



光「おっ、俺の血は??」


月「こーくんのも、『僕へのだーい好きの味』いっぱいするよ〜♪」


月「この『だーい好きの味』は、恋愛感情とは違うと思うけど、すっごく美味しい味だから、2人とも持ち続けて欲しいなぁ〜」



ひいぃ…!

邪念の味だってバレませんように…!





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