7発目
「うおりゃぁぁ」
「イー!」
店の前に戻るとソルブレイバーもとい大吾がブリューナクの戦闘員達と交戦していた。
大吾は壁際に立ち、その後ろにサングラスの黒服が2人銃を構えている。
そして三人が守るように囲んでいるのはテレビや雑誌で見たことある顔、闇金や脱税、ヤクザ繋がりなど色々噂の絶えない政治家…
「武藤 天馬」
「早く何とかしろ~!」
などと叫び声を上げている。
残念なことに状況は最悪、壁際で守られているのではなく、壁際に囲まれてるのが現状。
「いい加減無駄な抵抗は止めて頂きたいのだが…」
戦闘員の群れから少し離れたところにソイツはいた。
両腕から剣が突き出ている人型の怪人。
「…だいたい、貴方も酔狂な方だ。」
怪人は大吾に言葉を投げかける。
「そんな人間のクズなど守った所で何になるんです?」
「…ッ!例えそうだとしても!一つの命に変わりない!」
大吾が戦闘員を殴り飛ばし叫ぶ。
「確かにどうしようも無いクズなのかも知れない!でも!彼が人間である以上!裁きは法に委ねるべきだ!」
「その法とやらが腐っていると言ってんですよ!」
呆れたと言わんばかりのポーズで怪人はいい放つ。
次の瞬間、武藤を両サイドで守っていた黒服の一人が縦真っ二つに割れ絶命した。
それどころか大吾達を囲っていた戦闘員もろとも胴から真っ二つになっていた。
「貴様!!」
大吾は激怒した。
「…遊びは終わりです、せめて美しく死になさい!」
怪人は大吾達へ詰め寄る。
黒服のひとりは銃を構えるが…遅い。
構えた瞬間腕が宙を舞う。
「うあぁああ!」
絶望と恐怖で黒服の顔が歪む。
…瞬間、黒服の首が飛んだ。
「…さぁ、貴方だけになりましたよ?」
怪人は三度、大吾の正面に姿を現す。
「…く!」
「さぁ、美しく死になさい!」
怪人はゆっくりと大吾に近づき片腕を振り上げる。大吾は駆け出した。
その時だ。
「う‥うぁ!うぁ ぁああ!」
武藤は錯乱していた、大吾の脚を掴んみ。
「し、死にたくないぃぃ!死にたくないよぉぉお!」
「なっ!」
突然の出来事に地面に手をついてしまった大吾。
「THE ENDです」
怪人が隙だらけの大吾の首目掛け刃を振り下ろした。
「ガキーン!」
鈍い音が鳴り響いた。