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第一条 総理としての責任

私は、岸田文裕(きしだぶんゆう)。今は総理をやっている。


黒いスーツを身にまとい、総理官邸で仕事ができるような小さな部屋で一人黙々と作業をしている。電子機器を使うため視力がまた下がっているかもしれない、目が悪いことは昔からのことではあるが。

総理とはいえど、人並み以上に仕事がある。

これは、前々から少し考えていること、私はこれからどうやっていくべきだろうか。


所々で見かける私の批判。どういうものかわかるだろうか。例えば「増税メガネ」や「検討使」等。そのいじり方は多種多様。私は怒りもあれば、一周回って面白いものもある。


今日も今日とて、常務をこなす。これは普通にしんどい、議会もたまにあったりとスケジュールに何も書いてない日がないほどにだ。そして頑張っている私を応援してくれる人はいない。私は何か悪いことをしたのだろうか?と、今までの行動を振り返ってみる。


物価高騰対策は、賃上げして成長率を0から1%に


少子化対策は社会保険料に上乗せする


少子化対策はどうせ増えるだろうからと、導入したらめちゃくちゃ批判されていたような記憶がある・・・

ともかく胸張っていいと思う。日本が崩壊するよりましだと思う。

と思い込みモチベーションをあげ、常務をこなす。


コンコン、


扉から音が聞こえてきた。今日は誰も来ないはず

まぁ来客じゃなくても来る人はいないわけではない。疑いもせず、私は


「どうぞ」


と言った。


ガチャリ


と静かに扉が開いた。光の微妙な照射で顔がよく見えない。

だか一つ確信することはできた。


こいつは見たこともない、つまり「居てはいけない」人間だ!


そう思い立ち上がる。予想は的中し恐怖感がさらに上がる。

そう彼は、総理官邸関係者でもなく、日本の者でもない。


「君は一体誰だ」


顔が明るみに出た。短髪の白髪に、何かスペルが刻まれている無地の白い服、年老いた顔立ちだがガタイの良さからか、圧倒的強者感を感じる。何をしに来たのか、見当もつかない。

そこには恐怖感だけが残っていた。彼をどこかで見たことがある。


思い出した、オリンピックトルコ代表ルスコ・リケチュ選手だ。


オリンピック選手であろうが、ここでは一般人、関係者ではない。

そう心拍数を上げていると彼が話し出す。


「岸田首相ですか?」


と、言っている。私のことを知らない?

そう思った私は聞き返した


「岸田首相に何の用ですか?」


と私が言うと、彼はため息をしながら言う。


「質問を質問で返してほしくはなかったのですが、私が突然来たので大目に見るとします」


と、少し強めで返された。

そこから彼は


「私は、岸田首相の殺害を命じられました、岸田首相を出してください」


?、何を言っているんだ?と私の頭はハテナで埋め尽くされた。

が状況は理解した。どうやら私は絶体絶命の状況に立っているらしい。私は岸田首相であることを否定しようとした。が、


ここで逃げてもいいのか?


恐らくこいつは「岸田首相」という人物を殺しに来ている。私が逃げたらほかの人間が殺されてしまう。

どちらにせよ、岸田首相を殺すなどということを話しておいて、私を生かす気はないであろう。

そう確信して、宣言する。


「私が岸田首相だ」


迫真の声にリケチュは驚き、何か構えをとる。片腕を上にあげ、何かを探すような手ぶりをする

私は、武器なしでどう戦うかを考えた。相手も同じこと、と思ったその時、


バギャンン!!


ハウリングのような不快で重音な音を立てた。そして、リケチュの先ほどあげた腕の中に存在しないはずの拳銃がそこにはあった。

何が起こっているのか状況が理解できても、理屈がわからない。そこで、彼に質問をした。


「私を殺す理由はなんで――


「Güle güle」バギャン‼


とても鋭い痛みと、とても大きな音を感じた。質問の途中で、私は彼に撃たれたのだ。

薄れゆく意識の中、彼が電話している声が聞こえてきた。


「依頼は完了した」


と彼は私を殺したことを報告していた。そしてブツブツと会話をし、

リケチュはまた何かを取り出した。液体のようなもの、乳白色の水滴が混沌を放っていて、美しい。

私は親指と水滴が触れた瞬間、意識がなくなり、世界が暗闇に消えた。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「例の物は刺しておいた、私はこれで失礼する。死体処理はそっちで任せていいな?」


「問題ない」


プツン・・・


「・・・あなたに世界を救ってほしい。そして無事に帰ってきてください。岸田首相」



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



暗転した視界の中、小さな光に手を伸ばし、その光は徐々に大きくなっていく、そして気づいたころには

世界に色がついていた。周りを見てみると、和風な風景に包まれた部屋に、素朴な布団で横になっていた。それは、見たことのない風景。だがその世界に不思議と親近感がわいてくる。訳が分からず、つい言葉が口走った。


「ここはどこだ?」


そう感想を残しあたりを見まわした。

おはこんばんにちは。高見さす蟹です。初投稿ということで、いろいろ書かせていただきます。私は小説は本職ではないので、更新は不定期です。ですが、伏線や設定に凝っているので、ぜひ考察してみてください!面白い作品を出すのでぜひ感想や質問をどうぞ。


次回「110年の成長」不定期です。

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とてもいいと思います
お疲れ様です 思ってた5倍ガチでなろうの小説で面白かった
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