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4:詩かエッセイか『エイプリルフールの本当』
4月1日からの新年度。
ぽんっ、と無の状態から突如発生するものじゃない。
前年度からの続き。
一日一日が連なって、途切れ目という途切れ目もなく繋がっている。
でも確実に節目ではあって、前と後とで景色が違う。
あの人は一緒、この人も一緒、この人は知らない、あの人は誰だろう?
自分のすべきことはそう変わらないはずなのに、横の人が違うだけで自分がぐらつく。
寄り掛かれるものがない。
どっと押し寄せる仕事の波に、押し潰されそうな恐怖。
自分の腕だけで支えきれる気がしない。
別に細腕でもなく、むしろ骨太で、でも腕はぷるぷると不安で揺れる。
自分の軸が揺らぐ。
エイプリルフールなんて所詮まやかし。
そんな都合の良いものなんてない。
現実は現実。
本当は本当。
嘘になんかならない。
なってくれない。
現実逃避したところで現実は逃げない。
減らない。
やらなきゃならないことをただしていくしかない。
エイプリルフールの本当、エイプリルフールに嘘なんて無い。