二十三話 「ぬか六旅荘」で、童貞君が男になる
東京は巣鴨と言ったら、熟女さん達のメッカである。朝から男を待ち構えてる。
熟専の野郎どもは、朝一が安いのを知っている。ただ、選ばなければの話。
ここではアラカンさんは、まだまだ中堅、それ越えの手強いのがいて当然の街だ。
元ヤンキー熟ママから、スキモノさん、入れ墨さん、男日照りさん、太平洋さんも。
これから登場する童貞君は、ほんの下見のつもりで早朝に来たのであった。
まずは、街を歩こうと、雰囲気を知る。あそこまで行ったら右ぐるっとか。
後々に来る夜のための下準備でいいやと。さてと、こんなかと帰りかけた。
ふと上を見ると、ぬか六旅荘の看板あり、思わずニヤニヤすることに。
……(ほー、いい名前だな、あのプロボクサーがこなしたと言ってたな)
てな事を、思っていたのであった。そしたら、窓から手招きされた……
アラカンさん「おーい、あんちゃん、こっち来い、こっち」
童貞君 「何でしょうか、これから帰るところなんです」
アラカンさん「欲しいんだろ、ええよ、まけとくよ、たっぷりこん可愛がったる」
「そんなん、一日でも早く女おぼえろ、遊んでけ、昼までいてええ」
童貞君 「あのー、それは打ち放題ってことですか、お得なのですね」
アラカンさん「気つかって言ってるんや、初めてなんやから、どうなるんかや」
「ゆっくり手ほどきしたる、焦らんでええから、布団にもぐって来い」
童貞君 「わっかりましたー。今すぐ行きまーす。お願しまーす」
我らが童貞君は、2階に駆け上がるや、出て来た熟熟さんを見て唸る。
……(んぐっ、この方はまだ60代なのだろうか、そうに違いない、うん、だぶん)
布団からはイカのにおいがたっている。真正、男汁のにおい。まさに、それ。
アラカンさん「あんちゃん、筆おろしやったる、ええ思いさせっからな」
「この世で、女ほどええもんはねえ、そいで初めての女が大事だぞ」
「失敗なんてさせねって、慌てんでええ、手取り腰取り教えっから」
童貞君 「お、女の体って、やわらかくて触ると気持ちいいって本当ですか?」
アラカンさん「そうらよ、あたいだって昔はマシュマロモチモチだって」
「さあ、まかせろって、そこ横んなれ、えか、女ってなエロ甘いんよ」
「これから先、甘さの違いのわかる男になんな。みんな味違うっから」
童貞君 「はい、お任せしますんで、どうぞ、進めてくださーい……」
祝、筆おろし達成。童貞君の高射砲は火をふいた。ありがちな初回ED砲どころか。
ある方の、都市伝説みたいに連射ではなかったが、数では、早や並んだ。
この連れ込み宿は、ぬか六旅荘。宿名にハマる。若いうちは、六を目指すべし。
三、四は当たり前、五から数えてよ。筆おろしは熟熟さんと言う手、大いにあり。




