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対話体小説 小話集  作者: 藤原 てるてる
14/32

十四話  キラキラ熟女と、深夜の無料セミナー    前編

私が、その女性の事を知ったのはブログを通してであった。

そのアメアメブログでは、起業家の女性達が凌ぎを削って集客をしていた。

あの手この手で、顔出しあり、上半身あり、またはキャミソールやベアトップでと。


オカズ動画もあり、セミナーの生徒さん募集でそれは熱心にされている。

そんなキラキラ熟女の中に、私のチャックを壊しそうな方がおられる。

どうしても会いに行きたい。下心は伏せて、この愛のセミナーに参加へと。

場所は都内某所、深夜2時過ぎ、私だけの秘密のセミナーだった・・・・


私  「どうも、お久しぶりです。本物のキラキラ熟女に会いに来ました」

コーチ「今っ、お久しぶりって言いましたね、前にお会いしましたか?」

私  「いや、初めてですよ、いいじゃないですか、動画でお世話になってます」

コーチ「ああ、もう動画を見てくださっているのですか、では早いですね」

   「ご期待にこたえてお会いしたのは、それも無料でしたのには訳が」

私  「ええ、わかっています。ブログ動画の中で、元夫がと何回も言ってられる」

   「男欲しさと察しています、でも、どうしてまた、この私に・・・・」

コーチ「この仕事を長くやっていると、人の心がわかりますの。特に、男の方の」

   「あなたは、女に飢えているだけではないわね、もっと強く求めている何か」

   「それは何かを、教えてもらいたくて、私の元に引き寄せられて来たのよ」

私  「いやいや、フェロモンにです。あの事で頭が一杯です。ただの熟女好き」

コーチ「ふふっ、いいのよ、すべて叶えてあげるわ。ねえ、ちょっと休まない」


このお見通し熟女コーチは、やたら甘過ぎるコーヒーを出してくれた。

なかに何やら入っているのかも知れない、もしや媚薬では、まあ全部飲んだ・・・・


コーチ「あれよ、愛の意識に目覚めてください。純粋なエネルギーが循環してゆく」

   「自分が本当に大切にしている価値観。あなた、何かを表現したがってる」

私  「まあ、小説を書きたいとは思ってます。この世を包んでいる別の世の事を」

コーチ「いいですか、創造性を発揮する事が出来る、感じるものを自由に表現して」

   「あなたの使命が必ずあります。軽やかに生きていきましょう。応援するわ」

私  「ええ、その身を持って応援のほど、よろしくお願いします。身を持って」

コーチ「わかってる。夜のセミナーは始まったばかりよ、ねえ、私の事も書いてね」

私  「喜んで。この左手の人差し指に真珠の指輪がありますが、はずして、ほっ」

コーチ「私がそんなに欲しいのね。わかったわ。あなたに会える時だけそうする」

   「ねえ来て、こちらへ、なでてあげる。甘美な愛をあげるわ、こっちへ」

私  「何でも言うこと聞きます。素晴らしい世界へ導いてください・・・・」



朝、今度は普通のコーヒーを飲ませて頂きました。甘過ぎなかったです。

次回は小説を書き上げたら、また会ってくれるとのこと。大急ぎで取りかかろう。

私は帰りしなに言った。「また、あのコーヒー飲みに来ます」と。彼女は媚態した。


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