勇者の末裔、探偵業を営む～たまにご先祖様が夢の中に現れて、俺に稽古をつけてくれます～

　勇者マヤ・トウリが魔王を討伐してから五百年の時が過ぎ、人々は平和な時代を謳歌していた。

　ただ平和な世の中と言えども、トラブルの種は尽きない。
　憲兵という官吏が治安を司り、民間では冒険者を雇って問題を解決していた。

　そして、探偵という職業がある。

　勇者の末裔シズマ・ロランドは探偵業を営んでいる。
　依頼人の意向に基づき、素行調査、人探しはもちろんのこと、時には荒事もこなす仕事だ。

　シズマは持ち前の能力を活かし、依頼をこなす日々を送っている。

　そして今日もシズマの許に、トラブルの種を抱えた依頼人が訪れて来るのだった。