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9.攻略対象、ほぼ全員集合。おまけに今日も推しが可愛い

髪型って色々ありすぎてネーミングが覚えられない……!ちょっとずつ物語進みます。気長に見届けてやってくださいませ。

鳴神先輩は、寝てた私を気遣ってゆっくり歩いてくれる。遠慮なく甘えることにした。ここで早く行きましょう、とかやるのは人の顔を潰す。私にそんな趣味はない。

てか、プライベートで髪降ろしてるから後ろから付いてくと余計新鮮かも。長さ腰に少し付いてる、そしてさらっさら。桐谷もこんな感じで歩いてたのかな。

ーーーいや、ゲームの桐谷は落ち込んでた。仲間はレッサーヴァンパイアになってトキワに燃やされるし、一番の親友トキワは化物で。自分の世界に人間以外の存在がいるってわかって、そしてトキワは人間の敵・異形だった。頭がパンクしかけて、心は疲弊して。無理ないよね、卒業したけどまだ中学三年。

高校もみんな一緒に評判の悪い、不良の巣窟と呼ばれる学校に行く予定で。それも入学式一週間前で、みんなで何やるか楽しみにしてた。

それが、一日で全部なくなった。桐谷はどうしていいか、わからなくなったんだ。


そして、ある部屋の前で、鳴神先輩の足が止まった。

「ここが会議室だよ、緊張しなくていい。ーーー君の、仲間だ。君が困った時は力を貸してくれるよ」

鳴神先輩に続いて部屋に入ると、そこは乙女ゲーファン大興奮の光景だった。


茶髪でマッシュヘア。ネクタイは締めず、少し着崩した今時の男子高校生。陽キャでモテそう、クラスで女子に一番人気でムードメーカーっぽい佇まい。あの、こっちにキラキラした笑顔向けないで。ただ、普通の一般人とは違い背後に黒髪狐面の幽霊が立ってる。呪われてるわけではない、これが彼の通常だ。


その隣に座ってるのは、ゆるい天パをソフトショートにした可愛い系男子。制服はきちんと着て、ネクタイ締めてる。子犬系、って言うのかな。私が入ってくると、人懐っこい笑顔で、手振ってくれた。可愛いなワンコ系男子。


で、その可愛い系男子の隣に座るとガタイの大きさが強調される。ベリーショート、制服はズボンだけで上はロック系のTシャツで、ごつめのピアスがよく似合う。かっこいいけど、黙ってたら厳つい。でも愛想いい笑顔、キャラグラだけだったら好みだった。お兄ちゃん系男子。


この一列目の席に座ってる三人と、鳴神先輩が攻略対象で。二列目は友人攻略キャラと、推し。可愛い、好き。


お兄ちゃん系男子の後ろに座るのは、坊主。おまけに眼鏡、そして堂々と漫画を読む。カバーでわかるけど可愛い女の子がいっぱい出てきそうな、萌え漫画。堂々と読むなよ、いやそーゆーとこ好きだけどね。三番目ぐらいに好きだわ。


その隣で穏やかに笑ってる、黒髪の女の子。この子も癖一切ないストレート、おまけに顔立ちめっちゃ整ってる。清楚系アイドルというより、大和撫子系。眼がおっきいし、座る姿勢もいい。雰囲気がいかにもいいとこのお嬢様。


で、その隣に座ってるのは普通のミディアムヘア。外見も乙女ゲーキャラにしてはイケメン、というより平凡。ただ右目に黒い眼帯、ちなみに中二病ではない。この子は至って真面目そうな表情で、私を見てる。



そして、その隣でキラキラ輝く笑顔で私を出迎えるつぐみたん!……あれ、つぐみたん遅れて私より後に入ってくるんだよ。理事長と一緒に。ここもゲームと少し違う。

やっぱチュートリアルが響いてるのかな、悪影響ではないけど今後が心配。

これで、隠しキャラ除く攻略キャラ全員を生で見れた。……これだけで満足して、成仏できるわ。



で、鳴神先輩に促されて私と鳴神先輩は三列目にすわった。……坊主、頼むからそろそろ漫画読むのやめよ?私も何読んでるか気になるから。



そして、私と鳴神先輩が座ると、一人のスーツを着たロマンスグレーのおじ様が入ってきた。理事長だ。


「集合をかけてすまない、だがこれは重要な案件だ。ーーー最古の吸血鬼、トキワがダンピールを誕生させた」


狩人になる、イベントが幕を開けた。


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