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ふみがたり  作者: 水瀬ふみ
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死を考える、ということ

昨年は、立て続けに家族を失うという、家族にとってきわめて過酷な一年だった。理由はさまざまだが、四人の家族が一年でいなくなるというのは、長い人生の中ながらそうそうあることではない。


葬儀から四十九日と法事が続くが、お経を聞きながら、なんとも形容しがたい奇妙なことを考えてしまう。

人は、死ぬとどうなっていくのだろう。幼い頃から時々頭をよぎっては、答えの出ない考えに眠れない夜を過ごしたこともあった。この感覚は、大人になった今でも変わらない。

両親も白髪が増え、否応なく老いを感じさせる。一世代上が、還暦などとうに過ぎた年齢となると、毎日物思うほどのことはないにしろ、折に触れて死の先にあるものを考えてしまう。


永遠の眠りについて、人はどうなるのか。どういう所に行き、新しい生を得るのか。どちらにしろ自分自身というものは存在しなくなるだろうし、生まれ変わりというものがあっても、このような思考で頭を悩ませるようなことを繰り返すとも限らない。そもそも、人間に生まれ変われるなどという保証さえないのだ。


だが、いずれは必ず自分の番がやってくることとはいえ、今はまだそのことを考えるほど老いてはいない。

死後の世界に思い悩むことも時にはあるかもしれないが、今この時を懸命に生きるということが重要なのだと思う。

たとえ死の先に何もなくとも、命が尽きる瞬間に良い人生だったと、悔いなく思えるように、日々を生きてゆきたい。

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