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ふみがたり  作者: 水瀬ふみ
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一緒に暮らす、ということ

一人暮らしというのも気楽なものだが、体調を崩したり、誰かに支えてほしくなるような時もある。一人だと何もかもを自分だけでやらなくてはならないから、自分が倒れれば家の中は荒れ放題だ。

そういうとき、同居人のありがたさを感じた経験は、読者諸兄もお持ちだろう。


しかし、同居人……例えば家族、友人、恋人、特に家のことはしてくれないがペット……と暮らせば、自分だけのルールで生きることはできなくなる。家族が両親をさせば、どちらかと言えば相手のルールに従うことになろう。配偶者や子どもをさせば、もしかすると自分がルールを作って守っていかなければならないかもしれない。ペットであっても、例えばふらっと長期旅行をすることは難しい。餌がなくなれば、愛するペットが旅行帰りに飢えて迎えてくれることだろう。


どのような間柄であれ、こうしたルール作りは重要である。言葉にするかどうかは別にしても、暗黙のルールもないのでは、どこかで行き詰まってしまうだろう。親や子どもでもなければ、これまで一緒に暮らしたことのない相手が一つ屋根の下で暮らすのだから、行き違いが出てこない方がおかしいだろう。


かくしてそこにルールが作られるわけだが、それが誰かの独りよがりになってしまっては、他の者は息苦しさを覚えてしまうだろう。誰かと一緒に暮らすということは、よくもわるくも妥協しながらの生活になるものだ。自分が譲れないところがあれば伝え、相手にも同じように譲れないものがあれば受け入れる。こうした妥協を繰り返していけば、穏やかで居心地のいい空間ができるだろう、と思っている。

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