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ふみがたり  作者: 水瀬ふみ
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断捨離する、ということ

 自分はあまりたくさんの物を持つことは好きではない。物が増えれば増えるほど、部屋の中が物であふれかえり、足の踏み場もないほど散らかっていく。そのすべてを使っているのならそれでもかまわないのだが、実際に使う道具など、たかが知れている。だから、使わないものは別により分け、しばらくたっても使わないままなら、廃棄を検討することにしている。よく言う、断捨離のようなことだ。


 三年ほど前までは、物が増えてきてもあまり気にしていなかった。ちょうど派遣されていた街で借りていた住まいが、一人で住んでいるのに3LDKという広さであって、少々のものは使わない部屋に入れておけばさして気にもならなかった。

 だが、そうなれば、大半の道具は使うことなくただスペースを取るだけで放置され埃をかぶっていく。買っただけで満足してしまい、クローゼットの肥やしになった服もあったし、分別するのが好きな性格なので、ちまちまと買った小袋など、どうしようもない小物がたくさん増えてくる。何でもかんでもぶち込んでおく「混沌の箱」ができてしまうのだ。


 とあるきっかけで、しばらく使わない物は思い切って捨てるようにしてみた。思い出の品は、写真を撮って処分した。どうしても捨てられない、買い直しのきかない物はさすがに手元に残したが、これでずいぶんすっきりとしたものだ。

 元来おしゃれが苦手な性格でなんとなく集めてしまっていた服も、一気に片付けた。今は、以前の投稿で述べたように、普段着は白の長袖コットンシャツと黒のパンツにコーディネートを統一し、それだけ買い足すようにしている。ジャケットやマフラーなど、さらに羽織るものでちょっと色を入れたりするぐらいはするが、基本的には白黒だ。モノトーンコーデなので、休日でも「仕事だったの?」と聞かれてはしまうが……。


 とは言ったものの、まだまだ余計なものを買ってしまう癖は抜けない。まぁ、厳格にやりすぎても息が詰まるので、適当に自分の愛用する道具を更新していく、ぐらいの気持ちで「よりお気に入り」の品を探す旅にはよく出る。

 身の回りをお気に入りの物だけで固める。人間、お気に入りの物しか使わないものだから、それで生活は回せるものだ。

 必要最低限の物を、最大限生かして生活する。まだその域をめざして進んでいる段階ではあるが、そうありたい、と思って部屋の中の物を断捨離しているのである。

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