背中
母の背中は震えていた 私は眉間にしわを寄せた
どうして分かってくれないのか
どうして叫んだのか
分からなかった 頭はただ熱かった
母は床に屈みこんだ 私は駆け寄った
嘔吐く母は醜くて 痩せた体は儚くて
丸まった背中を そっとさすった
何度も 何度も
間違いを指摘してきた冷めた頭は
喉まで言葉を連れてきた
ちっぽけなプライドが
それをどこかに隠してしまう
慌てて私は探すけど 海に沈んだ財宝のよう
大丈夫だから、ピエロは笑って語るけど
僕は私は見てきたから
ずっと ずっと
ピエロがフラフラどこかに向かうから
私はそっと背中を差し出した
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