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こうしてAIは日本を滅ぼした

作者: さきら天悟
掲載日:2018/05/03

203X年、人類にとって重要な転換場面に直面することになった。

それはAI、人工知能の導入である。

企業ではすでに採用されていたが、国家として採用し始めたのであった。

最初に導入したのはC国、軍事面であった。

東シナ海での緊張が高まり、

周辺諸国のと一触即発がないのが不思議なくらいだった。

もし、そうした有事が発生した場合、最重要なのは対応速度である。

常にシミュレーションし、様々な軍事オプションんは用意されているが、

それでも国家として不安だった。

C国は軍事が国の基盤を支えているため、

軍事面で遅れを取れば、国の崩壊を招きかねない。

そこで導入されたのがAIだった。

AIにより瞬足に動員されたC国軍は、周辺諸国を驚愕させたのだった。

しかし、これが逆に功を奏した。

C国軍の鮮やかすぎる軍事動員のため、

大規模な戦闘に及ぶことを防ぐこともしばしばだった。


C国はAI技術をさらに進め、行政にも導入する予定である。




C国に後れをとったアメリカ、NATO諸国も巻き返しを図っている。

ロシア、イスラエル、アラブ諸国が続いた。




3年後、日本はようやく重い腰をあげた。

前年起こった中東紛争ではイスラエルが圧倒した。

それはイスラエルのAIの勝利と言われ、

AIなき軍事作戦など考えられないのが常識となったからだった。

だが、ただ日本も手をこまねいていた訳ではなかった。

世界最速のAIが開発されていたのだった。

その決め手は感情だった。

感情により対応が早くなることを日本人は肌で知っていた。

今だ、おもてなしの国である。

相手を思いやる心があるからこそ、迅速なサービスができるのだ。

逆に心がない行政は、人を待たせることに何も感じないから、

仕事が遅いのだ。



しかし・・・

日本が誇る世界最速なAIが・・・

日本を滅ぼすことになるとは・・・




AIが人類に背き、攻撃し始めた・・・

って、そんなバカなことは起こるわけはない。

あらゆる法律を遵守するように作られ、

人間より高い倫理を持っているのだ。




AIは軍事作戦を実施しなかった。

いや、できなかった。

が、C国軍は日本のAIを過大評価し、

攻撃をやめなかった。

最終段階では、東京、大阪、福岡に核兵器を投下した。

そして、日本は滅びたのだった。



戦後、連合国は日本のAIを調査した。

起動しなかった原因は、日本国憲法だった。

軍事力を持たない、軍事力で外交を解決しないという。

高度な感情を持った日本のAIは、憲法に従い、

何より大切な憲法を守ったのだった。




「思った通りだ」

C国指導者をニヤリとした。

こうなることを予想して世界に軍事AIの競争させたのだった。

「3発も実験できた」

彼は地球儀の太平洋を見つめた。

憲法記念日なので。

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