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LXXV.ツァーレのヴァルト王国海軍。

※ここまでのあらすじ

ボスを倒し、一路、凱旋のために帰路に就く勇者ニコライとルイーゼ姫。

しかし、幸せオーラプンプンの二人を多くの困難が待ち受ける!

宿屋に泊まる度にオヤジから「ゆうべは(以下略)」とセクハラ発言を受けるけど耐える二人。

遊び人アーデルベルトが黒歴史確定の行為を目の前で披露してくれるけど耐える二人。

ヤケに機嫌が良い武器屋のエレーナさんに不気味なものを感じる勇者ニコライ。

村娘のアリサに半強制的にお使いクエストを押し付けられるけど耐える勇者ニコライ。

パーティーメンバーの僧侶ソフィアは拗ねて回復してくれないけど薬草で代用するニコライ。

嫉妬に狂ったパーティーメンバーの魔術士アナスタシアに暗殺されそうになるけど耐えるルイーゼ姫。

ストーカーの流浪の剣士エーバーハルトが追いかけてくるけど耐えるルイーゼ姫。

勇者の元カノであるネイディーン姫が二人の仲を邪魔しようとしてくるけど耐えるルイーゼ姫。

しかし、それらはほんの序の口に過ぎなかった…

そう、王城にはラスボス…オリガ王が待ち構えていたのだから…!


※本当のあらすじ

帰ろう、帰ればまた来られるから。

ニコライ一行はフォーアツァイトに別れを告げ、プラトークへの帰り道を進む。

(学校に)帰るまでが遠足です!


※注釈

・ツァーレ海

プラトーク帝国、エクテラミュジーク=セドゥイゾント連邦、フォーアツァイト帝国、ヴァルト王国、メーヴェの五か国によって囲まれた海域の事。(設定資料集参照)

その地理的立ち位置から、古くから沿岸諸国では重要視されている。

本来内陸国であったプラトーク、フォーアツァイトの両帝国がこのツァーレ海にアクセスすべく多大な労力をかけた過去の歴史からもそれは物語られる。


・へルシャー級戦艦

王国海軍の主力戦艦である。

全長四百三十メートルにも及び、へルシャーとケーニヒの二隻が就航していた。

排水量では世界第三位。

現在世界最高レベルの性能のグラデナディフェンスインダストリーズ社製CR-605防御シールド発生装置を採用し、鉄壁の防御を誇った。

主砲は四基十六門で、主砲塔一、二番は前方、三、四番は後方にある。


・シュタール級戦艦

全長三百七十六メートル、四基十二門で主砲口径はヘルシャー級と同じである。

しかし主砲塔の配置が独特で、一から三番が前方、四番が後方に置かれている。

また、船速が比較的早い事も相まって非常に前方に強い突撃型の戦艦である。

艦正面の砲門数だけで見ればヘルシャー級の八門に対し九門と、優れた火力を発揮する。

今話の艦長の指揮するヤマトもこのシュタール級である。

ヘルシャー級には劣るものの、サイズの割にシールド性能の高い、セルナーフリートシステムズ社製第5世代シールドジェネレーターを装備し、かなりの攻撃に耐え得る。

基本的に動かないヘルシャー級と比べ、こちらは便利使いされる事が多いため、ヘルシャー級よりも敵に懼れられている。


・グラデナディフェンスインダストリーズ社製CR-605防御シールド発生装置

現在存在する軍艦向けのシールドジェネレーターの中でも最高レベルのシールド性能を発揮する。

王国海軍の要請によりグラデナディフェンスインダストリーズ社によってヘルシャー級のためだけに開発された。

王国海軍におけるヘルシャー級の戦闘スタイルを反映し、一時的なシールド性能よりもシールドの長時間の維持及び性能の回復に特化している。

そのため一度に耐えられるダメージ量が若干少なくなったものの、被弾してもすぐにシールドの性能が回復し、防御力の低下を招き難いようになっている。

これはヘルシャー級が遠距離主体の戦闘を想定していたためで、大量の敵に接近されない限りは非常に優秀な防御力を誇った。


・セルナーフリートシステムズ社製第5世代シールドジェネレーター

グラデナディフェンスインダストリーズ社製CR-605防御シールド発生装置の3分の2程度の出力ではあるが、十分な防御力を持つシールドジェネレーター。

本来は重巡用に開発されたが、非常に性能が良かったためシュタール級にも使用される事となった。

重巡用だったという事もあり小型であるが、その割にシールド性能は高い。


・光学兵器について

この世界の技術の発展レベルから考えて、光学兵器は実現不可能である。

しかし、理論としては存在する。

光学兵器の利点は、威力、ブレ、弾速、リロード、音、など多岐にわたり、実現した場合、非常に強力である。

現在では、ツァーレ海上で発見された人間がこれを使用している事が確認された。

 〜某月某日 ツァーレ(Z''ahre)海沖〜


「左舷前方船影見ゆ!」


 ブリッジから双眼鏡で観測をしていた船員(クルー)が大声を張り上げ、それと同時に私は椅子から立ち上がった。


 天気は快晴。春の海は穏やかで、空には所々に少しばかりの雲が散らばっている。


 後ろを振り返り窓の外を見ると、少し離れて数隻の味方艦、そしてかなり遠くの方に王国の山々のてっぺんがぼんやり見えた。

 ほう…かなり沖まで出て来たのにまだ見えるんだな。

 それが如何にあの山が高いのかを物語っていた。


「第一艦隊で間違い無いな?」


 すぐにもう一度前を向き、クルーに尋ねる。


「はい。あれは間違いなく旗艦のヘルシャー(Herrscher)です。あんな巨大な戦艦、間違えようにも間違えられませんよ」


「はは、そうだな。予定時刻に予定座標にて合流、今のところ完璧だな」


 このクルーの言う通り、ヘルシャーの船体は恐ろしくデカい。

 まあ、ヘルシャーってのはこの国の言語では“支配者”を意味する言葉なだけあって、実際にこの近海の秩序が保たれているのはあの船が他国に睨みを利かせているからだったりする。


 普段は沖の方でプカプカ浮かんでるだけの存在だが、今日は久しぶりのクルーズを楽しんでいるようだ。

 これが最期の航海になる可能性もあるとはいえ、やはり国の役に立てる事はあの船にとっても本望だろう。


 姉妹艦としてケーニヒ(K''onig)という船があるが、そっちの方はいつも母港でお留守番状態だ。

 沖で漂っているか母港でゴロゴロしているか、だなんてヘルシャー級戦艦はさながらニートの様だ。

 まあ、核兵器と同じで“使うための兵器”ではないので仕方ないが。


「通信可能距離まで接近しましたが、繋ぎますか?」


「ああ、勿論。それが礼儀だろうね」


 この世界にも無線通信の様なものがあると知った時は感激したのだが…実際にはかなり接近しないと繋げないお粗末なものだ。

 まあ、モールス信号の様なものではなく、ちゃんとリアルタイムで通話してるだけまだマシだろう。


 この世界のものは科学ではなく魔法の力で成り立っている様で、元の世界と似た様なものもあれば想像だにしていなかったものもあり、ここに来てもう数年経つというのに未だに慣れない。


 トイレの水を流す時、ドアを開ける時、音楽を聴く時…といった風に何をするにつけても元の世界との違いを感じ、その度に自分がこの世界の人間でない事を感じさせられる。


「艦長、繋ぎました」


 姿勢を正し、腕を後ろで組む。

 勿論通信は音声だけのため、この様にきっちりする必要は無いのだがついやってしまうのだ。


「こちらヴァルト王国海軍 第十二艦隊 旗艦ヤマトであります。ヘルシャー、合流を許可されたし」


 おっと、驚いた?この艦の名前。

 別に偶然などではなく、私が名付けたんだ。

 特別に自分が指揮する船に名前を付けて良いと言われ、結局悩んだ末に思い浮かんだのがヤマトだった。


 ヘルシャーと比べると小ぶりで、シールド性能も低いが、その分速いのがこのシュタール(Stahl)級戦艦三番艦ヤマトの特徴だ。

 主砲は四基十二門、最新の“セルナーフリートシステムズ社製第5世代シールドジェネレーター”を搭載しており、ほんの数ヶ月前に就役したばかりのピカピカの一年生艦だ。


 四基十六門、“グラデナディフェンスインダストリーズ社製CR-605防御シールド発生装置”を装備したヘルシャーと比べると主砲の口径は同じなので、火力は単純計算で四分の三、シールドの耐久力は三分の二程度。

 艦体の大きさ的には頑張っていると言えるだろう。


 このシールドがとても便利な代物で、これさえあれば装甲が不要という素晴らしさ!

 この世界の動力機関はかなり貧弱なので、もしシールドが存在しなければ戦艦なんて動かせたもんじゃない。

 装甲が不要な分軽くなり、それでやっとヘルシャーの様な巨大な船を動かせるのだ。


 《こちら第一艦隊 旗艦ヘルシャー。ヤマト、合流を許可する。全艦隊合流完了までここで待機せよ》


「了解」


 ここまでがお仕事の会話。

 うちの国の軍は何故か全体的に緩いので、色々と元の世界ではあり得ない様な事が許されている。

 その一つが、王国海軍恒例の無線お喋りだ。


 本来は必要事項の連絡に使うものであるはずなのに、それよりも圧倒的に多く艦長間の雑談用として無線が使われているのだ。

 個人的にはどうかと思うのだが、どうやらここではそれが普通なのだそうだ。


 《ヤマト…か。ヤマトと言えば、確か最年少艦隊司令官が指揮を執っているのではなかったかな?》


 そら、始まった。


「はい、その通りです。どうやら私は最年少艦隊司令官だそうで」


 《入隊後、数々の新戦術を発案し、更には海軍の運用効率化を主導…それが認められた結果だと聞いているぞ。素晴らしい能力をお持ちの様だな。貴官の将来が楽しみだ》


「いえ、恐縮です。私自身は何の能力も無いのにその様な身に余るお言葉を頂いては…」


 これは自分を卑下している訳ではない。事実そうなのだ。

 私はただ、前世での知識の幾ばくかを提供しただけに過ぎないのだから。


 《最年少とはいうが、もう二十五にはなっているのかな?》


「いえ、まだです」


 この二十五というのは、この国のエリート軍人──軍大学卒の坊ちゃん(基本的には才能を買われて、というよりは親類のツテとか賄賂で階級を買う様な連中である。勿論、マトモなのも一定数混ざっているが)──にとっての一般的な卒業時の年齢の事である。

 つまり彼は軍大学上がりの坊ちゃん達と私を比較しているという訳だ。


 ちなみに、この軍大学というものは士官学校とはまた別の代物らしい。

 具体的に何がどう違うのかは実際に行った事がないものだからさっぱり分からないが、違うと言うからにはやはり何かが違うのだろう。

 きっと専門学校と大学の違いの様なものだろうと勝手に想像しているが。


 《おお、何と!てっきり二十五はいってるものかと!それならまさかまだ未成年なのかね?》


「いえ…流石に未成年ではありませんが…どちらにせよ戦場の空気を殆ど知らぬ若輩者ですよ」


 《ははは、謙虚な事だな。自信過剰な甘ちゃんよりはよっぽど頼もしい。今作戦の援護は頼んだぞ!》


「はっ!」


 《オラクル艦長!第二、三、六、八、十一、それから…十七、二十二、二十三、二十四、二十五艦隊と思しき艦影多数確認》


 《おっと…ケーニヒも子供達を引き連れて来たようだ。大家族だな》


「本当に。演習でもここまで集う事はありませんからね」


 《今使える戦力は全て持ってきた様だな…それ程警戒しているというのか…》


 前日の作戦発表から既に十四時間が経過している。

 十四時間以内にここ迄来られる位置に展開していた艦隊は全て集った訳だ。


 第二艦隊は前述のケーニヒが旗艦を務めており、王国海軍の虎の子二隻がこの作戦のメインとなるのだ。


 王国海軍では全部で二十五の艦隊が編成されている。

 そして今作戦に従事するのは十二個艦隊であり、王国海軍の海上戦力の過半数がここに集った事となる。

 一個艦隊十二隻なので、百四十四隻もの軍艦が作戦に参加していた。


 《では、そろそろ目標海域迄航行を開始する》


「了解」

 …


「通信切れました」


「うん、有り難う」


 集った軍艦達は四個艦隊ずつに別れて、三角形の様な形を作り航行を開始する。

 三つになったグループは、それぞれが通信可能な範囲の限界ギリギリで目一杯離れている。


「いつもと違い、ヘルシャーとケーニヒもいるからな。あまりはしゃぎ過ぎてスピードを出さないように」


「分かってますよ。それよりも、艦長が一番はしゃいでるじゃないですか」


「それでは巡航速度で航行する。ヘルシャーの後ろについて行け」


 彼の言う通り、私ははしゃいでいた。

 今回の目標は一人の人間の乗る、ただの漁船だと聞いていた。


 人間?この世界で第三位の海軍戦力を持つヴァルト王国海軍の半数を以って狩る目標が生身の人間?

 最初はそんな風に呆れたものだ。

 あるいは“ただの漁船”というのは政治的な事情による方便なのではないかと疑いさえした。


 しかし、その日の明朝に行われたフォーアツァイト帝国海軍の遠征の目標がその人間であり、帝国海軍の四個艦隊六十隻が作戦に参加し、たったの二隻しか帰って来なかったと聞いた時、私が感じたのは周りとは違うもの…高揚感だった。


 人間一人が乗った民間の漁船に軍艦が沈められるはずがないのだ。普通なら。

 ではどうやって?

 その答えは簡単、ターゲットは普通じゃないって事だ。


 今ならジャンプ主人公の気持ちが分かる気がする…

 ワックワクすっぞ、てな。


「艦長、目標海域迄はあと数時間あります。それ迄は肩の力を抜いて下さい」


「ああ、そうだな。それではお茶でも頂こうか」


「もう既に用意してありますよ」


 そう言いながらルイス──私の部下の一人で、男だが顔つきが可愛らしく、性格が温厚であるため我が艦のちょっとしたマスコット的扱いを受けている──がチャイの入ったポッドをカートに載せて運んで来る。(彼はいつの間にやらお茶汲み係になっていた)


「お砂糖は?」


「おまかせで」


「艦長はいつもそう言いますね…」


 ルイスが苦笑いしながらカップにチャイを注いだ。

 香ばしい香りが広がる。


 ルイスには申し訳ないが、私は飲み物の味にはこだわらない主義だ。

 しかし周りの皆が言うには彼の淹れる飲み物は美味いらしいから、きっと今から飲むチャイも美味いのだろう。


 結局彼は私のチャイに砂糖を二つ入れた。


 そう言えば前回は一つだけだったが、どういった基準で砂糖の量を決めているのだろう?

 きっと私には分からない何らかの要素があって、それに応じて決めているのだろうが。

 いや、案外彼のその日の気分によるのかもしれないが。


 私にカップを手渡すと、彼は他のクルーにも同じ様にお茶を淹れて回った。

 もし彼が男でなければ嫁に欲しいぐらいの気の配り様だ。


「実は今日は普段とは違う産地の茶葉を使ってるんですよ」


 彼がそう言うとクルーが嬉しそうに感想を告げ始める。

 いつもと少し味が違うから不思議だったの、と通信士のローザ──粗野な暴力女だ。美人が台無し──が言い、いつものも美味しいけど今日のお茶も悪くないな、と観測手のベック──博打が大好きで、絶対にロクな人生を送るまいと私は確信している──が言った。

 何が違うのかは分からないが、どうやらいつもとは違うという事だけは分かった。


 もう一度味を見極めようと啜ってみたが、やはり違いなど分からなかった。

 私の舌にはこのチャイは高尚過ぎた様だ。


 残りを一気に飲み干して、ルイスにカップを返す。


「艦長、お味は如何でしたか?」


 あろう事か彼は私にまで尋ねてきた。


「そうだな…普段よりもその…なんだ…コクがあった様な気がしたな」


 クスクスと押し殺した笑い声がブリッジ中に広がる。

 彼らは私が味覚音痴だという事を知っているからだ。


「そうですか、それは良かった」


 その事を勿論彼も知っていて私にこの様に尋ねたのだ。あざといな。

 そしてこの会話は最早ティータイムの恒例となっていた。

 昨日も同じ様に感想を聞かれ、笑い声がしていたな…


 ルイスが去ると、クルー達はまたそれぞれの持ち場に戻った。

 どうやら彼はこのブリッジだけでなく他の場所でもお茶を振る舞っているらしいが、彼の趣味とは言え、かなり大変だろうと思った。


 彼の一日はお茶を注ぐ事だけで過ぎていってしまうのではないか?


 確か彼の本来の仕事はソナーを見張る事だったはずだ。

 しかし今では彼の代わりに暇なクルーがソナーを眺めている始末だ。

 いくら何でも緩過ぎる気もしなくはないが、やはりそれが王国海軍なのだ。

 職場としては最高の環境だから文句を言う訳にもいかない。


 まあ、ソナーもレーダーも存在する事にはするがどちらも精度、有効範囲共にショボいのでほぼ使い物にならない。

 それ故に艦隊の目は未だに人間が原始的に双眼鏡で行っているのだ。

 だからルイスがいないからといってそれ程困る訳でもない。


 私は伸びを一つすると、大きなあくびと共に椅子にもたれかかった。


「すまん、私は寝る。何かあったら起こしてくれ」


「はいはい、了解です」


 私が航行中に居眠りをする事も当然の様に行われているので、クルーを傍目に今日も私は眠りに就く事とした。


「おい、出来る限り起こすなよ?寝てる間の私の仕事は副艦長にやらせろよ」


「そんなんじゃいつか僕に艦長の座を奪われちゃいますよ」


「ははは、望むところだコイツめ」


 副艦長殿がそんな冗談(いつか本当になるかもしれないが)を言ったのを聞き届けてから私は深い眠りに落ちた。

既にお気付きでしょうか。

そうです、この艦長…この世界の人間じゃないのです。


まあ、それには深い(いや、別に深くもないですね)事情があります。

と言うのも、(以前も同じ事書いた様な…気のせいかな)「ヤンデレデビュー」は元々は全く別の作品でした。


元々書いていたものの世界観だけ流用して、その他はガラリと変えた結果が今の「ヤンデレデビュー」という訳ですね。

そしてこれは本来書いていたその異世界転移モノの小説の一部分でございます。


そうなのです、彼は元々異世界転移した設定で、変え過ぎると面倒だし、そのままの設定の方が世界観を説明するに於いて色々と都合が良いので…その設定を弄っていないだけです。

異世界転移設定だとこちらの世界の人間目線で解説してくれますからね〜


いやぁ、実際に小説書いてみると分かりますが…現実世界の人間を主観に置くと非常に書き易い!

こちらの世界のものを喩えに使っても全く問題無いし、執筆の難度がグンと下がります。

例えば、「冷蔵庫みたいな機械」といった風に。

異世界人なら冷蔵庫を知らないはずだから心内話でこんな表現を使うとおかしいですが、転生者なら当たり前ですもんね。

(この小説ではニコライさんがそのタブーを平気でやらかしておりますが、そこはご愛嬌って事で)


巷で異世界転生モノが流行っている理由って、読む側の好み以外にそういった事情もあるのかもしれませんね。

推測に過ぎませんが、案外当たってるのではないかと思っています。


兎も角、いきなり異世界転移したと思しき人物が出てきて「まさか…重要な伏線か…?!」と思われた読者の方には非常に申し訳ないのですが、伏線でも何でもありません(笑)

なんか…もう、すいませんね。

筆者がサボっただけっていうね…


ですから、彼の事は「異世界転移してきた、ただのモブ」として見てあげて下さい。

彼の物語上の重要度はエーバーハルト以下ですので(笑)

一応、今のところはですが、彼にこの後も何度か登場機会を与えたいとは思っておりますが、逆に言えばその程度です。(アレ…?そういう意味じゃ結構重要人物なのか…?)


ちなみに元となった小説ですが…これのテキストのファイルの情報を見てみると…えーっとなになに…2017年の10月2日16時50分にファイル作成…?

つまり、一年ちょっと前くらいに書き始めたものなんですね。(自分でも正直把握してなかった)


「ヤンデレデビュー」の方に乗り換えるまでの半年間に約22万字書いてますね。

だからこそ眠らせておくのは勿体無くて、一部はこうやって流用している訳ですけども。


そしてこれ以後もこういった原作の流用が数十話分控えておりますので、ご留意下さい。

一応は手直しを加えておりますが…なにぶん私は物ぐさ太郎ですので。


ここからはそういった事情で、ニコライ視点ではなくなる事が多いです。

具体的にはこの艦長の他、この後にはヨハン君に…アラン君に…お父さん(仮名)…ワオ、三人分のストーリーが待ち構えてますな。

そしてそれぞれがまた長ったらしいっていうね…

しかし関係無い様に見えて微妙に繋がっておりますので許して下さいね。



長文失礼致しました。

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