表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

打倒勇者‼時々国家

突然だが僕は異世界に召喚された。

いや、召喚なんて優しいものではなく

ただただ拉致されたようなものだ。

僕は俗にいうコミュ障で、学校では基本声を出さないし

昼食も一人、学校が終わるとすぐ家に帰りゲームとマンガ、

アニメの毎日だった。

あっ、自己紹介を忘れてた…。自己紹介なんて

学校の入学式の日にやったやつ以来だ…

僕の名前は黒川大和。

別に特別な意味があるわけじゃなく、よくある、大和魂を持った男になってほしいということから名付けられたらしい。

現在進級したての高校2年生、身長178㎝、体重73㎏、帰宅部だ。

特に何か秀でたところもあるわけではなく、小学生の頃は空手を四ヶ月でやめたし、中学生の部活は野球部だったが2ヶ月で辞めた。

ヘタレ、根性なしetc…

僕自身もそう思うし、他から見た印象もそうだろう…。

そんな僕が異世界に召喚されたんだ…。

学校帰りにラノベとマンガの新刊を買いにいこうと道を歩いてると目の前の空間が裂けた…まるでヒビが入ったみたいだった。

でも僕はロクなことになりそうにないと思いその道を迂回し別の道へ行くことにした。

ラノベのお約束だとソコに触れると異世界に召喚されて救世主へと…

となるんだろうが、僕は今の日常に一応満足していたし自分から危険に飛び込むのはイヤだった。だからその日僕は非日常に飛び込む機会を自分から手放した…はずだった…。


それから一年、高校3年生へと進級したが特にそれから事件などもなく学校ではオタ友達ができて少しだけ学校が楽しく感じはじめたある日、それは突如起こった。


昼休み、友達と昼御飯を食べながら今期のアニメの話をしていると学校に不審者が出没したから教室を出ずに先生が来るまで教室を出ないように、いう放送が流れた。

得てしてそういう放送を聞くと逆にウロウロし、教室を出るやつが何人かいる…。ふざけて騒ぐやつ、このタイミングでトイレに行くやつ様々だった。

そんな中俺と友達三人でもし不審者が包丁を持っていて、教室に入ってきたらどうする?という話に緊張感もなく花を咲かせていた。すると教室の扉が勢いよくぶっ飛んだ‼

教卓近くにいた担任が窓際の席に当たるくらいの勢いで扉がぶつかっていた。その場には何もなかった。ただ1年前に見た亀裂が教室の扉のあった場所にはめられているようだった。

その中から出てきたのが聖女のような女だったということはなく、包丁を持った不審者だった。

俺たちはようやく目の前の事態を飲み込みはじめた。悲鳴をあげ後ろの扉から逃げようとする生徒たちでパニックだった。

そんなとき、不審者が確かにこう言った。

「この場に大和という名のものはいるか…?」

クラスの中で僕のフルネームを覚えているものなどほぼいないのが幸いしたのかすぐにピンときた人間は少なかった。

そう少なかったということは何人かは僕のほうは見てしまっていたのだ…‼

その少しの目の動き、雰囲気だけで僕がそうだと看過し歩いてきた。そして「なるほど、これが…」と呟いたかと思うと、首根っこを捕まれ引きずられてあのひび割れた空間の前へと連れていかれた。

不審者は「これからのお前に最大限の呪詛と福音を…」と呟き、その空間へと僕を投げ入れた。


そこで僕は意識を失った…。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ