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偏屈な召喚者は異世界でも変わらない  作者: 35
第10章 決戦編
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第7話 3階の試練 攻略

「次は3番なデッカーが行ってこい」


「え? 次は歩ちゃんじゃないの?」


番号順だと思っていたので、少し面食らっていた。


「……ああ、歩ちゃんの回復能力が大切だもんね。最後だよね」


しかしすぐに察して里香もすぐに気づく。


里香にもある程度回復能力はあるが、歩と比べると非常に時間がかかる。


歩はある程度余裕ができてからの戦いをするべきだと考えたのである。


「……それじゃあ、行ってきます」


里香が3番の部屋に入る。


「じゃあちょっと待つか」


和美の時間を考えれば数分も待てば出てくると思っていた。


「……ただいま」


しかし3分で出てきた。


「さらに早いな」


「…………、ずっと相打ちみたいな感じで、攻撃をしてたけど、最後の打った1回が直撃して勝った。でも3時間くらいは戦ってたかな」


「やっぱりボロボロなんだな」


「私は火と水しかないのに……あっちは何でもありだったから……、攻撃を受けた回数だけなら私が多かったと思う……」


「よし、お疲れ」


そしてまた鍵を二一に渡す。


「次はお兄ちゃん、私が行ってくるね」


そして7の部屋にサリアンが入る。


「ツン子なら大丈夫だろう」


敵としても強く、味方になってもかなり攻撃力で頼りになるサリアンのことはあまり心配していなかった。


「…………思ったより長いな」


ところが、10分ほど経っても戻ってこなかった・


「大丈夫でしょうかです」


クレアロッテが少し不安そうになる。


「大丈夫だろ。やっぱなんだかんだで2人は仲がいいんだな」


「そ、そういうわけじゃないですけど、サリアンが二一さんの計画通り動かないと、二一さんの迷惑になりますから」


「なんでお前がツン子化してるんだよ。まぁいいが」


「ふふー、ロッテお姉ちゃん、私のことそんなに心配してたんだー」


ちょうどそのタイミングでサリアンが戻ってくる。


「ち、違いますですー。サリアンがおバカだから、二一さんに迷惑かけないかなってことですよです」


「おバカっていうほうがおバカだよー」


「緊張感を持て!」


二一にいつもの突っ込みをされる。


「ツン子はケガが全然ないな」


「私の体は固いんだよっ。いろんな攻撃がとんできたけど、どんとこいだもん。ただ全然攻撃が当たらなくてね」


サリアンの攻撃は威力は抜群だが、溜めが大きく、隙が大きい。


だが、もともと国宝でも傷が簡単につかないほどの防御力もある。適当に攻撃していても、さほど問題はなかったりする。


だた外で好き放題に打つと周りが大変なことになるため、あまり二一は使わせないようにしていた。


約数分戦っていた和美が約数時間戦っていたことを考えると、10分は10時間近いことになる。


10時間あのプラズマを打ち続けていたことを考えると7番の部屋がどのような状況になっているかと考えると、二一は少し苦笑いしていた。






「じゃああとは俺が3件処理してくる」


「気を付けてくださいです」


「お兄ちゃん頑張ってー」


クレアロッテとサリアンに応援されて、二一も戦いに行く。


「でもすごく疲れるね。ケガはなかったけど」


サリアンもなかなか疲労しているようで、クレアロッテにもたれている。


「お兄ちゃんは大丈夫かなっ?」


「二一さんは大丈夫ですよねです」


「うん、二一ちゃんはできないことはやらないからねっ」


二一に対する付き合いの長さで若干差があるが、3人とも二一をよく信頼している様子がうかがえる。


「余計な心配はしなくていい。お前は最後に戦いがあるんだから、ちゃんと準備しとけ」


「二一さん、まだ行ってなかったの?」


「お前らがしゃべってる間に、2つ片づけた。あと1つだ」


「お兄ちゃん早すぎ! すごっ」


3人がしゃべっていたのは1分くらいなのが、すでに2つ片付いていた。


「それでも1時間くらいは合わせてかかってるしな。ちょっと休むから先に行ってくれ」


「わかったよっ」


二一が少し休憩する間に歩が2番に入る。


「二一さん、大丈夫なのです?」


「ちょっと疲れたけどな。とにかく速攻をかけた。連続で行ってもいいが念のためだ」


「ただいまっ」


2分くらいで歩も戻ってきた。


「お疲れだ。盾の試練って何だった?」


「とにかくすごい攻撃がたくさん飛んできて、それを受けきったら終わっちゃったよっ」


「そっか、まぁ盾の試練だけ明らかに変わってたからな。じゃああとは俺がやってくるから」


最後に残った剣の試練のために二一がドアに入った。


「歩さんお疲れで……「ただいま」


クレアロッテが歩をねぎらおうとしたが、それを言い切るまえに二一が出てきてしまった。わずか3秒である。


「剣が1番使ってるからな。そりゃ早く終わるさ」


「それにしても早すぎますです……」


全部の時間を合わせても、1分と3秒。3つの試練をこなした二一が1番時間かかっていないというものであった。


しかもほぼ無傷。今回の戦いで、二一以外もきちんと試練をクリアしているから実力はあるのだろうが、やはり二一が頭1つ抜けているのがよくわかることだった。


こうして、魔王城の3つの試練をクリアし、最後の4階の試練を残すことになった。



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