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盗人少年と侍少女  作者: チョコパン
一の町 『黄昏村』
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六話

 宴が終わり村人達が家に戻り、カルナさんはもう熟睡していた。


「ちょっといいかの?」


俺は家に入る直前村長に呼び止められた。少し俯いていたのでまじめなはなしだろうと思った。


「ラルのことなんじゃが」


 ラルは熊と遭遇したときに命がけでハル達を守った命の恩人だった。


「ラルは村でとても優秀な女性じゃった」


「女性?」と俺は首を傾げたが、ラルはどうやらアル達とは年代が大分違うらしい。


「ラルは私の娘で近くの町でとても有名な治癒魔法使いだった。町の噂だとこれ以上の治癒魔法使いはみたことがないほどらしい。そして休暇を取ってここに戻ってきた時にあの事件が起きたのだ」


村長の真剣な表情からだんだんと涙が出てきた。その表情をみると俺まで泣きそうになってくる。


「でも、髪だけしか残されてなかったんですよね?」


村長は俺の質問に「ああ」と答えたがなぜか納得がいかなかった。


「なにかわかったことでもあったのか?」


村長は俺が疑問に思っていることを聞くがこのことは後に考えることにした。


 朝起きると毛布がすべてカルナさんに奪われていた。


「さむぅ!」

思ったより朝は寒く、俺はすぐにスープを作った。


「あったけ~」


俺はカップを両手でゆっくりとスープを啜る。カルナさんの分のスープを残し俺はもう一度売店に行った。


「お、来たか!入荷してるぞ!」


すると商人はウィンドウをこちらに向けてきた。

 武器ってここで見える分じゃないのか。すると俺の欄には『盗人』と書いてあってその横の欄に『侍』『暗殺者』『軍人』と書いてあった。おそらく職業欄だろう。


「なぜこのような武器が?」


その質問に商人は不思議そうにしていた。


「いや~なぜかこれも一緒に入荷されるんだよ」


 俺はあることを思い出し、職業欄をすべて見通す。すると俺が職業選択でみたことがある項目がないのに気付いた。

『戦士』がない。俺はこの欄こそが現プレイヤーの職業一覧だということを知った。


「商人さん。紙とペン持っていませんか?」


すると商人は「買うなら売るが」といって、特殊なメモ帳的なものと、それ専用のペン1000Gで買った。

『電子メモ帳』

 このメモ帳はいくら書いてもページが減らないものの紙ではないのでちぎる事はできない。だがそれ専用のペンが必要。


『電子メモ帳用のペン』

電子メモ帳を書くのに必要なペン。とても先端が鋭い。


『電子メモ帳』の見た目は普通のメモ帳のように見えたが、紙ではなくウィンドウが束になっているように見えた。そして俺は職業欄のすべての職業を書いていく。全部で職業は55個あった。

 そして俺は自分の『盗人』の武器を見ていく。

『弓』

普通の弓である。

『矢』

木と金属で作られた普通の矢。

『黒曜石のダガー』 500G

切れ味はあるものの壊れやすく脆い。鎧などの装備にはすぐに壊れる。


『クライミングハンガー(旧)』 300G

よく映画であるような先に掛ける部分がありそれをロープでつないであるやつ。『旧』がロープだけ『新』が飛ばす機能付


俺が商品欄をみていると商人がこっちをみてきた。


「もしかして、あんた盗人とかそこらへんか?」


盗人だったら悪いのか?

そう思った俺だがさすがにずっと『盗人』の装備をみていたので否定はできなかった。


「盗人や盗賊は職業柄武器は全部使えるぞ?」


なんだと!俺は2.3回同じ事を聞いた。まさか『盗人』の職業がここまで利点があるとは思わなかった。そうと知った俺は『軍人』欄にある『ナイフ』を750Gで買った。


その後、『黒曜石のダガー』、『クライミングハンガー(旧)』、『回復薬』を10個300G、『ライター』1個100G、念のため『マッチ』を300本入り200G、木を切るように傭兵欄で売っていた『斧』を700Gで買った。


「まいどあり」

店を出ることには商人はとても笑顔になっていた。


そして俺は宿に戻った。するとまだカルナさんは寝ていた。時計をみると時間は昼の11時だった。

 カルナさん起きる気配ねーな~。

 俺はさっき買った分のアイテムや装備を一式見ていった。ナイフはすべて金属だったためわからなかったが、斧の取っ手、弓矢、見ただけでもすぐに脆そうだとわかった。

 俺は試しに回復薬を一個呑んでみることにした。容器の形は砂を入れるようなコルクの栓付のやつをコップ1杯分の大きさだった。


____ごくっ・・・ぶっ!


緑色でとても苦いイメージを持って呑んだため予想外の味で思いっきり噴出してしまった。


「なんで味がメロンソーダなんだよ」


炭酸は全く予想していなかった。振ったのに泡も立たなかったからだ。でも嫌いな抹茶じゃなくてよかった。


「バラ・・・・・・」


前を見るとカルナさんが立っていた。そして顔は緑色に染まっていた。


「あ・・・・・・すみませんでした」


誤った瞬間宿を出ようと跳躍したがすぐに捕まり背負い投げされた挙句にこちょこちょされ立てるのが危うくなるまで体力を奪われた。


「カイトォ、カルナァ」


アルが突然宿に入ってきた。


「ゴブリンがでたから手伝・・・・なんか化け物がいる」


カルナさんをみたアルは率直な感想をいった。言った途端すぐにカルナさんは動き、アルにげんこつした。


・海斗

レベル20

攻撃力 5

防御力 7

すばやさ 35

魔法攻撃力 8

魔法防御力 7

スキル  バックステップLv3 窃盗Lv.1 暗闇目視Lv.1 無音歩行Lv.1

所持金 5350G

・カルナさん

レベル22

攻撃力 20

防御力 7

すばやさ 24

魔法攻撃力 4

魔法防御力 4

スキル バックステップLv.1  動体視力アップLv.1 居合い切り強化Lv.1 炎切りLv.1 気配探知Lv.1

所持金 12000G

ポイント

カイト ステータス3、スキル3  カルナ ステータス2 スキル2


ネーミングセンスがなくて困る

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