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盗人少年と侍少女  作者: チョコパン
ハスガル城
17/31

十七話

「軍人か~」

カルナさんは銘さん職業に警戒せずにはいれられなかった。

流石に軍人にはびっくりした。最初に出会ったチームが警戒していた職業の一つだとは思わなかった。

「でも、逆に味方だと頼もしいですよ」

現状は味方なのでこのまま関係を下げないようにはしていきたい。

「軍人なら銃とかもっているのかしら」

確かに、軍人ならアサルトライフルとか持っているイメージが強いが・・・

首を絞められた時を思い出すと、ナイフしか使っていなかった。ただ単に使わなかっただけかはわからないが・・・。


「なら自然に先導させて後ろを取る形にしましょう」

逆に相手に警戒されそうだが、そのほうが無難だと思い俺もその策に乗ることにした。


けど、実際はうまくいかなかった。




「おおぉぉぉ」

二人に合流すると、一人の執事みたいな恰好をしていた人がこちらへ走ってきた。

「あのあなたがた、私についてきてくれませんか?国王命令です」

単刀直入すぎて一瞬間が開く。

「国王命令!?」

カルナさんが先に状況を理解し驚く、それにつられて俺も驚く。

(一定のレベルに達したからか?)

そのまま俺達はハスガル城内部へ連れていかれた。




「君たちがこの町で評判の高い冒険者たちか・・・・」

いきなり俺達は王室に呼ばれ、国王の座の目の前にいる。姿勢を低くしてかがんで国王の言葉を聞いている。

「・・・・とりあえず今日はこの城内で泊まっていきなさい」

と城に泊まることが決定し、国王の話が終わる。おそらくボス戦もこの城内な気がする。

そしてそのままカルナさんと一緒に泊めさせる部屋に誘導された。後輩たちは後輩たちで別の部屋に連れていかれたようだった。

「ではごゆっくり」

じぃさん執事が部屋を出た瞬間、部屋にあるふかふかのベッドにダイブした。ゲームで言うと操作フェイズに近い。

俺がベッドで寝そべっているとカルナさんは部屋を探索し始めた。

机の下、ベッドの下、荷物入れの下などいろいろ調べたが特にアイテム等はなかった。トイレと風呂はそれぞれ共有でどこかの部屋にあるらしい。


そのまま国王と一緒に気まずく食事し、夜になった。

ゲームだとこういうところでも自由に動くが、ここだと下手に動いたら捕まりそうで怖い。

「ねぇ、お風呂を見に行かない?」

「おけ」

自然にいったが、その後すぐにあることを考えた。

(風呂は一つ、共有・・・まさか)

次の4文字を浮かべようとした途端、その希望は打ち砕かれた。

「ただの護衛よ。入っているときに襲われたりしたらどうしようもないからね」

顔に出ていたのか、すぐに訂正された。

後輩たちに先に風呂に入ると伝え、俺達は風呂場へ向かった。

周りを見渡しなら進んでゆく。



「脱獄者だー!」

突然中庭から叫び声がした。

脱獄者・・・・

確か食事をした際に国王から牢屋がこの城の近くにあるって聞いてはいた。

中庭をみると兵士の恰好をした3人くらいの人が、6人くらいの薄い布を羽織ったぐらいの服装の囚人に殴られたり、けられたりしてボコボコにされている。



「向かうわ」

とすぐに階段の方へ走りだした。俺もそれに続いて階段へ向かう。

階段を下り1階に差し掛かった途端、俺達の前に2人の囚人男性が現れた。

ものすごい形相でこちらをみていていますぐにでも攻撃してきそう。

一応俺達は武器を構えるが、モンスターと違って人は切りたくはなかった。

ゲームのキャラだと一応は割り切ってはいるものの、ほとんど現実世界と動きが変わらずほとんど人間と変わらない。

「どけぇ」

囚人の一人が俺達に襲い掛かってきた。すぐにカルナさんは刀を抜いた。そして峰打ちで1人を倒した。

俺の武器のダガーだと峰打ちみたいな便利なことはできない。そのため攻撃を避けながら倒すのはカルナさんに任せた。

_____ドスッ

とカルナさんの峰打ちがこっちの敵にさく裂し倒した。

中庭に行くとすでに後輩たちが戦っていた。軍人の銘さんは体術で囚人たちを圧倒。納須くんはマジックで使うのか煙や口から火を噴射してけん制していた。

「俺達いりますかね?」

カルナさんも「いらなくない?」というくらい二人が圧倒させていた。

二人ががんばっているところを横から見ていると、牢屋があるであろう大きな扉から囚人が20人くらい出てきた。

(どんだけ収容してるんだよ)

流石にこの人数は二人だけならきつそうだったので俺たちも手伝うことにした。

俺は相変わらず囮になっていてあとはみんなに任せている。スピードはこっちの方が早いので走っても追い付かれることがなく相手の攻撃を避けるのは容易だった。


30分ほどで全員倒しきった。倒した人たちは兵士が牢屋へ連れて行っていた。

死者はゼロ。ボコボコにされた兵士たちも重傷を負ったが生き残ったらしい。囚人も殺さずに済んだが、いずれ殺すときがくると思うと怖くなる。

「お疲れ様です」

いきなり納須くんに声を掛けられびっくりした。

「あ、あぁお疲れ」

心配させたかな?

「大丈夫ですか?」

顔にでていたかと反省し、いい感じの返事をした。

「大丈夫、囮に疲れたよ」

というと安心したのか納須くんが笑った。それをみてなんとか一安心。

「それなら次は私が囮になりましょうか?」

囮なら納須くんにもできるだろうが、緊急の場合の対処は俺のほうがステータス的にも有利なのでそこは譲れなかった。

「いや、俺のほうが向いているだろうし、このまま俺が囮になるよ。」

「わかりました」と素直にこちらの要望はきいてくれた。

と城に戻ろうとしたとき、囚人服の一人が階段を上がっていくのがみえた。その瞬間・・・・


「囚人だ~!」

と叫び声が2階から聞こえた。おそらくさっきみた奴だろう。

そして急いで2階に上がると、そこには兵士の死体が転がっていた。


「・・・・!?」

「ゔっ・・・」

「!?」

「なっ・・・」

一瞬にして皆に恐怖が宿った。後輩二人は口を塞ぎ戻す寸前まで恐怖が沸き上がったようだった。カルナさんと俺はぎりぎり耐え、振り切り、死体を調べる。

だけど武器がなかった。おそらくあの囚人がもっていったのであろう。


「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ」

と叫び声が王室のほうから聞こえた。声的には国王ではないものの急いで向かう。


「大丈夫ですか!」

と俺が先導して勢いよく入ると、そこには案内役のじぃさん執事が囚人に

襲われていた。武器で防御はしていたが押されていたらしく、俺達が入ってきた途端隙をみて逃げて行った。そして俺達はその囚人と対面する。囚人は兵士から取ったであろう剣と盾を持っていた。先ほど戦った大人数とは囚人とは空気が違う。これが殺気というものだろうか。

「まさか・・・」

俺が予想はおそらく当たっているだろう。


こいつはボスだと・・・



・海斗

レベル39

攻撃力 10

防御力 10

すばやさ 41

魔法攻撃力 8

魔法防御力 8

・スキル  

バックステップLv3 

窃盗Lv.1 

暗闇目視Lv.1 

無音歩行Lv.1

超観察眼Lv4

所持金 7950G

・カルナさん

レベル39

攻撃力 25

防御力 12

すばやさ 27

魔法攻撃力 4

魔法防御力 4

・スキル 

バックステップLv.1  

動体視力アップLv.2

ジャンプ力アップLv2

居合い切り強化Lv.2

炎切りLv.1 

気配探知Lv.1

雷切りLv1

所持金 17000G

ポイント

カイト ステータス7 スキル10 カルナ ステータス6 スキル10


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