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盗人少年と侍少女  作者: チョコパン
ハスガル城
15/31

十五話

とりあえず後輩と女子の止まっている宿にお邪魔して今後の予定を立てることにした。

「そういえばあなたの名前は?」

俺達二人は納須のパートナーの名前をきいていなかった。

「私の名前はめい

誕生日は5月か・・・

と名前から生年月日を推測する。

「私と一緒の一年です」

納須くんが付け加えた。


「これからどうするつもりですか?まぁ私たちはひどいことをしましたしある程度のことなら償いますが」

俺は特にお咎めはなくしたいものの、カルナさんと納須くんが納得いかないので簡単な提案を出した。


「なら、この町の攻略を手伝ってもらいましょう」


2人はまだボスを倒しておらず、町レベルもまだ達していないようだった。

 いくつかのクエストやフラグのことを教えてもらい、この日は道案内を頼むことにした。

 道中、銘さんがあることをつぶやいた。

「でも、私達がいるとフラグとかはどうなるのでしょうか」

(確かに!)

思えばそうだ、黄昏村の場合でも俺達は村人とかなりの信頼関係にある、とおもう。でもさすがにそれだと村の攻略は早いもの勝ちになってしまうので、もしかしたらクリアできる人がいなくなる可能性だって出てくるのではないか?

 これからチームでの攻略もでてきそうなのでその疑問を早く解決させなければ・・・。


「お~い」

と立ち並ぶ店の一店から声がした。その声は後輩パーティーに向けられているようだった。


「どうかしました?」

すぐに納須くんが店へ向かう。それを追うと店員らしき人と話していた。

「そちらは?」

店員の人が俺達のことを聞いてきた。

「こちらは私達の先輩です」

後輩たちが信頼されているのか、とても期待されている目を向けられた。


店員からの依頼は素材の調達だった。面倒くさい系のクエストだなと思ったものの納須くんはその素材をすでに持っており、宿の倉庫においているとのことだった。そして二人が取りにいくまでのカルナさんと待つことにした。

「・・・・・」

店員と三人で待つと少し気まずくなり俺達は一旦店をでて待つことにした。


すると・・・


「あれ、君たち冒険者かい」

と、後ろから声がした。だがその声はさっき聞いたことがある声だった。


「なっ!」

「えっ・・・」

俺達は驚いた。声の主はさっきまで話していた店員だったからだ。


「私たちのこと覚えてないのですか?」

カルナさんが聞くと、店員さんが不思議そうに顔を傾ける。

「初対面ですが」

それを聞いた途端、俺達はあることを思った。


_____俺(私)達のストーリーになっている。

おそらくそれは確実だろう。さっきまで先導していたのは後輩の2人だった。

そして声を掛けられたのは、後輩の進捗での店員。だが後輩二人が離れ、もしくは外れて、俺達の進捗の店員になった。


「いま、あの二人が帰ってきたらまずいんじゃない?」

俺達には特に支障はないが二人に支障は出るとは思う。俺達の進捗になっているので、後輩二人にクエストを頼んだことすら、さらにあったことすらない状態なのだから。


「とりあえず、確かめたいですし、来たら事情を説明して俺達は離れましょう」

(はぁ~なんと面倒くさいシステムな)

と思った。



「持ってきました」

納須くんが入ってくると、俺はすぐ誤解を生む前に事情を説明した。


「なんと、わかりました」

二人も状況を理解してくれた。


「こちらは私たちの後輩です」

数分前に似たような紹介をしていたなと思い、違和感が半端ない。

「「デジャブッ!」」

後輩たちはそれ笑ってみていた。

後輩の自己紹介を終え、さっきのことを後輩たちにも体験させるべく、俺達は離れることにした。


「ほんとに変わりました」

納須くんは店員の変り様に驚いていた。



道案内に戻り、最初の目標だった時計塔に向かうことにした。

「先輩方はほかのプレイヤーに会わなかったんですか?」

まぁ、あんな迷いそうで小さい村に来る人は少ないだろう。

「会ってないわよ。あなたたちが初めて」

今思うと最初が知り合いでほんとによかったと思う。おそらく知り合いでなく、いきなり襲われたりしたら俺は許さなかっただろうし、カルナさんはなにをしでかすかわからない。



「ここが時計塔ですよ」

時計塔に着くとすぐに俺達は階段を上がる。

「「「「うわぁっ!」」」」

絶景だった。

丁度夕日がおりようとしているとき、そこにちょうど城壁があり地平線のように見え、町を夕日の光が覆っていた。

「何日かここにいたけどこんなきれいな風景があるとは」

銘さんがつぶやいた。

「私も知りませんでした」

続いて納須君がつぶやく。

「いい景色ね」

さらにカルナさんも続く。

「・・・・・・」

俺は景色に見惚れすぎて言葉が出なかった。

「なにかいいなさいよ」

その声に気づき、俺ははっ!とする。

「ええっ、いや綺麗ですね」

何も考えていない感想がでて、カルナさんが失笑する。

そのやり取りをみていたふたりは微笑んでいた。


ハスガル城一日目は結果的に幸先がいいスタートとなった。


・海斗

レベル32

攻撃力 10

防御力 10

すばやさ 41

魔法攻撃力 8

魔法防御力 8

・スキル  

バックステップLv3 

窃盗Lv.1 

暗闇目視Lv.1 

無音歩行Lv.1

超観察眼Lv4

所持金 2950G

・カルナさん

レベル33

攻撃力 25

防御力 12

すばやさ 27

魔法攻撃力 4

魔法防御力 4

・スキル 

バックステップLv.1  

動体視力アップLv.2

ジャンプ力アップLv2

居合い切り強化Lv.2

炎切りLv.1 

気配探知Lv.1

雷切りLv1

所持金 10700G

ポイント

カイト ステータス0、スキル3  カルナ ステータス0 スキル4



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