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技能選択の自由、それは自由ゆえの束縛の鎖でもある

チート事件が終わったことすら知らない俺、小松こまつ たくみは再びログインすることとなる。そして手にするのは兵士としての基本スキルだったりする

都内某所、ジェディフ社・特別会議室


完全防音の上、窓もなく、携帯電話やパソコンすらない場所。ジャミングもなされており、それ以前に入れる人間が管理者権限保有者のみという厳格な警備ゆえに、いかなる盗聴も不可能とも言える部屋には薄暗いライトしか点っていなかった。


「チートプレイヤーの排除には成功したな」

「ああ、だが、今後も注意しないといけない。何しろこのプロジェクトは重要だ。あの程度の奴らに機密を持っていかれるのは困る」

「とはいえ、オンラインゲームというシステムを使っている以上、チートは覚悟しないと」

「では防壁の強化をしないとなりませんな。しかし、これ以上の防御力強化は今の段階では無理ですな」

「で、肝心のデータは大丈夫かね?」

「問題ありませんでした。いい感じのデータがまた集まってますよ」

「では・・・・継続しよう・・・・」

「そうそう、報告が。例のチートプレイヤーが検索かけていた物ですが、これまた面白いものですよ・・・しばらくすると、また1つ歴史が生まれますよ」

「ではそれに期待しておこう。それでは各員、持ち場に戻ってくれ」


薄暗い部屋の中で男たちは同意する旨を伝え、解散し、それぞれの持ち場へと帰っていった。




レギオンフラッグ内徴兵センター


ログインしたら以前ログアウトした演習場ではなく、最初に出会った受付のお姉さん、マルチダ少尉がいる徴兵センターだった。

「訓練ご苦労様でした。これであなたは傭兵としての登録が終了しました。では次にスキルとセンスの登録をお願いします」


ポーンと音がすると解説が出てきた。


『レギオンフラッグ訓練終了おめでとうございます。それでは最終的なキャラクター情報の調整を行います。まずセンスについて説明します。センスは持って生まれた才能という物です。例を上げると《山岳民族の血》は戦闘エリアが山岳であれば能力値が自動的に上昇修正します。しかし他の戦闘エリアであれば逆に自動的に能力値が自動的に低下修正受けます。またセンスの中には武器に関するセンスもありますが、センスによる適性を持つ武器以外を使用すると命中率、威力、射程などが低下します。スキルは訓練の結果、手にした技能です。ライフル、拳銃などの操作、車両操縦、そういったものが多くあります。スキルとセンスの修正の違いはデメリットがあるか、無いかです。なお、センス、スキルは今すぐ決めなくても構いませんが、センスは同系統を複数装備不可能です』


センス、スキルが装備できるとあって、まずはどんなセンスがあるのか色々見てみることにした。


「《センス:器用貧乏な天才》、《センス:電脳化》、《センス:戦闘狂》《センス:遊牧民族の血》?色々あるなあ」


例を挙げてみると

『《センス:器用貧乏な天才》:あなたは生まれ持った才能で全ての武器を使いこなすことが可能です。しかし才能だけでは全てを補いきれず、精鋭なる兵士の技能には勝てません。装備時メリット:全ての武器の装備制限開放(訓練していない武器も含む)、装備時デメリット:最終的な武器使用時の習得経験値、命中率、威力に修正が入り、最大値より低下し、80%になる』

『《センス:電脳化》:貴方の脳は高性能なコンピュータを内蔵しています。その結果、身体能力、知覚能力などが向上しますが、同時に電磁波特殊武装でのダメージを強力に受けます。装備時メリット:センス《センス:完全義体化》及び《部分義体化》開放、各種能力アップ。装備時デメリット:EMPグレネードなどによる攻撃でのダメージアップ。装備後消去不能』

『《センス:戦闘狂》:あなたは戦闘が好きで堪らない。ゆえに話し合いや交渉よりも武力行使が似合う兵士です。しかし交渉が必要なシーンでは活躍できない兵士だったりします。装備時メリット:戦闘系能力アップ、装備時デメリット:交渉系能力低下』

『《センス:遊牧民族の血:あなたの先祖は遊牧民族です。それゆえに広大な草原でのサバイバル技術、戦闘技能に秀でています。しかし、その血ゆえに他の場所では、ほんの少しですが、違和感を感じ、能力が発揮できなくなります。メリット:戦闘エリア草原での能力が120%となる。デメリット:戦闘エリア草原以外での能力が80%になる》』


などなど、様々だった。


『センスは最大10装備可能で、不要になった物は後ほど上書きすることによって消去できます。センスを得るためのセンスポイントはスキルを得るためのスキルポイントとの交換となります。しかしセンスポイントをスキルポイントに交換することはできませんので注意してください。またセンスには消去不可という制限がかかったセンスもあります』


「なるほど、初期で得たセンスポイントをスキルポイントにすると初期に有利になりやすいということか。じゃあ、スキルはどんなのがあるのかな?」


スキルのリストを開くと、そこには一般的な銃火器の取り扱いに関してのスキルだったり、サバイバル技術だったり、応用訓練受けていれば手に入るスキルもあったりする


「えーと、《ウェポンマスター:アサルトライフル》、《ウェポンマスター:ナイフ》、《スキル:ガンスリンガー》とかか」


『《ウェポンマスター:アサルトライフル》:あなたは銃器の訓練の内、アサルトライフルタイプ、及びアサルトライフルベースのカスタムモデルの銃の取り扱いが非常に上手です。ランク1でアサルトライフル全般の能力向上。ランク2でアサルトライフルの内1つを選んで、それに特化した訓練を受けることができます。結果として愛銃ともいえるほどの物となるでしょう』

『《ウェポンマスター:ナイフ》:あなたは武器戦闘の内、ナイフについての技能が高く、基本的なコンバットナイフやスローインダガー、果ては特殊な高周波ソードやヒートカタナなどの刀剣を使いこなせます。装備時特殊能力として、家庭用のハサミやカッターナイフ、フォーク、ナイフすら武器にできます』

『《スキル:ガンスリンガー》:あなたは西部劇に出てくるガンマンの用に拳銃を素早く抜いて早撃ちが得意です。拳銃だけではなく、ライフル、ショットガンも素早く構え、素早く再装填できます。装備時特殊能力として拳銃限定で隠匿成功率アップ、その他銃器でも他の人よりも素早い構え、装填を

可能とします』

『《スキル:マーシャルアーツ》:あなたは様々な格闘技を極めることが出来る素質を持っています。投げ技、絞め技、拳打、蹴打。あなたの肉体は凶器へと変わることでしょう。レベル1で特殊な絞め技、投げ技などが開放。レベル2以降でより得意な格闘技能を専門的に学べます』


「ふーん、なるほどねえ。《ウェポンマスター:ナイフ》と《スキル:マーシャルアーツ》でセガール拳の真似事も出来るのか。まあ、あそこまで派手に出来ないだろうけど」


スキル枠は15個。センス枠は10個スロットがあるようだが、初期に習得できるスキルは5ポイント、センスは2ポイント分だった。

そのため、メリットは大きいがデメリットも大きいセンスは1つだけ選択して、5つのスキルを取っておいた。


センス

《センス・小柄な身体》


スキル

《ウエポンマスター:アサルトライフル》

《ウエポンマスター:ナイフ》

《スキル:マーシャルアーツ》

《スキル:サバイバル》

《スキル:ウェポンメンテナンス》


《センス・小柄な身体》は装備可能な最大重量を減らし、手足に被弾した場合の負傷が大きくなりやすくなる代わりに敵に見つかりにくくなる上、素早く動き回ることが出来るセンスだ。偵察兵やレンジャー向けといえる。

アニメ好きなら、当たらなければどうという事はないと言い放つだろう。


《スキル:サバイバル》は森林などの主に市街地以外での生存技能を向上させる技能でレベルを上げることにより、より多くの局地戦能力を持つことが出来る物だ。その場にある野草や動植物を捕まえ、食料とすることにも出来る。さらにいえばレンジャー徽章獲得への基本とも言え、ある意味テンプレとも言える。


《スキル:ウェポンメンテナンス》は武器の調整をしやすくするスキル。ライフルにスコープを乗せたりすると、ゼロイン調整といって銃の射程距離に合わせてスコープなどを調整したり、上級者となると同じタイプの壊れた銃を複数集めて部品レベルで分解、いわゆるニコイチ修理という方法すら可能になるようだ。それに銃は精密機械、日頃のメンテナンスは当たり前だし、最近流行りのプラスチックパーツの多用で壊れやすいことを考えれば持っていても損はないだろう。それに鍛え上げれば上位スキル《スキル:ガンスミス》、《スキル:ウェポンクラフト》となり、カスタムガンや新型武装の製造にも関われるとも言われている。


「ある意味、攻略サイトのテンプレだな。まあ、最初はこんなものか?」

スキルとセンスを決定すると、次は所属国家の選択肢が出てきた。


『次は所属国家について決めます。所属可能な国家は六大勢力です。そして自由に行動できる傭兵という立場があります。六大勢力のいずれかに参加しない場合はデフォルトではスイス・PMCサンライズに所属します。その場合は中立勢力として、どこの依頼でも受けられますが、依頼の重要度は低い上、装備は自前調達となります。最低ランクの武装は貸与してもらえますが、カスタムモデルなどのレア度が高い武装は損壊、鹵獲の恐れがあります。また、中立勢力として行動していても特定の国家に不利益のある行動を取ると敵対度が向上し、最終的には賞金がかけられる場合があります。一方、六大勢力に参加した場合は六大勢力固有の武装が支給されますし、極度のカスタムでない限り、損壊、鹵獲された武装は保証されます。ただし、自動的に敵対度が設定され、敵対度の高い勢力との衝突がメインとなります。そして練度、忠誠心が高いとなると、より重要な任務につくことができます。なお、一旦六大勢力につき、そこから抜けた場合も元の所属国からの敵対度が上がります。その敵対度は機密情報を持っている高位レベルの人間であればあるほど、高まります』


「なるほどねえ。機密情報扱う人間は処分ってか。さすがはリアルな世界設定だこと。で、六大勢力は・・・」


『現状、選べる勢力は6つの国家連合体とフリーランスとなっています。欧州全域を治めたブリタニア。アラブ首長国連合を主体としたイスラム連合。アメリカとカナダ、南米を統合することに成功したNUSA。日本とASEAN諸国、インドを統合した統一軍事組織である新日本帝国。中国と韓国、北朝鮮が合併した朝鮮中華統一同盟。旧ソビエト文化圏を経済力にて取り込んだ新ソビエト連邦。この六カ国となっています。それぞれがそれぞれに対し一定レベルの敵対度と友好度を持っており、友好国の武装は入手しやすいが、敵対国の武装は鹵獲するしかない状況です。または敵対国の武装でも一般銃火器クラスは大量生産品であるという条件ですが、入手しやすい物が多いことがあります。逆に一般銃火器でも輸出制限かかっている物がありますので、注意してください。なお、判定の結果次第では国家連合体の数が増減する可能性もあります。運が良ければクーデター軍司令に貴方がなれるかもしれません』


「へえ・・・やっぱりこだわるねえ・・・。銃火器だけでも輸出制限かかるか・・・。さらに反乱騒動もありか。とう考えてもギルド勢力のトップ組が絶対に仕込み仕掛けていそうだな」

さて、そんな中、フリーランスで暴れるか、国家の犬になるか。どっちにするか悩みつつ、時間は過ぎていく・・・。さあ、どこを選ぼうか?7つの選択肢に対して悩みは尽きない。

はい、というわけで、一旦、さらりとスキル、センスの二つに分けて分類してみました。

元ネタのイメージはフォールアウト・ニューベガス・アルティメッドエディションです。

フォールアウトの世界観は中国とアメリカによる核戦争で荒廃したアメリカ大陸を舞台にしたオープンフィールド型FPS系ロールプレイングゲーム。一人向けでCERO・Zとなんていう18歳以上向けのゲームです。

理由としてはまあ、ぶっちゃけた話、スナイパーライフルでサイレントキルすれば人以外(アメリカ本国仕様では人も)がはじけ飛びますし、スリしたり、爆弾を他人のポケットに忍ばせ、爆殺とかエゲツナイことがザラです。

その気になればほぼすべての一般市民も含むキャラクターもジェノサイドできるという物です。(ただし、一旦敵対関係になれば、その勢力からのクエストは失敗扱いになりますし、登場人物のほとんどが最低でもハンドガンで武装していますから十字砲火では済まない状態ですが)


で、その中で出てくるのはPerks。今回、センス、スキルの2つにあえて分けてみた物です。

実際にニコイチ修理する技能をとって安物の銃を修理材料にして高い威力のある銃を修理して店に売り飛ばしたり、動物の肉をキャンプファイアーの要領で食料にしたりします。


興味があれば中古市場で格安で流れているので手にとってみるといいでしょう。ただし、現行のプログラムはバグが多く、機種自体とも相性が悪いのかカクカクしたり、ボタン操作が受け付けなくなったり、処理落ちすることが多々あります。しかし面白いソフトではある。

是非高性能化したというPS4で続編が出て欲しいソフトですね。

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