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銃と制服と服務の宣誓。それは国民への忠誠の証

ついに基本的なところをクリアした俺、小松匠(こまつ たくみ)はようやく所属国家を選ぶこととなった。フリーランスで生きるのか?それとも国家に忠誠を尽くすのか?悩ましい選択肢が俺を待っている

国家という足かせは非常に重い。その代わり、支援してくれるものだったりする。


任務に合わせて武器弾薬は支給してくれるし、オリジナルの武装入手条件にもなる。

当たり前だ。武器は貴重品だ。支給される武器は税金で買われたものだから。これが中世の貴族の騎士甲冑であれば私財を投じた財産であり、敗北した際の敵からの逃亡資金にも変えることができるように高価な装飾品をつけているだろう。だが、現代の戦争は名乗りをあげていざ尋常に。などという甘いことはそうそうない。むしろ夜討ち、朝駆け、当たり前。戦術の1つも理解できなければ負けるのが銃器発展の結果生み出された戦争。安全装置を外し、引き金を狙って引けば子供でも大人を殺せる。そんな世界だ。


そしてこのレギオンフラッグの世界の国家はこんな感じになっている。


欧州全域の王者ブリタニア。

中央アジアに君臨し、イスラムの教えを守るイスラム連合。

南北アメリカ大陸を統一したNUSA。

大東亜共栄圏を復活させた新日本帝国。

中原の覇者を目指す朝鮮中華統一同盟。

旧ソ連を復活させた新ソビエト連邦。


そんな6つの大規模勢力のいずれかに身分を置くことになるのがデフォルトである。

なぜかというと・・・弾薬や装備の維持費が自前持ちとなるのである。

アサルトライフルやサブマシンガンなどの弾薬ならギルド経由や鹵獲などのゲリラ戦で奪うこともできるが、使い捨てのランチャーやら大型特殊車両となると経費で用意しなければならない。ちょっとした非武装ヘリに簡易武装パック付けると一式揃えて数万ドルというもの。それぐらい軍事というものはお金がかかる。

無論、懲罰上等とという脱走兵して武器弾薬を持ち逃げしてフリーランスの傭兵になるやつもいたりする。国家の支援は受けられないが、自由に行動できる。運営のルール上、小国程度なら独立勢力として作り出すこともできなくはない。維持しきれば国家元首にもなれる(もっとも利益が出そうな場所は六大勢力に潰されるが)


さて、そんな中、選ぶ国家としてはやっぱり新日本帝国だろう。

個人的にはNUSAやブリタニアもいいが、配備される武装がいい物だということだ。

その武装とは・・・89式自動小銃改修型である。支給品リストにはこう書かれていた。


【89式自動小銃改修型・固定銃床仕様

 装填数 30発マガジン

 使用弾薬 5.56mmNATO弾

 オプションパーツ装備可能

 着脱式バイポッド付属

 解説:1989年に正式採用された日本国自衛隊限定の自動小銃。採用当時の計画では5.56mmNATO弾を制式仕様として採用した上、アメリカ軍との共同作戦を想定しているため、M4カービンなどのSTANAGマガジンが使えたりする。ただし、改修以前は野党勢力が武器輸出三原則などにうるさかったため、89式用マガジンはM4カービンなどには提供できなかった(簡単に言えばマガジンでも外国に売り渡すなということである)。しかしイラクでの経験などから、いくつかの改良点が確認された。左側セレクター追加、ダットサイトやスコープなどのためのフロントマウントベース、ASEANとの統合軍計画により新日本帝国となったときはほかの国への供与を想定し、89式用マガジンをSTANAGマガジンの規格に統一、共有して使えるようにした結果、大量生産、大量販売へとなり、量産品ながら値段のわりに高性能というバランスの取れた銃へと進化を遂げた名銃へと押し上げることになった】


銃を撃ってみたいから陸自に行くも、たまに撃つ弾がないのが珠にキズとまで言われる自衛隊の武器弾薬管理の厳しさ。閉所突入戦闘を想定しての訓練のために自主訓練したくとも銃は持ち出せず、弾もない。結局、部隊費や自費で電動エアガンを購入して訓練する自衛官も現実にいたりするのである。


そんな自衛隊の89式を改良しているという架空銃。89式自動小銃改修型。通称89式改。マガジン部分の共通化、大量生産化という架空世界であるが故に可能となった存在だが、見た目自体はサバゲーマーがダットサイト、スコープ用のレールを取り付けただけの改造で後は現実世界に存在するのと同じ色合い、形、重さを感じさせてくれた。独特の折りたたみ式バイポッドも健在でこれぞ自衛隊と言わせる銃だったりするだろう。


「やっぱり日本人なら、ここだよな」


ゲームの中ではアルフレッドを名乗っているが、心はやはり日本人。着たくなるのは陸自の制服である。


「それではこの宣誓書にサインをした上で自衛隊法第39条に基づき、署名捺印した上で宣誓をお願いします」


それは自衛隊に入るために通るために必要な儀式だった。その宣誓書にサインした上でマルチダ少尉の目の前で大きな声でその文面を読み上げた。


「宣誓!私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身を鍛え、技能を磨き、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行に当たり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。アルフレッド・オーランド!」


読み上げた宣誓書をマルチダ少尉に手渡すと、ニッコリと微笑んで宣誓書と引き換えに階級章を渡してくれた。


「ご苦労様です。これであなたは新日本帝国軍自衛隊の二等兵と配属されました。初期武装はすべて自衛隊支給の物となります。後はスキルに関しては自衛隊側での訓練を受けることで優秀な兵士となるでしょう。将来、レンジャーや空挺になるかもしれませんね。頑張ってください」


にっこり微笑むマルチダ少尉。その姿に敬礼してから、ゆっくりとした足取りで徴兵センターを後にした。開かれたドアの向こうは新日本帝国だ。どんな激戦が待っているのだろうか?それが楽しみであった。

えー、皆さんはアーマードコアシリーズをしたことはありますか?

レイブンと言われる傭兵として巨大ロボットに乗り込み、各種任務をこなすというゲームです。未来を描いている作品なので射撃武装にレーザーやビーム系の非実弾系、マシンガンやキャノン、ミサイルなどの実弾系が両方存在していました。最新作ではどうかは知りませんが私がやった初期の作品では実弾系はお金かかります。調子ぶっこいて手にはマシンガン、背中には速射砲という実弾オンリーの重武装型を使ったのですが、任務達成するも経費として弾薬のお値段がかさばり、赤字となるというお粗末な結果を経験しました。最新作はどうもしっくりこない気がするので触っていませんが。


そんなわけで傭兵部隊というのはすごく金がかかるということになります。

さて、今回選ばれた89式ですが実はマガジンに関すること以外はすべて一度は改造されたことある分野です。スコープも一応、官給品が納品リストに載っていますし、改造されたりしたするのは既にサバゲアイテムで出回っています。というかスコープなどを載せるレール自体は既に実物と同じ規格が採用されていますので、自費で買って改造したりする(ただし訓練が終われば改造部分は修復しますが)こともやっているようです。

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