第86話:神さえも「分からせる」! 210人の愛は理を超える
天界の執行神は、生まれて初めて「恐怖」という感情を知った。
目の前に立つユートスという男は、もはや単なる人間ではない。210人の絶世の美女たちと魂を繋ぎ、その全員から「全幅の信頼」と「極限の愛欲」を注ぎ込まれている彼は、存在そのものが世界の中心点となっていた。
「……不、不可解だ。なぜ……なぜこれほどの魔力を放ちながら、お前の魂は崩壊せぬ!? 210人分の人生を背負うなど、神であっても発狂するはずだ!」
執行神が光の槍を乱射するが、ユートスの横に立つ聖女イシュタルが、優雅に指を振るだけでそれらは全て「白い鳩」へと変わり、平和の鳴き声を上げながら飛び去っていく。
「……神様。貴方は計算を間違えていますわ」
イシュタルが慈愛に満ちた、しかし絶対的な拒絶を込めた瞳で神を見つめる。
「ユートス様は、私たちを『背負って』いるのではありません。……私たちが、ユートス様を『支えて』いるのです。210の魂が、一人の愛する人のために調和している……。これこそが、貴方たちのシステムに欠落していた『奇跡』という名の変数ですのよ」
「……その通りだ。……お前たちの理屈じゃ、俺を消せば世界は安定するんだろう。……だがな、俺がいなくなれば、この210人が黙っちゃいない。……そうなれば、この世界は愛の飢えで本当に滅びるぜ」
ユートスがゆっくりと空を歩み、執行神の間近に立つ。
ステータス倍増によって極限まで研ぎ澄まされたユートスの威圧が、神の光を押し潰していく。
「――【全能の主:神格剥奪】」
ユートスが執行神の胸元にそっと手を触れた。
瞬間、執行神を覆っていた無機質な神光が剥がれ落ち、中から現れたのは、感情を持たないはずの天使が、涙を流して震える姿だった。
「あ……あぁ……。温かい……。これが……『愛される』ということ、なのか……?」
神の使いは、ユートスと210人の嫁たちが放つ、あまりにも濃厚で、あまりにも狂おしい「幸せの波動」に当てられ、その絶対的な正義を喪失した。
210人の絆は、天界のシステムすらも「上書き」し、神の執行官をただの一人の「ユートスを祝福する観客」へと変えてしまったのだ。
「……わかったなら、天へ帰れ。……そして上に伝えておけ。……この世界は、もう俺たちが最高に幸せにしてるから、余計な世話は焼くなってな」
空を覆っていた白い光が、ゆっくりと引いていく。
執行神たちは、もはや戦う意志を失い、ユートスという「真の創造主」に深く一礼して消え去った。
「……終わったわね、ユートス」
エルフのリリアが、少し疲れたように、だが最高に幸せそうにユートスの首に手を回す。
「ええ。……これで、本当の意味で邪魔者はいなくなったな。……さあ、みんな。神様も認めた『世界一のハーレム』の続き、始めようか」
ユートスは210人の嫁たちを抱き寄せ、勝利の口づけを交わした。
神すらも屈服させた愛のステータス。
物語は、これ以上ないカタルシスと共に、最終盤の「楽園構築」へと突き進む。
【作者からのお願い】
神様すらも「愛」で陥落!これぞタイトルに恥じぬ究極の無双展開です!この展開に痺れた方は、ぜひ**【ブックマーク】**登録をお願いします!皆様の評価が、100話完結への大きな支えになります!




