第61話:絶望の王都! 200人の女神、降臨す
かつて栄華を誇ったアステリア王国の王都は、今や見る影もなく荒廃していた。
空は魔王軍が放つ漆黒の暗雲に覆われ、四方の城門は魔物の軍勢によって破壊されかけている。街の至る所で悲鳴が上がり、かつて俺を「無能」と嘲笑った騎士たちは、震える手で折れた剣を握りしめていた。
「……あぁ、もう終わりだ。神なんていないんだ……!」
城壁の上で、かつての同僚だった騎士団の男たちが、絶望に瞳を濁らせて地面に膝をつく。
その時だった。
漆黒の暗雲を、巨大な「楔」のような黄金の光が貫いた。
「な、なんだ……!? 空が……割れるのか!?」
雲海を力ずくで押し広げ、姿を現したのは、全長数キロメートルにも及ぶ白銀の空中要塞――移動要塞『ハーレム・キャッスル』。
その美しくも圧倒的な威容に、魔王軍の魔物たちさえもが攻撃を止め、天空を見上げて硬直した。
「……見ろよ。相変わらず、薄汚い街だな」
城の最前方、突き出したテラスに俺は立っていた。
俺の左右には、今や伝説の域に達した200人の嫁たちが、それぞれの最高級の装備を身に纏い、一糸乱れぬ陣形で控えている。
「ユートス様。……あの城門付近にいるのが、貴方様を追放した国王と、例の『勇者パーティ』の生き残りのようですわ」
学園長セレスティアが、魔導双眼鏡を覗きながら冷徹に告げる。
俺の視線の先。
そこには、泥にまみれ、魔物に囲まれて泣き叫んでいる国王と、かつて俺を「魔力タンク」と呼んで踏みつけた勇者アレスの無様な姿があった。
「助けてくれ! 誰でもいい、私を……王である私を助けろ!!」
国王が、王冠を落とし、地べたを這いずり回っている。
俺はゆっくりと、城から空中へと足を踏み出した。
170人……いや、今や200人となった嫁たちが放つ、虹色の魔力が俺の足元に階段を作る。
「……久しぶりだな、アレス。……それに、陛下も」
俺の声は、魔法によって王都全体に、そして魔王軍の全軍に響き渡った。
アレスが、信じられないものを見るかのように顔を上げた。
「ユ、ユートス……!? まさか、あの無能の……!? なんだ、その格好は! その後ろにいる女たちはなんだ!!」
「無能、か。……お前たちの物差しでは、そう見えたんだろうな」
俺は右手を軽く振った。
「――【全能の主:神域の威圧】」
ドォォォォォォォン!!
王都を取り囲んでいた数万の魔王軍が、俺から放たれた不可視のプレッシャーだけで、一瞬にして大地に叩きつけられ、肉塊へと変わった。
剣を振るう必要すらない。ただ「不快だ」と念じるだけで、魔王の精鋭たちが消滅する。
「ヒッ……!? あ、あぁぁ……っ!!」
アレスが、恐怖のあまり失禁し、その場にへたり込んだ。
「……言ったはずだぞ、アレス。……俺を追い出したことを、いつか必ず後悔させてやるってな」
俺の背後で、200人の絶世の美女たちが一斉に武器を構え、あるいは魔法陣を展開した。
一人一人が一国を滅ぼせる力を持つ、最強の女神たち。
かつて一人ぼっちで城門をくぐった俺が、今は世界の運命を握る「真の王」として、自分を捨てた者たちの前に降臨したのだ。
【作者からのお願い】
ついに王都凱旋!かつての敵を圧倒的な格の違いで分からせる展開、いかがでしたか!?ここからの「究極のざまぁ」を期待してくださる方は、ぜひ**【ブックマーク】と【評価(★★★★★)】**をお願いします!あなたのブクマが、ユートスの復讐の一撃をさらに苛烈にします!




