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第31話:恋する猛獣たち! 聖域のハーレム・パーティー

四天王フェンリルの巨体が光の塵となって消え去り、メティスの北門周辺には、かつてないほどの静寂と、それに続く爆発的な歓喜が訪れていた。

「……勝った。本当に、あの伝説の魔狼を倒してしまったのね」

フィオナが、使い古した錬金術の道具をポロリと落とし、呆然と戦場を見つめる。

その横では、カトレイアが優雅に扇子で口元を隠しながらも、その瞳には熱い涙が浮かんでいた。

「ええ……。ユートス様というお方は、私たちの想像を遥かに超えてしまわれたようですわ」

戦場にいた20名のメイド隊と護衛兵、そして救い出されたばかりの獣人の娘たちが、磁石に引き寄せられるように俺の元へと集まってくる。

「ユートス様! お怪我はありませんか!?」

「ああ、触らせて! この神々しい魔力の余韻、もっと感じていたいの!」

女性たちの熱気が肌に刺さる。

フェンリルを倒したことで獲得した称号【ガルダルクの救世主】。その効果は絶大だった。獣人の血を引く者にとって、俺はもはや「種族の救済者」を通り越して、本能レベルで抗えない「絶対的なアルファ」として認識されているのだ。

「……みんな、落ち着け。街はもう安全だ。……カトレイア、予定通り『祝宴』の準備を頼めるか?」

俺がそう告げると、カトレイアは艶然と微笑んだ。

「もちろんですわ。メティスの全財産を投じても惜しくないほどの、最高の夜を用意させます」

その夜、メティスの高台に建つ俺たちの拠点『ユートス・ガーデン』は、不夜城と化していた。

庭園には溢れんばかりの料理と銘酒が並び、戦いの緊張から解放されたヒロインたちが、思い思いの衣装に身を包んで宴を楽しんでいる。

「ユートス、これ飲んで! 私が特別に調合した『疲労回復(とおまけの精力増強)薬』入りのワインよ!」

フィオナが顔を真っ赤にしながら、グラスを差し出してくる。彼女の服装は、いつもの作業着ではなく、背中が大きく開いた大胆なドレス姿だ。

「おい、フィオナ! 抜け駆けは禁止だぞ。ユートス様、私の故郷に伝わる『勝利の舞』を見ていただけますか?」

アリエルが、月光を反射する白いドレスでしなやかに舞い始める。その動き一つ一つが、俺への愛を綴る詩のようだった。

俺はソファに腰を下ろし、彼女たちの喧騒を眺めていた。

すると、左右から柔らかな感触が俺を挟み込む。

「……ユートス様。今夜は、誰にも遠慮なさることはありませんわ」

カトレイアが、耳元で熱い吐息を漏らす。

「20人のメイドも、兵士たちも、そして救われた獣人の娘たちも……皆、貴方の『夜の洗礼』を待っておりますの」

見渡せば、宴の席にいる全ての女性が、熱っぽい瞳で俺を凝視していた。

契約人数は、この数日間で一気に40名を超えようとしている。

俺の脳内には、サーバーを通じて彼女たちの感情がダイレクトに流れ込んでくる。

「愛してほしい」「救ってほしい」「貴方の色に染めてほしい」――。

『警告:全契約者の感情同調エモーション・シンクロが100%に到達。……【無限召喚】の秘奥義【楽園の加護エデン・ブレス】が解放されました』

「……なんだ、そのスキルは?」

『周囲にいる契約者全員の能力値を永続的に上昇させ、同時にユートス様の全快復速度を100倍に引き上げます。……つまり、何百人を相手にしても、貴方が疲れ果てることはありません』

「……なろう」の神様も、粋な計らいをしてくれる。

社畜時代、上司に怒鳴られながらサービス残業をしていた俺に教えてやりたい。

「お前、将来は数十人の美女に囲まれて、一晩中愛を囁かれることになるぞ」と。

「……ユートス、様。私も、混ぜて……いいかにゃん?」

人だかりを割って現れたのは、銀髪の獣人少女・ガルラだった。

彼女は俺の膝の上に、猫のように丸まって座り込んだ。狼獣人の彼女が、今や完全に牙を隠し、俺の喉元に喉を鳴らして甘えている。

「ガルラ……。お前、さっきまでの勇ましさはどうしたんだ?」

「……だって、ユートスの前では、ただの可愛い女でいたいんだもの。……ねえ、約束して。獣人国に行っても、私を一番近くに置いてくれるって」

俺は彼女の柔らかい耳を優しく撫でた。

「ああ。お前は俺の『野生』の象徴だ。……離しはしないよ」

その言葉が合図だった。

「私も!」「私もよ!」「ユートス様、私を抱いて!!」

宴は、静かな語らいから、情熱的な「愛の争奪戦」へと変貌していく。

カトレイアが合図を送ると、メイドたちがテラスのカーテンを閉め、部屋には甘い香香の煙が立ち込める。

「……さあ、ユートス様。40人の花嫁候補たちとの、本当の『契約の儀式』を始めましょう」

月が中天に昇り、メティスの街が眠りについても、俺たちの拠点の明かりが消えることはなかった。

一晩中響き渡る、歓喜の歌と、愛の囁き。

俺のステータスは、彼女たちの絶頂と幸福感に比例して、測り知れない高みへと昇り詰めていった。

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