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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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ファルが踏んだ地雷

 一旦部屋で荷ほどきして、話し合いの為に王の間に集まった。そこには王子や他の貴族も居たけど、自分が婚約者だと主張する娘たちの親が大貴族のため、自分達にも効く権利はあると王子に主張していた。


『お前達に聞く権限が本当に有ると思っているのか?』


 驚くことに雷鳥様のこの問いかけで、自己主張貴族は退散してしまった。王子が甘く見られて軽んじられてしまうのは、卵から孵ったばかりだからだろうか?貴族の見下し感が半端ない。


『お見苦しいところを見せてしまいました‥‥』

「え‥‥生まれたてで、そんな気遣いまで出来ちゃうの?」


 驚く私に王子は卵の状態から教育を受けるのだと教えてくれた。王子が選んだ卵にも教育がされるので、あんなどうしようもない嘘はつかないらしい。


「そろそろ本題を話し合わないと不味いかもね」

「え?ファル?」

「急いでいる理由は、さらわれた卵の安全性が時間を追うごとに無くなるからだよ」


 どういうこと?

 驚いていたら、捕食者だった場合は捕食が目的だからだと言われてショックを受けた。けれど、私の価値観なんて、こっちの世界じゃ何にもならない。そんな事より、捕食者の危険性があるなら、早く探しに行かなくてはならないのでは‥‥


「ファル、変な説明の仕方をするな。ヒマリ、その線はないから安心しろ」

「本当?!」

『ワイバーンに騎乗してきたヤツがいるからだ、慌てなくても大丈夫だ』


 ルートと雷鳥様が教えてくれたけど、自分でも何となく騎乗しているモンキーチキンが居た事が気になっていただけに、捕食者という言葉で焦った事が腹立たしく思えてしまった。


「ごめんヒマリ。魔法陣自体は高位の魔物じゃないと扱え無いし、第三者が居るなら卵が目的って考えててさ。結構、王子とのほほんとした会話やってるから揶揄(からか)いたくなっちゃって」


 それはあんまりじゃなかろうか。

 ファルとは良くやっていたつもりが、そんな揶揄(やゆ)をこの真剣な状況でやられると思っていなかっただけに、心に深い打撃を受けた気がした。


「私は冒険者では無いので、その辺の機微(きび)は全く分からないわ。でも、ファルさんを苛立たせたのなら、ここから先は仕事モードでやります。ルート、手短にお願い、何が知りたいの?」

「魔法陣も気になるが‥‥さらわれた卵がどんな感じだったかが知りたいが‥‥」


 ルートにも私が怒っていると伝わったのか、小さく溜息を吐かれてしまった。最初に言っておいた方が良かったのかもしれない。誰にでも地雷はあるのだから。


「私、とても平和な世界で育ってきたの。だから人であっても鳥であっても何であっても、命に直結するような揶揄(からか)いはされたくないし、本気で心が疲れ果てるからしてもらいたくない!」


 だから、卵が見つかるまで、全力で挑むと宣言した。頼まれたこととは言え、自分の考えや思いを勝手に揶揄われるのは好きじゃないからだ。


――――――――――――――――――――――――――――

魔法陣(使用済)

個体:転移魔法陣

種族:黒魔法専用の転移石を使った転移魔法陣

属性:黒魔法・白魔法

相乗効果:

生物や物の転送が可能。

訪れていない場所でも転送石を使うと転送が可能

――――――――――――――――――――――――――――


 私は魔法陣の鑑定結果を先に聞いてみた。転送石があると、訪れていない場所でも転送が可能なのかと。

 しかも、黒魔法専用の転移石を使った転移魔法陣とあるのに、魔法陣の属性に黒魔法・白魔法があるのは普通なのだろうかと。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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