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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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ワイバーン事件 1

 雷花の蕾が一斉に反応して光の花の様に咲いている風景の遠くにルートが見えた。


「雷花越しに見るルートってカッコイイかも」


 長剣を背中に背負った黒尽くめスタイルは、雷花の光の中で幻想的に見える。絵面としての完成度というか、長い銀髪と蒼い瞳の美しい顔立ちはいつも人目を引く。

 その顔が、今まさに徐々に近寄って来ている気が?


「ん?近寄って?って凄い跳躍!」


 雷花の小道を飛び越えて、私の方へ跳躍してくる感じで走って来るルート。ファルが指をさしてアワアワしている。


()()()()()()


「ひゃぁっぁ!」

「ヒマリ、伏せろ!」


ヒュッ! ザシュ!!


 ファルの指摘通りに振り返ると、巨大なプテラノドンのような翼を持ったトカゲの様な恐竜が私に手を伸ばそうとしていた。同時にルートの伏せろという声も聞こえて、私はその場にひっくり返るように倒れた。

 私を掴もうとした手をルートの長剣が薙ぎ払ったのか、私は無事だったけど‥‥


キェェェ――――!


 こんなのゴジラや恐竜映画じゃないのよ!

 

 怒り狂うトカゲのような恐竜がルートによって討伐されたのは、それから数秒後のことだった。ルートが一閃した剣を背中の鞘に戻した時には、全てが終わっていて‥‥手を翳した後には、何も残っていなかった。

 そう、血痕も残骸も何もかも。


「大丈夫か?怖い思いをさせてすまなかった」

「ありがとう、私は大丈夫。それより、ルート‥‥今のは収納魔法?」


 私を起こしながら、ああと頷くルート。以前、ファルから収納魔法の事を聞いていた私は、採取した瓶をルートに手渡した。


「大切な証拠だから、ルートが持っていてくれる?」

「わかった。ヒマリの方は大きな収穫があったようだな」


 数秒の出来事で終わってしまう様な魔物討伐では無い事は、私でも理解できる。今更だけど、ルートの凄さを実感した。

 ゆっくり歩いて来たファルと雷鳥様がキョロキョロと周囲を気にしている。


「いきなり現れたから焦ったよ。ルートの対応も早かったけど、ちょっと調べるから下がってて」


 ファルが魔法を唱えると、雷花の花園の上空を覆う様な魔法陣が現れた。クルクルと回転しながら広がっていく魔法陣が光って消えると、色々な場所に小さな魔法陣が浮かび上がっている。


「結構、仕掛けられているね。赤い魔法陣には近づかないでおいて。未だ起動していない進行形のトラップだからさ」

『白い魔法陣があそこに集まっておる』

「それは発動済みだから、ヒマリ鑑定お願い出来る?」


 素早く頷いて鑑定すると‥‥


――――――――――――――――――――――――――――

魔法陣(使用済み)

個体:転移魔法陣

種族:黒魔法専用の転移石を使った転移魔法陣

属性:黒魔法・白魔法

相乗効果:

生物や物の転送が可能。

訪れていない場所でも転送石を使うと転送が可能

――――――――――――――――――――――――――――


 驚きの結果が出てきた。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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