表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/243

加護の威力 2

 巨大な岩は辺り一面を爆風で吹っ飛ばした。

 ゾフランの魔導士と騎士が、岩に向かって切りつけたり魔法を放っているけど、岩はびくともしなかった。


「ゾフランは精霊信仰のない国家だから、タイタンの恐ろしさを知らないんだよね。今日知ることになるとおもうけどさ」

「ヒマリ様、お茶でも如何ですか、これ以上は御目汚しになると思いますので」


 セバスさんの勧めで、テーブルの方へ移動しようとした時にそれは起こった。


ドガガ—――ン!


「何?!」


 驚いて画面を見たら、魔法を立て続けに喰らっていた岩が爆発して、辺りを吹っ飛ばしたのだとファルが実況中継のように教えてくれた。


「タイタンの加護は防御だと思われがちだが、攻防一体の防御が特徴だ」

「ルート様、何か軽食でもお持ちしましょうか?」

「いや、直にザラファノが戻ったら夕食だろ?俺は構わないが、ヒマリはこの音や現状を見ながら食べる勇気はないだろう」


 確かに、画面の惨劇が凄すぎて、紅茶も喉を通らなさそう。セバスさんが心配そうに私を見ているけど、ルートが移動した先のテーブルの席で来るように呼んでいる。


「ルート、攻防一体の防御って何?」


 ルートの傍に行くと、手を取って引き寄せられた。そのままルートの膝の上に座らされてしまった。慌てて立とうとしたら、腰に手を回されて動けなくなってしまう。


「ルート、恥ずかしいんだけど‥‥」

「そうか?」

「ヒマリ、タイタンの攻防一体の防御教わるんでしょ?あの精霊の防御って結構面白いよ?」


 ファルは自然と話しかけているけど、私は気が気でないくらい恥ずかしい。なのに、そうかの一言ですましてテーブルに角砂糖をちりばめている。


「ルート、この角砂糖は?」

「タイタンの眷族たちだ。タイタンは攻撃されれば攻撃をし返す。そして、攻撃で勝ち取った地は彼らの戦利品だ」

「え?!」


 驚いて振り向いたら、目の前にルートの顔があって‥‥妙に意識してしまう。微妙に、心臓に悪い。


「さっき、ゾフランの奴らは自分の国境から攻撃として砲弾を使った。だから、同じようにタイタンは大岩の攻撃をゾフラン陣営に放った。爆撃された土地はその場でタイタンの物になる」

「ちなみに、飛んだ大岩に対しても攻撃しちゃうと、弾けて岩が増えていくんだよ!そして、その弾け飛んだ岩がタイタンの土地になるわけ」

「こわっ!」


 ルートとファルの結論は、無限増殖による攻防で陣地を拡大する精霊だという。


「無敵じゃない」

「いや、攻撃さえしなければ、無駄に増えないし温厚な精霊だ」

「水に弱いけど、今回はウンディーネも参加して助力しているみたいだし、ゾフランは絶望的だね」


 ほら、と指さされた画面で、水魔法を駆使しようとした魔導士の魔力が発動していない。

 精霊、敵に回してはいけないのでは?と思った瞬間だった。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ