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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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3つの国に囲まれた森

「ルート、これから何処の国に行くの?」

「決めた方が好きか?一応、ドリアードの森を移す場所を決めて、その近くに住む方が良さそうだと思ったんだが」

「ルート、ヒマリは何も知らないから各国の説明はした方が良さそうだよ」


 そう言って説明してくれた内容が――――――


北に、トルリアーナは商業都市のドワーフが住んでいる国。

西に、グランラードは聖女信仰のある教会が治める国でエルフや人が住んでいる国。

南に、シオンヒークは精霊信仰の騎士国家で獣人、エルフ、人が住んでいる国。

この三つの国の真ん中に精霊の森が大きな面積で広がっているらしい。


今まで居たハッシュフル王国は、シオンヒークの隣でトルリアーナとは一部分だけ山脈を隔てて隣同士で、ダンジョンをトンネル代わりに行き来できるので国交があるという。

また、ハッシュフル王国の南から東のトランジットとの間には海に面して深い入り江のような感じになっているので、船での交易路があるという。


トランジットは水の民の国で、主にウンディーネを信仰している国であり、ハッシュフル王国の東側に位置し、船による交易が盛んな国。


東北に位置するゾフラン国は人の軍事国家で、今回精霊の言葉を無視した国らしい。トランジットの北側に山脈を隔てて位置する。北のトルリアーナとも分厚い山脈があり国交を樹立できない。

ハッシュフル王国とは平野続きで国交を結んでいる。


――――――――――――――――――――――


 一頻(ひとしき)り、地図を見せてもらいながら説明してもらったけど、各国の位置関係が繋がっているようで繋がっていない国がゾフランという軍事国家ということだけが分かった。


「じゃあ、ゾフランはどうやって交易しているの?ハッシュフル王国任せなんてことじゃないでしょ?」

「ああ、それはゾフランのもっと北の大地に2つほど栄えている国があるんだよ。ゾフランが軍事国家になったのは山脈に囲まれていて、何箇所か鉱脈があるからなんだ」

「トルリアーナには面白い鉱脈があって、武器や武具に適した魔石が出てるぞ」

「それを言うならトランジェット側の山脈にも装飾品に加工できる宝石の鉱脈がいっぱいあるよね」


 面白い世界だと思った。同じ山脈でも北と南、西と東で違う物が産出する鉱脈があるとは。

 地図を見ながら精霊の森と記された、3つの国に囲まれた森を指示した。


「もしかして、この森に行こうとしているの?」

「ああ。シオンヒークから行けば、平坦な道で行けるからな」


 成程と、頷いてみたものの、この距離を徒歩は中々なものがある。そう考えていたら、ファルが空間魔法で馬車を出した。


「これがカボチャの馬車だったら、童話と同じなんだろうけど」

「カボチャ?食いモンが馬車になるわけないだろ?」


 ルート、夢が無いなぁ‥‥せっかく魔法があるファンタジーな世界なのに。勿体ないと溜息を吐いていたら、遠くの方から行商の馬車が物凄い勢いで走って来る。


「ファル、馬車が突っ込んでくる!」

「え?!本当だ!馬だけにするか。ルート、ヒマリよろしく!」


 物凄い速さで馬車を仕舞って、馬だけ片隅に寄せたファルが行商人の馬車に飛び乗った。そんな仕草を見ていたルートが、馬に乗って私に手を差し伸べている。


「ファル、行っちゃったけど大丈夫?」

「情報収集だから心配ない。それより、ヒマリのホミバードはどうしてる?」


 ルートに言われて、ラレーヌとハンゾウ長老が静かなことに気が付いた。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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