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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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第二王子グロット 1

 精霊たちの加護が消えた事は、各国を震撼させた。

 ただ、シルフからの風の便りによって7日間の加護消失と、その間に精霊に仇なした者を国が見つけ出し裁くことが課せられた。

 シルフはその後の事は伝えなかった。

 その意図は、人間の善良さを信じる反面、人間の狡猾な部分を試すためだとラレーヌは教えてくれた。


「この国の王様たちは知っているのよね?」

『いいえ、知らないわ。ヒマリは分からなかったかも知れないけど、雷鳥様は結界を張っていらしたわ。聞かれたら不味い部分の、ご自分の声が漏れない様にしていたのよ』

『お姿も見えない様にしていましたな。人間たちは、気配と影の様な物を見て、慄いていたのじゃ』

「そうだったのね。てっきり全部聞いているのかと思った」


 よくよく聞いたら、ハンゾウ長老は私が雷鳥様と話した内容をエサル王達に伝えようとしたら止める様に言われていたらしい。

 公平さは大切だけど、言うなと言ってくれれば良いのに、きっと気を揉ませない様にハンゾウ長老に話しておいたのかな?もしくは試されたとか?

 あの雄々しい雷鳥様の姿から、前者じゃないのかなと思えた。


「ルート、ファル、エサル王達は第二王子や悪い貴族をどうするのかな?」

「裁かないと平民も善良な貴族も納得しないだろうな」


 そこまで聞いて、()()という意味合いが気になった。


「ヒマリ、()()だよ()()


 ファルが手で首を切る真似をしている。

 え?!まさかのギロチン?!


「頭が痛くなってきた‥‥現代から休暇先がギロチンしちゃう国だったなんて」

「精霊は悪人の死を望んでいる訳じゃないぞ、この国の法で決められた裁きが、首が吹っ飛ぶってだけだ」

「ギルドの人たちは?」

「分からないな。王がどういった采配をするのか」

「あのエサル王は子煩悩が過ぎて、甘やかし体質だからねぇ。王太子には厳しいって聞いたけど」


 そうだったんだ。そう言えば、ラレーヌとハンゾウ長老に謝っていたけど、息子のしでかしたことを謝る素振りは無かったような?


「まぁ、なんだ。言いにくいが、S級冒険者は刑の執行時に立ち会う役があるから、ヒマリは宿屋かファルの道具屋でゆっくりしてろ」

「うっ、現代の日本では考えられないくらい、血なまぐさい立ち会い役‥‥」


 それにしても、第二王子は今頃どうしているのだろう?


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