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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 144

「あれ、君たちいつの間に共闘‥‥って今は、ガメオロン対策を講じないと!」

「ファル殿、この結界の亀裂は修復可能なのですか?」

『つべこべ言わず、さっさと閉じろ!』


 無茶苦茶な事を言っている気もするけど、トゥルエノの言っている事は的を射ている。

 ファルが圧され気味の時に、亀裂から垣間見えたガメオロンを鑑定したのだ。


――――――――――――――――――――――――――――

ガメオロン

個体:ガメオロン亜種

種族:ガメオロンの変異体

属性:状態異常・毒霧・条件によって結界破壊

相乗効果:

徒党を組んでいる魔獣と連携して結界破壊を行う事ができる。

ガメオロンの地響きは地震を起こし、咆哮は音波攻撃になる。

―――――――――――――――――――――――――――


「ファル、みんな気を付けて!ガメオロンは結界破壊が出来る亜種なの!」

「何だって?!ヒマリ、それ本当?!」

「それだけじゃないみたい、地響きは地震を起こし、咆哮は音波攻撃になるって!」

「音波攻撃?!不味い!アレン、トゥルエノ、今直ぐそこから離れるんだ!」


 何あれ?!

 亀裂が明るく光っている。


「ファル、亀裂が光ってる!」

「結界魔法!トゥルエノとアレン、転移するんだ!」

『小僧、来い!』


 アレンの肩を掴んでトゥルエノが大きく羽ばたいた。その瞬間、地を裂くような咆哮が聞こえ、ファルの居た場所へ一直線に音波の光が衝撃波となって襲った。


「う、うそっ、ファル!」

「ヒマリさん、危ないです!口を塞いで、ここから逃げますよ!」


 問答無用で私を抱えて、もう一つの出入り口から脱出するアル。ファルの居た場所から遠ざかるアルは必死だ。


「今の私は貴女の安全を図る事が第一優先事項です」

「アレンは?ファルだって、トゥルエノだって‥‥」

「アレン様はトゥルエノ様が一緒に転移してくれました。ファル殿も結界魔法を使っています。我々があそこに居ては、状態異常になってファル殿の足枷になってしまう!」


 だから心を落ち着けて、逃げる事を一番に考えてくださいと説得された。心が締め付けられるような気持になったけど、足手まといにはなりたくない。


「先ほどの咆哮で結界が破られたのなら、シシドランが出てくるでしょう。先ずは、安全な場所に移動して落ち合うことを考えた方が得策だと思います。ファル殿はS級冒険者なのですから」

「そ、そうだね‥‥アル」


 涙が止まらない。

 理屈では分かっていても、心が追いつかない。心配で胸が張り裂けそうだ。それでも、今は逃げる事を考えなくてはならない。


「ファルもルートも大丈夫だよね‥‥」

「大丈夫です。S級冒険者の称号は伊達じゃないのだから、彼らの実力を信じましょう」


 アルの言葉が自分に浸透していく。




ここまで読んで下さって、ありがとうございます。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

読んで頂けることが、執筆活動の励みになります。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。

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