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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 139

「な、何?地震?身体が、は、跳ねる?!」


地面が縦に揺れているのか、踏ん張っている足に力が入らないくらい立っていられない。

どんどん大きくなる揺れに、体幹でどうなるものでも無く、地面が物凄く上下に波打って揺れていると目で分かるぐらいの酷さだ。


「この変調的な波打つ地面の揺れ、まさか、ガメオロン?!不味い、A級の魔物が出て来るかもしれない、退避だ!リーナ、私が今行くから動かないで!」

「ガメオロンだって?!こんな街中の地下に?」

「ファル、っ!」


 あまりの揺れに舌を噛んでしまった。痛みに気を取られた瞬間、身体が地面に打ち付けられて転がった。


「ヒマリ!」

「えっ?!っ!!」


 アレンの叫び声が聞こえて、彼の目線が私の頭上にあることに気が付き、見上げて声にならない悲鳴を上げた。

 私を跨ぐ様に見下ろす、一際大きい白と黒の頭を持つシシドランが前足を振り上げている!

 やられる!

 もうダメだと思ったら、シシドランの爪はファルの結界に弾かれた。


「死ぬかと思った」

「ヒマリ、そのまま伏せてて!ファイアランス!」


 地面に突っ伏していると、頭上で大きな爆音が炸裂した。シシドランの黒い頭が吹っ飛んで、怒り狂って暴れている。


「あはは、命拾いしているのに、生きた心地がしない」

「ヒマリ、大丈夫ですか?!」

「アレン!こっちに来たら危ないのに!」


 振り下ろされる前足の爪を剣で弾いたアレンが、私の傍に来てくれた。

ファルの撤退という言葉で、アルもシシドランを倒しながら歪む地面を器用に進んで此方へ来てくれている。


「ヒマリ、大丈夫だからね。アレン、アル、私が結界を張って食い止めている間にヒマリを連れて階段を上がって!」

「判りました、私が連れて上がりましょう!」


 連携ってこういう状態のことを言うのかもしれない。アルが私を抱き上げて、アレンと階段を駆け上がってくれた。白黒のシシドランが光る眼で私に狙いを定めている。

 え?黒い方の頭が戻ってる?


「ファル、白黒のシシドランが回復してる!」

「白の頭が回復系の魔法を使っていた!」


 物理的な攻撃がダメだと学習したのか、風魔法と爪の攻撃で結界を破ろうとしている!


「魔法で物理的な結界への打撃を倍増しているようです。アレン様、ヒマリを頼みます。ファル殿の補助をしてきます!」

「分かった。絶対に死ぬな!」


 小さく頷いているけど、移動ぐらい自分で出来ると言おうとしたらよろけてしまった。


「ファルが言っていたガメオロンの歩く振動が大きくなっている!ヒマリ、私の首に手を!」

「アレン、急いで上へ!ガメオロンは状態異常の呪いと毒を吐く!」


 急げと叫ぶファルは、結界魔法を盾にして複数のシシドランを相手にしている。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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