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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 128

 失礼を承知で、公爵に対して“貴方たちがついでなのだ”と言い切ったのには、私なりの理由がある。

 アレンみたいなタイプは、切望しているのに自分を押し殺して、相手に気を使ってしまうからだ。

 何よりも、執事のアルが風炎鳥の件に対してグイグイくるので、私たちの出方を見たりして意見がまともに言えないでいる。

 現にこれだけ言っても、本当に巻き込んで迷惑をかけていないか考えている感じだ。とても20歳には思えない思慮深さと胆力だと思える。


「アレン、お前が此処に来ている時点で、人を巻き込んでいるのと同じだし、ヒマリは“ついでだ”と言っている。俺たちの行動に便乗するかはお前次第だ。いい加減、気の使いどころを間違えるな」

「わかりました。ヒマリ、ルート、ファル、私は精霊と契約を結びたいのです。だから、便乗させて欲しい。貴方方と共にあれば、精霊を助ける手助けもできるし、風炎鳥との再契約への近道ですから」


 私もアレンも言い方は素っ気なくても、互いに真意は伝わった気がする。遠慮は要らないのだと。


「私の目的は精霊の奪還。そして捕まっている全ての精霊を仲間の元に返すこと。だから、アレンの利害と完全に一致しているの。遠慮は無しで、これからよろしくね!」

「よろしく頼むよ、遠慮はしないからヒマリも私に頼みたい事は言って欲しい。丁寧口調は口癖だから、普通に話すところから直していく」


 ようやく、お互いに話したい事を話せた気がする。口調まで直さなくても良いけど、ずっと丁寧語だと壁があるように思えているのかな。好きな話し方で大丈夫だよと伝えたら、ニッコリと笑って頷いてくれた。

 此方の話が終わると、ルートがBARに行く前の手筈を話し始めた。


「トリコリオンの飲み屋でもそうだったように、この街にも奴らの本拠地や会合場所があるだろう。俺は次に行くBARが何らかの組織的な役割を担っている気がする」

「そう言えば、数日前にも言っていたね、この街で選別しているって」


 ルートとファルが先にこの街とトルコリオンを下調べしていた事を伝えると、アレンとアルは納得した様に頷いた。


「この街の教会は最西を担う場所に位置しているので、首都トルノーエスへの転移陣があります」

「え、そんな物があったの?私が下見した時は、教会の奥まで見せてくれたけど、何も無かったような」

「それは観光用の教会の建物だからです。教会と領主の建物を結ぶ回廊の外れに、小さな祠のような物があったはずです。霊廟と言っていますが、それの奥にある部屋が転移陣の部屋」


 物凄い場所に堂々とある転移陣の部屋。



ここまで読んで下さって、ありがとうございます。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

読んで頂けることが、執筆活動の励みになります。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。

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