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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 123

「ラレーヌ、ハンゾウ長老、精霊は他種族の精霊契約について口を挟まないんだっけ?」

『契約の事?そうね、他種族が人間と契約を結んだり破棄したり、そういった事はその種族に聞くしかないわね』

「あの風炎鳥の雰囲気から、呼びつけて説得しても無理そうと答えたのは合ってるけど、事情を汲んで仲介する事は出来ると?だからほぼ正解?」


 思った事をラレーヌとハンゾウ長老に聞いてみたけど、2人は視線を合わせて“ちょっと違う”と、微妙な感じだ。


『まぁ、独り言いっちゃおうかな~。雷鳥族も風炎鳥族も、結構空飛ぶ精霊はプライドが高いのよね、長老』

『儂に話しかけている時点で独り言ではなかろう。まぁ、高いな。あの種族は心を通わせるか、その種族が認める事をしない限り契約は無理じゃな』

『呼びつけたり、人に仲介してもらって、契約よろしく!なんて、絶対にしないわよね~、お前が頼みに来い!って感じ?』


 言葉だけで十分なのに、ラレーヌったらテーブルにある花瓶の葉っぱと花を変化させて、まるで彩り溢れる影絵のようなモチーフを作り上げて、風炎鳥と人間を演出させている。

 それを見ていて、アルの表情が凍り付いていく。


「私が浅はかでした‥‥ただ、悔しくて‥‥羨ましくて」

「はい、その感情ダダ洩れのセリフは、心の中に仕舞い込んでください。反省するなら、もうアレンを追い詰める言葉を出さないこと」

「私はまた‥‥すみません」


人の癖は中々直しにくいっていうけど、この人は執事で護衛なのに寡黙じゃないって事が微妙なのかもしれない。


「アレン、貴方が黙っているのは、ラレーヌ達が言った事を分かっていたからですよね?」

「そう受け取ってくれたのは、ヒマリが初めてだ」

「アレン様‥‥申し訳ございません!」


 今初めて主の考えが分かった様で、アルは深々と頭を下げた。

 焦っていると、なかなか、本質を見る事が出来なくなると言うけど、アルはその前に自分の癖を直すためにも気付かないとね。


「アル、貴方の癖は“こうだろうか?”って不安になって考えていた事を口に出して、思い込みで想像の実体化をしてしまう所よ。言葉に出し続ければ、人を蝕むのに、思い込みで考えた事を言い続けてしまう」

『そうじゃな、決めつけはいかん』

『もし、たら、れば、これも必要ないわね』

「真実だけを見て、今はノランテツ侯爵とトラン男爵に自治権を奪われているだけだし、先代や先々代が風炎鳥との契約をどの状態で継続できなかったのかが分かっていない。そこに焦点を当ててから考えましょう?」


 項垂れてしまったアルに、今必要なやる事を提示してみた。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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