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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 115

 気づいたら、結構な時間が経っていて、ハンゾウ長老とコタロウを待たせてしまっていた事に気付いて慌てて連絡を取った。


「待たせてごめんなさい、ハンゾウ長老、コタロウ」

『おお、良かった!こちらは、大丈夫ですじゃ』


 少し安心した声のハンゾウ長老が応答してくれた。遅くなってしまった事を謝ると、大丈夫だと返してくれる。いつも、此方都合で申し訳ないと思いつつ、連絡してきた内容を聞いてみた。


「実はルート殿から依頼された件で、ロンバン公爵と公爵家の家人の人となりを数時間ほど観察しておりました。儂もコタロウも、ロンバン公爵は思慮深い剣の使いてだと判断しましたのじゃ」

「思慮深いと判断した根拠は何だ、長老」


隣で聞いていたルートが、ハンゾウ長老とコタロウにすかさず聞き返している。このやり取りに慣れているのか、長老は焦った風もなくその根拠を打ち明けた。


『姿を(あらわ)してみましたのじゃ』

「はい?!ハンゾウ長老、姿見せちゃったの?大丈夫だったの?」


 突拍子もない無謀な行動に驚いて、声が裏返ったけれど、ハンゾウ長老は短時間で相手を見極めるには、有効な手段だと笑っている。

 隣でファルが“やるじゃん、長老!”なんて笑っているけど、引き攣り笑いでしか笑えない。


「何かもう、異世界の常識についていけない‥‥」

「で、反応は?」

『儂をここへ送り込んで来た主と会いたいと希望されました。儂が公爵の剣の切っ先に止まっても、殺気もなく、揺れることなく、言葉を選んでいる様じゃったのう、コタロウ』

『はい、常に共にいる執事も相当の手練れにもかからわず、穏やかな空気で窓辺にクッキーなどを置いてもてなそうとしてくれていました』

「クッキーをくれたの?精霊は甘い物とか好きだものね‥‥ルート、指示を出したのは貴方だけど、この場合、ロンバン公爵が言っている主ってどっち?」

『いくら置かれても、懐柔の疑いもありましたので、食べはしませんでしたが。それと、公爵は皆様に会いたいのかと』


 流石、コタロウ。サスケ辺りなら、ちゃっかり食べてそうだけど。しかも、私がしたルートへの質問にも、公爵の分析を踏まえて答えている。

あれ、でも‥‥こっちに来るって言ってなかったっけ?


「こっちに来るって言っていたよね?こんな遅い時間で外だけど、ロンバン公爵が来るの?」

「ヒマリ、その方がいろいろと都合が良い。長老、悪いが公爵に外でも構わないなら転移してもらってくれ。恐らく、執事も同伴を希望するようなら一緒で構わない」


 こんな時間にロンバン公爵が此処へ転移してくるの?






読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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