表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

175/235

キメラの雷鳥さがし 114

  返事をしてファルが皆を眠らせていった後、ラレーヌに拘束を解いてもらって外に出た。


『教皇、良いわよ』

「え?!」


 私たちが飲み屋から出て振り返った瞬間、飲み屋の建物が色を失っていく。しかも入口が壁になって窓も鉄格子のようなものが嵌められて、とても小さな窓になってしまった。


「これが、教皇様の空間封印の魔法‥‥怖っ!」


 こんな状態の中はどうなっているのかと聞けば、封印をされた身体は生命維持から解放され、感覚も無くなった状態で時が止まった空間に取り残されて、封印を解除されるその日まで空間を徘徊し続けるのだという。


「お墓に出るようなゾンビっぽい‥‥」

『とっても近いけど、腐ってはいない』


 思わずゾンビを思い浮かべて身震いしてしまったが、ラレーヌはちょっと違うと笑顔で答えてくれた。

 ただ幸いだったのが、封印をかけた時、ファルの眠り魔法をかけていたので、ゾンビの様に徘徊はしないで、ただ眠っているだけだと教皇様が教えてくれた。


「その空間封印は一斉検挙の時までとしましょう。他にもあれば行ってください。ミヤが回復したので、ヒマリたちを手伝いたいと言っていますが、どうしますか?」

「ルート、ミヤにこっちを手伝ってもらう?教皇様の居城にいると、1人で無理をしそうなんだけど」


 ルートは黙って考えていたけど、首を横に振った。


「教皇、ミヤと話せるか?」

「ミヤ、ルートさんが、話があるそうですよ」


ラレーヌの通信が、ほぼ電話のような感じになっている。


「何かしら?」

「そっちで調べて欲しい事がある。なるべく隠密で調べるのと、公に巫女として調べて欲しい件だ」

「二重調査?」

「ああ。巫女としてその居城の古い建築図、設計図のようなものを。隠密では金の流れを帳簿と照らし合わせてくれ。特に商人や貴族とのやり取りを」


 ルートが睨んでいるのは先の先。きっと地図で居城に印があったので、そういった空間の存在を確認したいのだろう。


「ミヤ、危険な真似はしないでね。絶対よ?」

「ええ。私も反省しているわ。なんせ、目覚めた瞬間からずーっとお説教だったんだから」


 ミヤにとっては耳が痛いだろうけど、それはそれで有難い。

 でも、今のやり取りじゃ、また無謀な事をしてしまいそうな気がする。

「こっちで地図を見つけたの。ミヤにも見て貰いたいから、そっちの捜査は深追いしないでね」

「教皇、もしかしたらロンバン公爵と会うかもしれない。これからだから、明日には1度戻るが」

「判りました。ミヤが暴走しない様、ジェスファーノと見張っています」


 教皇様ったら、こんな冗談が言えたのね。物凄く意外で驚いたけど。


読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ