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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 85

 え?今なんて言ったの?

 サイゾウとミヤが敵にやられたって言ってなかった?

 ジェスファーノさんが抱えてって‥‥


 頭の中が真っ白になって、思考が停止したような状態になったけど、目の前にぐったりとしたミヤとハンゾウがジェスファーノさんに抱かれて部屋に入って来た。

 全てがスローモーションのように見え、ルートやファルが駆けつけている。


「ミヤ!ジェスファーノ、何があったのです!」

『ハンゾウ長老、サイゾウは?サイゾウは大丈夫なの?』

「毒か」

「これ、特殊な毒消ししか効かない奴だよ」


 ミヤもハンゾウも動かず、呼吸が浅い。指先が痙攣していて苦しそうだ。

 私は即座にラレーヌを呼び出した。


「2人の症状を治せる?」

『嫌な毒を使われたわね』


 ラレーヌはムッとした様に怒った。そして、2人の口を開けさせて、七色の葉っぱを出してその雫を口の中に垂らした。数滴が口の中に入っただけで、2人から淡い紫と黒い影が消えていった。


「凄い、流石ラレーヌちゃん!その葉っぱ、数枚あったら無敵だね」

『おだてても、あげないわよ?それと、人間の方には聖水を使っておいた方が良さそう。精霊は存在自体が聖なる領域だから穢れないけど、毒と呪いの合わせ技だから人間にはちょっとね』


 物凄い危機的状況だった筈なのに、ファルとラレーヌの掛け合い漫才が状況を明るいものに変えてくれている。


「教皇様、聖水をお願いできますか?」

「分かりました。こちらを」


 部屋の柱に設えられた水盤に流れる水に祈りを捧げ銀のゴブレットですくい取ると、ミヤのオデコに聖水を半分垂らし、支えているジェスファーノさんに残りをゆっくりと飲ませるように手渡した。


「マフシロン大司教を謹慎処分にした後、監視をお願いしていた筈の貴方が何処でミヤを?」

「実はマフシロン大司教の食事に毒が盛られたので、スクエノの私の騎士寮の部屋に転移石を使って移って頂きました。幸いにも毒が回る前に解毒薬で対処可能だったので、今は、私の弟とサスケ殿に看護と監視をお願いしています」

「マフシロン大司教は、正統派の大司教だったよね。ジェスファーノ、彼は解毒後にどんな感じだった?」


 解毒剤だけで症状の緩和がしっかりされたのかと、ファルが聞いている。ミヤに使われた毒と同じか確認しているのかもしれない。

 幸い、ミヤとサイゾウに使われた毒とは違った様で、サスケが聖水の使用を促したのは、毒以外の穢れを感じ取ったため、対処法として使う様に提案したらしい。


「サスケ殿が教皇様の聖水を使う様に言われたので、飲ませた後、浄化魔法を行いました。そして、居城に戻ったら、謁見の間から大聖堂へ続く回廊で、ふらついたミヤ殿を見つけたのです」


 謁見の間から大聖堂へ続く回廊?



読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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