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社畜はスローライフの仕方がわからない  作者: 真白 歩宙


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キメラの雷鳥さがし 74

「何処にでもあるわけね、抜け道の様な権力闘争が!」

「ミヤの言いたい事も分かりますが、この国も教皇への権力集中といった一枚岩では無いのです。表向きはそうですが、実際、権力の次点は聖女で筆頭の聖女。その補助として2人の聖女がいるのです」


 枢機卿だと思っていたけど、筆頭の聖女が次点だったとは。そう言えば、枢機卿は歴代の教皇の子孫がなっていると言っていたっけ。


「枢機卿が引き継ぐ癒しや浄化は町医者と同じくらいの効能といった、規模の小さいものなのです。ただ、それだけを引き継いでいる訳でなく、正義の意志も受け継がれているため、謀反に加担できないようになっています」


 私が疑問に思っていることを、話を中断してまでハッキリと否定してくれた。


「悪い事に加担した瞬間に、家を光らせる力が無くなるので、平民に帰属する形になります」

「ああ、知ってるわ。確か、9人目の枢機卿が出た時点で、一番光の弱い枢機卿の家の光が消えるのよね。家自体が魔道具だって言うから物凄いと思うわ。歴代の教皇引退者でも枢機卿より光らなかったら直ぐに平民へと帰属だものね、世知辛いわよ」

「平民に帰属って‥‥」


 枢機卿といっても、家業を興したりする家もあり、帰属した枢機卿は住む家を探して引っ越しするのだそう。これにはメリットもあり、自由が与えられる。どの階級での婚姻も受け入れてもらえるため、早々に枢機卿を辞退してちょっと特別な平民になった者もいるらしい。


「子孫って言ったって、3代目4代目までが精一杯じゃない?」

「そうですね、教皇の任期を考えても、そんな感じですね」


 でも、そうしたら、どの時点で誰が権力闘争に固執するようになるのだろう?


「もし、聖女、枢機卿、大司教、が結託したら、私でも太刀打ち出来ないと思いますよ」

「けど、筆頭聖女は高齢とはいえ、分別のある女性だったでしょ?」

「ですが、今は体調を崩されているようなのです。会いに行きましたが、門前払いをくらってしまいました」


 今の状況で聖女様のそれは、とても怪しい反応じゃない?

 でも、何で門前払いなんてするんだろう?


「教皇様、聖女は次点なのですよね?なら、どうして教皇様を門前払いするのでしょう?余程、都合の悪い何かがあるのですか?」

『教皇、筆頭の聖女とは白髪に薄紫が混じった長髪の女性か?プラチナの髪飾りに紫の宝石が付いたものを身に着けている』


 私の後ろからコタロウが声を発した。教皇様は小さく頷いて筆頭聖女のセラーナ様だと教えてくれた。


「なぜ、ホミバードの貴方が知っているのでしょう?」

『ヒマリが此処に来る前に偵察した時に見かけた。奥の塔がある居住区の地下の宮殿に寝かされていた』




読んで下さって、ありがとうございます。

毎日、一話ずつ投稿できたらと思います。

貴重なお時間を使って頂き、心から感謝します。

誤字脱字に関しては、優しく教えて頂けましたら幸いです。



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