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ルイーズの献身~世話焼き令嬢は婚約者に見切りをつけて完璧侍女を目指します!~  作者: 青依香伽
第2章 ルイーズの気持ち

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8 年配紳士たちの集い


 月に二度、休日前の深夜に年配紳士たちの集いがひっそりと行われる。


 正式名称は「grandfathers’meeting」。

 参加者はブラン子爵家執事トーマス、料理長トミー、庭師トム、御者モーリス。


 先代の頃からブラン家に仕える、信頼できる仲間たちだ。心配事や相談事を、こうして集まった会合で共有して解決する。


 本日は、御者モーリスと料理長トミーの相談があるらしい。


 先陣を切って、モーリスが話し出した。


「実は、二日前にルイーズお嬢様から、学院の通学についてのご相談があった。お嬢様は、学院を往復する私を心配して、ご自身で通う方法を模索していらっしゃる。淑女科から侍女科に変わることで、時間が不規則になるかもしれないから、とな。『これから環境が変わるのだから、慣れるまではこのままで様子を見ましょう』とお伝えしたが、まだ何やら考えているご様子だった。


もし寮に入ることになったら、リアム坊ちゃまとミシェルお嬢様が寂しがるだろう。それに、万が一だが……ご自身で馬に乗るなどとおっしゃられたら心配だ。私は、ルイーズお嬢様が学院を卒業するまで、送迎をしたいと思っている」


 料理長のトミーが、「お嬢様はお優しいからな」と言うと、「心配かけぬよう、我々の元気な姿を見せるしかあるまい」と庭師のトムが答える。


「お嬢様はこれから生活環境が大きく変わられるだろう。解決策にはならないが、モーリスの言う通り、慣れるまではこのまま様子を見るというのが今の時点では最善ではないだろうか」とトーマスが言えば、「今はそれで乗り切るのが一番だよな」とモーリスが頷き返す。


 解決にはなっていないが、モーリスも皆の意見を聞いて安心したようだ。


トーマスが「トミーにも何かあるのだろう」と問いかける。


「ああ、最近ミシェルお嬢様がケーキに嵌まっていてな。ケーキを作る回数が増えているんだ。調理場の皆で考えてはいるんだが、ケーキの代わりになるようなものが思いつかなくてな。おやつをもっと健康的なものに変えたいんだが、何か良い案はあるだろうか」


「うちの孫は、人参のケーキを好んで食べていたぞ」とトムが言えば、「野菜のケーキか……」となにやらトミーが思案する。


「リンゴのタルトもいいな」とモーリスが言えば、「砂糖の量を減らして、野菜と果物を増やすのはどうだろうか」とトーマスが答える。


「そうだな、野菜と果物の甘みを活かしたおやつを考えてみるか」


 どうやらトミーにも光が見えたようだ。



 最後は全員が、体調には気をつけようと言葉を交わし頷き合う。


 こうして相談事は無事に解決し、今日も平和に「年配紳士たちの集い」は終了した。



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