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爆散!フレッシュポテト娘

作者: 301号室

読む価値はないぞ!


追記)何がすごいって途中からマジで何言ってるかわからない。by著者




とある日のとある朝。

それはもう大変に心地の良い朝であった。

「ヨシ!!!」

なにがよいのか自分でもよく分からなかったが、とりあえず良かったのだ。

現在の気温は13度くらいといった所か、ちょっぴり肌寒いが心地よい。

人間が最も幸福を感じるのは13度くらいらしいので間違いない。13度だ。ヨシ!


ヨシがばっちり決まったところで、このクソ寒い中わざわざ外に出た目的物に視線を送る。

ポテトだ。


カタカタ(ポテトが震える音)


このポテト、昨日の朝から、といっても私、いや俺?いやそんなことはどうでも良くて、自分は朝が弱いので朝と言っても実質昼前なのだが、その時点で既に玄関から出た右手側、外出から帰って来たならば左手側にある自慢の等身大オブジェクトの傍に転がっていたのである。そこをどくんだ!

そしてこのポテト、ご丁寧に作られた藁の中においでなすのがまた生意気で、昨日は朝から「卵じゃないんだよ......」とツッコんでしまった。

藁の中に居るのにカタカタ言うのは何故だろう、という疑問はさて置き、どうやら人に見られるとカタカタ言うらしい。

「世にも不思議なポテイト!」と銘打って下町で見世物にすれば(ふところ)が潤うかしら。


そうと決まれば話は早い!さっさと捕まえてチョリンチョリンや!

欲望にまみれて動きが鈍くなったその時、一瞬の隙がソウスケを襲う!


パァン(ポテトが爆発する音)


「こんなかわいい女の子を見世物にしようだなんて、ありえません!変態!スケコマシ!」


「なんだコイツは!構わん、やれ!」

爆発と同時に醸しだされた犯罪的なポテトの香りに、ついにソウスケ(仮)は欲望を抑えきれなかった。

「塩だ!塩が良い!この匂いなら塩だ!」

瞬間、ソウスケは身を翻し、玄関の方を見る。

しまった!我が家は別に信仰深くない家柄だから玄関に塩なんておいてなかったのだ!

しかしどうだ、今この場を離れてしまったなら、偶然エンカウントしたフレッシュなポテト娘(SSR)を逃がしてしまうことと同義。


ここは冷静に......


「我が名はソウスケ!悠久を司り幸福を分配する常世の神!君が醸しだしたその豊満な香りに私は惚れてしまった!どうか一緒に来てはくれないだろうか!」


「いけません。私はこの能力をもって人々を飢餓から救うために召喚された天界からの使者!そんなぶしつけな展開に付き合っていられるほど天界の皇帝テンカインは優しくも甘くもないのです!!!」


「テンカインだと?!あやつ、天界の皇帝にまで上り詰めていたのか。なんてんかいんった!」


「それは無理があると思います」


「くそ、それでは手の施しようがないではないか!仮に私が君に手を出したと知られればタダでは済まない。」


「左様です。テンカイン様は常世に辟易したがために天界へゆき、身寄りのない中でゼロから地位と信用を築き上げたのです。それが何ですか!常世の神々は未だ停滞的なぬるま湯に浸かっているばかりではないですか!」


「それは違うぞ、フレッシュポテト娘。即効性の幸福と利益に取りつかれた天界の者どもと違って、我々常世の者は何気ない些細な事柄にも幸せを見出すことができるのだ。私は与えられた幸福に溺れる天界の者どもが尊敬に値するとは思わんぞ」


「そうして常世は停滞してきたのです!されば方法の転換もやむを得ないでしょう」


「常世には秩序がある。常世に生きるのは我々だけではない。偶然にも奇跡的に成立している生命の共存関係を故意に揺るがそうというのなら、天界の使者とて許さんぞ」


「仕方がありません。意見が平行線を辿る以上こちらも強硬策に出ざるを得ません。時間が無いのです」


「何をする気だ」


「弾けるのです。今、ここで!」


「やめろ。そんなことをすればこの辺一帯は!」


「残念ですが」


彼女は巨大に膨らんだかと思うと、閃光とともに弾け飛んだ。

異様なまでに爽やかなポテトの香りが街を包む。


土地という土地がポテト畑と化していた。

信仰深く塩を用意していた民家だけは被害が少なかったという。


それ以来、見知らぬポテトには近づくなという言い伝えが広まったそうな。












(ここにポテトの画像を添付)





完全に深夜テンションです。お付き合いいただきありがとうございました。それでは素敵な夜を。

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