0.0.平穏な星のプロローグ
初投稿です。
拙い文章ですが、楽しんでいただけたら幸いです。
注意を払っておりますが矛盾などがございましたら申し訳ございません。
あとから文章を差し替える可能性があります。できる限り重要な部分は差し替えないようにいたしますが、もし差し替える場合には下記twitterにてお知らせいたします。
http://twitter.com/hSP0auBAWrG3Yod
どうぞ、よろしくお願いいたします。
一人の女が何もない荒野に立っていた。
今まさに降り立ったのだ。
「ふう」
女は息を一つ吐いて、世界を眺める。
延々と続く荒野、遥か彼方の地平線。
鮮やかな青い空、カンカン照りの太陽、刻一刻と姿をかえながら空を遊泳する白い雲。
暫く世界を眺めていた女は、腕を組んでニヤリと笑った。
それはひどく満足げな表情であった。
女の鼻孔を乾いた砂の匂いが擽る。
女は地面に目を向けると、その場にしゃがみ込んで地面の砂を持ち上げた。
砂は女の指の間からパラパラと零れ落ちる。
一陣の風が吹き、手のひらに僅かに残った砂も風に攫われて飛んでいった。
女は手をパンパンと叩いて払い、その場で大きく背伸びをして背筋を伸ばした。
「さーあ、やりますかーっ」
そうして女は歩き出した。
それは、ひとつの世界のはじまりであった。