第3話
オギャーッ」
「おおっ!生まれたか!」
力強い大きな産声をあげて生まれてきたのは俺ことスルト・ファム・アインだった。生まれたばかりの俺を丁寧に持ち上げ嬉しそうにしている金髪碧眼でまだまだ若い男。父であり公爵家当主のレイト・ファム・アイン。そしてそばで微笑みながらベッドで横になっているのが金髪に緑の目をした母・サラ、4歳差の長男ライトと2歳差の次男リートだ。
「よく頑張ったな!サラ」
「はい…」
サラは涙ぐんだ目を拭いながら俺のことを見てうなずく。
「この子の御名前はいかがいたしますか?」
従者の1人が尋ねる。
「そうだな……スルト、スルト・ファム・アイン。この子にはそう名付ける」
レイトは顎の髭をさすりながらはっきりとした口調で言う。
「三男なのだからスルトには自由に生きて欲しいな」
「そうね」
サラは大事そうに俺の頬を撫でながら呟く。
「私達の元に生まれてきてくれてありがとうスルト」
「オギャーオギャー」
俺は反応するかのように泣き声を上げた。
「強く育てよ!スルト」
「オギャァッー」
俺はこの日大勢の助産師や親戚に見守られながらこの世界に誕生したのだ。
***
俺はすくすくと育った。特に育児が大変だったわけではなくむしろ長男や次男より手間がかからなかったらしい。この世界で子供として扱われるのは8歳からでそれまでは赤ん坊扱いされる。
てか転生神説明いらんとか言ったけど、意外と何もなかったな...
転生あるあるイベとかあんのかと思ってた。
だから一応家にある魔術本読んで魔力操作したり、走り込みを始めたりはしたんだけど
まぁ何かあるよりいいか
そして俺は赤ん坊から卒業することになる8歳の誕生日を今日、迎えていた。
***
夕食の時間になり、いつもより豪勢な料理が置かれたテーブルを囲んでいた。
「誕生日おめでとう」
最初に祝ってくれたのは長男のライトだった。
「ありがとうございます、ライト兄」
「今日からは厳しい鍛錬も始まるけど挫けず頑張るのだぞ」
「今までのように甘々では無くなりますからね?」
「いいジョブをもらえるよう頑張るんだな」
と、父上、母上、次男のリート兄さんからも激励の言葉を貰った。
「ありがとうございます」
俺は笑顔で言った。
マジで優しい家族に恵まれてよかった...
中身が別の世界の人間って知られたらそうじゃなくなるかもだけど...
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