オルデシア王国
今回も楽しんでいただけると幸いです
目を覚ますと翔が横にいた。
「やっと起きたか瑠維」
「あぁ」
立ち上がり周りを見回すと大半の生徒が起きていた。
「何処だろうここは」
「さあなここが日本じゃないってのはわかるが」
「それにしてもラノベでよくある異世界転移を自分が体験するとは思ってなかったな。」
「その中でもクラス全員で転移する奴だな」
「じゃあ誰か追い出されるな」
「勇者がポンコツな可能性もあるな」
そんな事を話していると生徒が全員起きていた。
「全員起きたか」
「ならもうすぐ王様か王女様が来るんじゃね」
「翔の勘はよく当たるからなー」
そんな話をしていた大体3分後に王様らしき人物とその護衛達が現れた。
「皆よく聞け余はオルデシア王国の国王ウォルター・フォン・オルデシアだお前達に話があるついてこい」
なんか上から目線でムカつくな
だか俺達は何もできないので全員ついていく。
ウォルターについていくと左右に部屋がある長い廊下に着いた。
「1人一部屋用意してある好きな部屋を使うがよいどこも内装は同じだ後の事はこれから来るメイドに聞け」
そういうとウォルターは何処かに行った。
「瑠維お前はどこにする?」
「隣同士だった方が何かあったときいいよな」
部屋を選び中に入り周りを見ると高級ホテルのような内装だった。
しばらく部屋の中を観察しているとドアがノックされたのでドアを開けるとメイドがいた。
「はじめまして今日から担当させていただくエリカと申します。」
「ルイです」
「ルイ様ですかよろしくお願いいたします。
早速ですがこちらに触れていただけますか?」
エリカさんは手に持っているA5サイズの紙を1枚は自分がつかみもう1枚を渡してきた。
「こちらは鑑定紙と言われています。
触れた相手のステータスがこのように表示されます。」
名前『エリカ』
性別『女』
種族『人間』
クラス『魔術士』 Lv29
HP 409/409
MP 369/369
攻撃力 465
防御力 396
状態 平常
称号 『王城に仕えるメイド』
魔法 基本属性 Lv4
清掃 Lv3
「これに触れればいいんですね」
名前『イトウ ルイ』
性別『男』
種族『人間』
クラス『暗殺者』 Lv1
HP 365/365
MP 268/268
攻撃力 325
防御力 289
状態 平常
称号 『転移者』
魔法 基本属性 Lv1
影魔法 Lv2
体術 Lv3
気配察知 Lv2
気配遮断 Lv2
魔眼 不明
紙に触れると擬態のスキルで偽装されたステータスが出てきた。
「そちらは皆様と情報を交換する時にお使いください」
「これから謁見用のご洋服をご用意しますので寸法を測らせていただきます」
そう言うと手際よく測り服を取りに行った
そしてエリカさんが持ってきたのは制服にそっくりな黒いズボンに黒いシャツそして黒いロングコートだった。
「では着替え終わりましたらお呼びください」
持ってきた服を俺に渡しエリカさんは部屋から出ていった。
俺はもらった服を着る
「しっくりくるな」
服の丈やサイズはちょうど良いさすが王族に仕えるメイドだな
俺はエリカさんを呼ぶ。
「では皆様がおります場所にご案内致します。」
しばらく歩くとエリカさんが立ち止まる。
「こちらの廊下をまっすぐ進んだ先に皆様がおられます。」
「エリカさんは行かないんですか?」
「私達は他の仕事がありますので」
メイドって大変なんだな俺は案内された場所に向かった。
全員は揃ってないがみんな服を着替えていた。
「どうよ瑠維俺の服」
翔の着ていたは俺と同じく制服にそっくりだった。唯一の違いはロングコートが黒いローブになっていることだけでその他は瓜二つ。
「ローブ以外似てるな」
「正面から見たらどっちかわからないな」
「ふたりとも服そっくりだね」
俺達に話しかけて来た少女は中津 桜
翔と同じく幼なじみの1人
桜の服は胸元にリボンが付いた水色のワンピースだった。
「そうえばお前らクラスはなんだった?」
「私は聖女?だったよ」
「俺は賢者だったな」
「俺は暗殺者だった」
「勇者は誰なんだろうね」
お互いのクラスを聞いていると
「おぉすげぇ」
「マジか!いいなお前」
向こうから歓声が聞こえてきた。1人の男子が一部のバカ男子達と大勢の女子に囲まれている。
「あいつだな」
確かあいつは大村 文明だな
「成績優秀スポーツ万能そしてイケメンな奴が勇者か」
「テンプレだな」
「そうだね」
気づいたら全員集まっていた。
「全員集合したか」
「なら王女様とウォルター様が出てくるな」
大体五分たったくらいに身長が165cmくらいで肩まで伸びている金髪の王女らしき人物とウォルター、護衛の騎士達が出てきた。
全員喋るのをやめ体をウォルター達の方へ向ける。
「皆様この度は召喚の儀式に応じていただきありがとうございます」
おまえが勝手に呼び出したんだろうが
「私はアルデシア王国の王女アリシア・フォン・アルデシアと申します突然ですが皆様には魔王を倒していただき我が国を救ってほしいのです。」
すると王女に水晶が渡され上に掲げると文明が金色のオーラに包まれる。
「金色のオーラに包まれている方は勇者として女神様に選ばれました。」
次に翔と桜、遠くにいて誰かわからないがもう一人が蒼色のオーラに包まれた。
「蒼色のオーラに包まれている方々は勇者の従者として選ばれました。」
「選ばれた者達はAランク冒険者より強い力を持っていますが他の皆様も強くなればBランク冒険者よりも強くなります。」
「今からやんの?」
質問した男は富沢 達 学校の問題児の一人
敬語でもない口調で話されたにも関わらず
「いえ今日はお休みになっていただき明日から訓練を受けていただきます。」
と王女様は敬語で答える。
「ただいまご夕食を用意しております大浴場がございますのでご利用ください」
話し終わるとアリシアは下がり次にウォルターが出てきた
「今日はこれで解散する先ほどアリシアも言ったが今夕食を作っておるその間自由にしてもらっても構わん大浴場についてもいつ入ってももらっても構わん明日の事は朝の7時にまたここに集まって話すでは解散」
そういうとウォルターやアリシアや騎士達は何処かに行った。
「他の奴等も戻ってるし俺達も戻るか」
「そうだね」
俺達は部屋に戻った
部屋に入った俺はベッドに寝転がる
「みんな俺のクラスが暗殺者だと思ってくれてるといいんだがバレるのも時間の問題だよな」
鑑定紙には他の奴らと同じ位のステータスが書いてあるが俺のステータスは書いてある値に下がっていない
ただそう書いてあるだけだから鑑定紙には書かれていない魔法も使える。
「そうえば詳しく魔法を見てなかったな」
俺はステータスを開いて基本属性の部分を触れてみると説明文らしきものが出てきた。
基本属性
火・水・風・土の魔法が使える
レベルが高いほど高度な魔法が使える
影魔法
影を自由自在に操る事が可能
擬態
一度目に見たものに姿を自由自在に変える事が出来る
擬態中は鑑定紙や鑑定魔法には擬態しているステータスが書かれる
時間魔法
時を操る事が可能
空間魔法
一度見た場所に移動可能
空間を操る事が可能
収納魔法を使用可能(レベルが高いほど仕舞える量が増える
生物は収納不可能)
別次元の空間を創る事が可能(レベルが高いほど空間が大きくなる
自分よりレベルが低い生物は収納可能)
飛翔
自分や物を浮かす事が可能(魔力の量が多いほど高く・多くの物を浮かす事が可能)
剣魔法
剣を扱えるようになる
剣の攻撃力二倍
剣技を創る事が可能
魔術
魔術の威力二倍
魔法と魔法を合体させ違う魔法にする事が可能
ブラッドウエポン
血を操る事が出来る
血で武器を創る事が出来る
魔眼
不明
これで全部か擬態を持っていて助かった無かったら今頃どうなっていたか
魔眼が不明になっているけど他の魔法と同じように何か解放条件でもあるのだろうか
まぁいいや次は称号を見てみるか
魔王
魔族の王
称号ボーナス
魔王覇気・気配察知(Lv10)・気配隠蔽(Lv10)・鑑定魔法(Lv10)を使用可能
魔物を統べるもの
称号ボーナス
すべての魔物の従える事が出来る
転移者
別次元から来た者
称号ボーナス
翻訳
転移ボーナス
魔法の卵
天才
普通の人より賢い
称号ボーナス
魔法の詠唱破棄
平行思考
多重詠唱
称号ボーナスってこんなに強いものなのか?
気配察知と気配隠蔽と鑑定のレベル10だし他の魔法も便利そうだし
あと転移ボーナスの魔法の卵ってなんだ?
魔法の卵
転生者の特性にちなんだ未知の魔法を生み出す魔法
転移者にのみ贈られる
孵化をさせるには条件を解放しなければいけない
なるほど転移者しか使えないから転移ボーナスなのか
あと転生者の特性にちなんだ未知の魔法ってなんなんだろう?
しばらく考えているとドアのノック音が聞こえた
「瑠維いる?」
「飯の時間だぞ」
桜と翔の声が聞こえたのでステータス画面を消して廊下に出る
「わざわざ悪いな」
「気にするなそれよりお前何してたんだ?」
「ん?普通に部屋にいたが」
「全員お前待ちだぜ?」
「え?それはすまん急ごう」
食堂に行くと俺達以外全員座っていた
「おせーよ何してやがった」
と富沢が言ってきた
「最後に来たのは謝るけど
集合時間は18時今は17時55分だから間に合ってるはずだけど?」
「はぁ?何言ってやがる17時集合って言ってただろ」
「え?誰が言ってた?王様はここに18時集合と言っていたはずだけど」
「あ?聞いてなかったのか文明が17時集合って言っていただろ」
「いつ?」
「部屋に来ただろ」
「ずっと部屋にいたけど誰も来なかったよ」
「おかしいな全員の部屋を回ったと思ったけど忘れたみたいだごめんね
富沢君今回は僕の連絡ミスが原因で彼は遅れたんだ許してあげてくれないかな」
「ちっ悪かったな」
「ごめんね瑠維君今度から気を付けるよ」
「話も終わったし座れよ」
と翔が言ってきたので俺は空いてる椅子に座る
「まぁ話したい事はご飯のあとでも出来るし先にご飯を食べちゃおうか」
夕食はフルコース形式で出てきた。
味も美味しかったし鑑定で調べたが毒などは入っていなかった。ただ少し舌がぴりぴりするが調味料だろうか?
デザートを全員食べ終わり食後に出された紅茶を飲んでいると文明が喋りだした。
「みんな少しいいかい?
僕達は昨日急にこの世界に呼び出されて魔王を倒してほしいと言われ向こうの世界にはない力をもらった
僕達は今日本に帰る方法を知らないしこのまま魔王を倒さなかったら魔王が好き勝手に暴れて被害が出てくるかもしれない」
俺を怒らせるか洗脳をしないかぎりない被害がでないと思うがな
「僕は魔王を倒そうと思ってる別にこれは強制ではないから断ってもらっても構わない
僕と一緒に魔王を倒してくれないだろうか」
テンプレなセリフだな
俺を倒しに来てもいいがお前らが束になってかかってきても倒せる自信があるぞ
そんなお決まりのセリフに心惹かれたのかまたは文明のカリスマ的なにかがあるからか
「俺はついていくぜ」
「俺も」
「私も」
とほとんどの生徒が声に出して賛成した。
お前らは魔王や魔族が人を襲っているなんて情報王城にいる人物以外の誰かに聞いたことあるのか?
「瑠維はどうする?」
「別にどうもしない
襲って来たら反撃するし襲ってこないなら無視をする
翔と桜は?」
「俺は行こうと思う賢者と勇者の従者になってしまったし」
「私も翔と同じかな出来たら殺し合いなんてしたくないけど」
「そうか」
「この場で反対意見を言いにくいだろうもし反対意見の子がいたらこのあと僕の所にきてほしい一応聞いておくけど反対意見の子はいるかな?」
文明は誰も言わなかった事を確認すると再び喋りだす
「みんな鑑定紙で自分のステータスを確認したよねでも他の子のステータスは知らないはずだから情報交換をしようと思う
瑠維君は鑑定紙は持っているかな?」
「あぁ」
俺はポケットから鑑定紙を取り出す
「じゃあお互いに見せ合おう」
他の生徒達は仲がいい友達と集まって鑑定紙を見せ合い始めた
「瑠維の見せてよ
はいこれ私の」
「いいぞ」
俺は桜の鑑定紙を確認する
名前『ナカツ サクラ』
性別『女』
種族『人間』
クラス『聖女』 Lv3
HP 496/496
MP 375/375
攻撃力 300
防御力 429
状態 平常
称号 『転移者』『聖女』『勇者の従者』
魔法 基本属性 Lv4
光魔法 Lv5
聖属性 Lv6
空間魔法 Lv4
魔術 Lv4
他の生徒達のステータスを見てないからわからんがステータス全体が高いな『鑑定』を使って確認したが本物のステータスだった
「やった瑠維より高い」
「勇者の従者が一般人より低かったら困るからな」
「確かにそうだね」
「はいこれ俺の」
「さんきゅー」
名前『スギヤマ ショウ』
性別『男』
種族『人間』
クラス『賢者』 Lv3
HP 425/425
MP 385/385
攻撃力 327
防御力 367
状態 平常
称号『転移者』『賢者』『勇者の従者』
魔法
基本属性 Lv5
光魔法 Lv3
聖属性 Lv4
時間魔法 Lv3
空間魔法 Lv3
飛翔 Lv4
魔術 Lv5
体術 Lv3
ふむ翔も高いな『鑑定』を使って確認するが本物だったとなるともう一人の従者も高い可能性があるな
「やっぱり勇者の従者だからかステータスが瑠維より高いな
でも魔眼は憧れるな」
「そうえばメイドさんが言っていたけど魔眼を持っている人って珍しいんだって」
「へぇーそれは初耳だな」
「二人ともステータスみせて」
桜達が他の生徒に呼ばれたため俺はその場を離れた
さて二人のステータスは見れたでは勇者さんのステータスを見せてもらおうか
「悪いなステータスを見せてもらえないか?」
「瑠維君かさっきは悪かったね
はいこれ僕の鑑定紙」
名前『オオムラ フミアキ』
性別『男』
種族『人間』
クラス『勇者』 Lv8
HP 625/625
MP 480/480
攻撃力 864
防御力 692
状態 平常
称号『勇者』『人類の希望』『転移者』『天才』
魔法
基本属性 Lv4
光魔法 Lv3
空間魔法 Lv3
飛翔 Lv2
体術 Lv4
剣魔法 Lv4
魔術 Lv3
なるほど擬態持ちか鑑定に書かれている内容より低く書かれているプラス消されている魔法もあるな
だが本当のステータスでも弱すぎる翔や桜よりは高いが俺の本当のステータスより低いでも俺はレベルが85もあるからなしょうがないか
「すごいなさすが勇者に選ばれただけあって俺より数段高いな」
「勇者が一般人より低かったら困っちゃうけどね
それにしても瑠維君は魔眼持ちなんださっきメイドさんが教えてくれたけど魔眼持ちの人って珍しいらしいよ良かったね」
「あぁさっき桜も言ってたな」
「それほどレアなんだろうね」
「文明君のも見せてよ」
「おっと他の子に呼ばれたからまたね」
はぁほんとああいう性格の奴は苦手だ
情報交換を始めて一時間位たった
「さて大体の子と交換できたと思うしもう20時だからそろそろ解散しようか
じゃあ明日の7時に」
そう言うとみんな部屋に戻っていった
部屋に戻ると机の上にエリカさんが書いた手紙が置いてあった
パジャマと明日のお着替えをクローゼットに入れておきましたサイズが合わなかった場合はお知らせください
「ありがたい風呂に入った後確認しよう」
この城には大浴場があるが俺は大浴場ではなく室内の風呂に入った
理由は何故か知らないが大浴場に行ったら嫌な事が起きそうな予感がしたからだ
「はぁさっぱりしたさて用意してくれたパジャマはどんな物なんだろう」
クローゼットを開けると中には着ていた服と同じ物一式と黒いワンピースが入っていた
「...これワザとだよな下着が男用なのにパジャマがワンピースって」
「...こんなもん着れるか!」
あんな服着てたらただの変態だ
「もう明日のやつを来て寝よう」
俺は疲れていたらしくすぐに寝た
「ここはどこだ」
気づくと辺り一面真っ暗な場所にいた
「女の子?」
少し遠くにいるからか、ぼやけて良く見えないが一人の高学生らしき女の子が見えた
...初めて会ったのに一度会った気がする
俺はその少女が去っていく時に何故か声をかけようとしたが急に意識がもうろうとし倒れた
「はっ!」
辺りを見回すと部屋の中にいた
「...夢か疲れてたのか?
だが夢だとしてあの女の子は誰なんだ何故か会った気がするあの女の子は
はぁとりあえず着替えようまた何か言われるのは困るからな」
俺は日本にいた時と変わらず顔を洗い、歯を磨いたのち時間を確認した
「今は6時25分か集合時間まであと30分程度か翔の部屋にでも行くか」
俺は翔の部屋へ行った
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