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悪役令嬢レッスン ~グインサーガをラノベに分類したサイトがあって驚いたわ

作者: 桃和野父

 桃太郎の子孫の女が、コーチの男から悪役令嬢レッスンを受ける。


「悪役令嬢といえば、誰?」


「創竜伝の小早川奈津子!」


「ほかには」


「グインサーガのアムネリス。女装でオーケーなら、ナリス。性別不明でいいなら、まどマギのキュウべえ。令嬢じゃないかもだけど、物語シリーズの忍野扇」


「個々の悪役ぶりに言及したいが、それはやめておこう」


「そういえば、グインサーガをラノベに分類したサイトがあって驚いたわ。『一番売れたラノベはグインサーガ』って書いてあって、ちょっと頭おかしいんじゃないかしら。あれのどこがラノベ?

 はっきりいっておくけど、グインサーガをラノベに分類した人は、あの作品をぜんぜん読めてないし、わかってない。ラノベがどうこういうんじゃないの。これは――あえていうなら、作品にたいする()()()()()とでもいうべきセンスの問題。どっちが上とか下とか、俗物的なモノサシじゃなく、個性のあり方をジャンル分けで台無しにしないでってこと。

 最近は、ラノベのほかに、ライト文芸なんてジャンルもあるみたいだけれど、正直いって、なにソレ、下々の虫ケラ下等生物の考えることはとても理解できませんわ。

 そもそもラノベは、文芸業界の窮屈さから逃れて自由な創作をできるところが長所でしょ。それを、文芸なんて言葉をもちだして、くっつけて、いやらしい権威づけをしようとしている打算の臭いがぷんぷんするわ。ワタクシはね、これみよがしな香水が大っ嫌いなの。だから、ライト文芸なんてジャンルがあることをしったとき、ふん、世も末ね、と思って」


「ひとまず悪役令嬢役を控えめに……」


「悪役令嬢? なにソレ。第一、令嬢はともかく悪役ってなによっ。

 ……でも、この悪役令嬢ってのは、やってみて感じたけれど、何かと便利ね。最初はドS女王様キャラとの違いもよくわからず、思いつくままいいたいことをいって、そうしているうちに、それまでみえなかった、この世に潜む鬼の姿がみえてきた。毒舌で辛口な令嬢目線になれたおかげで、鬼をみつけることができたってわけ」


「鬼?」


「この世の鬼は――レッテルよ。わたしの()()()()()()()()でこの世の(レッテル)をあぶりだし、退治していく。それが現代の鬼退治!

 まず最初の鬼は、あの下品な『ライト文芸』っていうレッテルね!!」


 この短編は、たとえラジオでもNGかもしれないシリーズ第3弾……



「毒舌辛口令嬢目線は、そうね、レイ・ジョウ・アイと名付けようかしら」


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